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13.ノームたちの恩恵

 ペーターのためのポーション作りで、ついノームさんたちをほったらかしにしてしまった。

 私はそれに気付いて階下へと走る。


 ああ、私は本当にレディ失格だわ。

 とほほ、とは思いながらも、そういう気性なのだから仕方がない。

 きっと素敵な異性とは縁遠く、職業婦人の道を邁進するんだろう。まあ実際、王都にいた頃も錬金術に没頭するあまりにお茶会や夜会などはほとんどすっぽかしていた。


 なぁんてことを考えながら畑へ出ると、やはりノームさんたちは作業をとっくに終えてしまったらしい。

 のんびりごろんごろん耕したばかりの畑の上を転がっていた。


 ちなみに、せっかく耕した畑の上をごろごろしたら潰れちゃうじゃないかって、そんな心配はいらない。

 彼らがごろごろとした畑には土の精霊の祝福が降り注いで、腐葉土真っ青の栄養が与えられるのだ。心配どころか、ありがたいことこの上ない。


 ──ま、見た目にはシュール? いや、可愛いかな?


「ノームさんたち、畑をお願いしっぱなしにしちゃってごめんなさい」

 畑の上をごろごろしているノームさんたちに、ごめんなさいとばかりに両手を合わせる。


「ボクたち、あんまり暇だから、ふかふか畑でお昼寝しちゃったよ~」

「そうだよ~お日さまもぽかぽかだしね」

「あはは、そうだったんだ。ごめんなさい」


 ノームさんたちがのんびり屋さんで助かったかもしれない。

 そうして、私はそんな彼らがごろごろしている畑をぐるりと見回す。


 畑は、彼らが言うとおりふかふかに仕上がっている。

「わぁすごい! ただの平地がふかふかの畑になってるわ!」

 私は目を大きく見開かせてその畑を眺めた。


「ふふん、すごいだろう!」

「えへん、すごいでしょう!」

 ノームさんたちはそれぞれに、えへんえへんと鼻高々に立派な畑を誇っているようだ。


 そうだ! こんな素敵な畑を作ってくれたノームさんたちにお礼をしないと!

 それに、さっき手伝ってくれたリーフたちにもね!


「ノームさんたち、ちょっとそのまま待っててね!」

「なぁに〜?」

「アルマ?」

 私はノームに待っていて欲しいとお願いして、駆け出した。



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