追憶の庭
この作品は、本当の幸せとは何かと考えたときに書いたものです。
多くの人が夢見たであろう華やかな社交界の暮らし。しかし、お金や名声、容姿の美しさだけでは、心から幸福を感じることはできないのではないか。私はルイーザという少女を通して皆さんに問います。
「あなたにとっての幸せとは何ですか。」
なお、この作品は未完成です。いつか加筆修正するかもしれません。
ツグミが鳴いた。その声は、わたしの記憶を揺さぶった。
Ⅰ 手紙
拝啓 ルイーザ様
昨日の非礼をお許しください。
僕はあなたの楽しみを邪魔するつもりなんてなかったのです。ただ、小庭の高い木に、美しい小鳥が休んでいたので、近くによって見たくなったのです。
僕は教養もなく無知で卑しい人間です。あなたが椅子に座って、静かに本を膝に置いて物思いにふけっていたのを見かけても、黙って引き返すことをしませんでした。ごめんなさい。僕は引き返すべきでした。
僕は自分が見た情景を、ありのままに打ち明けます。そうさせてください。隠しごとはできません。
僕が見たのは、小鳥が僕の気配に気づき、飛び立った瞬間、あなた様が伏せていた目を一瞬、高い木の上へと向けたことです。
そして、僕に聞こえたのは、小鳥の声、羽音、あの時にわかに吹いた強風でざわめいた木々の葉の音。
それだけです。
あなたの秘密の時間を邪魔してしまったことをおわびします。もう二度と、小庭に近づこうなどしないと誓います。どうかどうかお許しを。さよなら。
神に誓って あなたが名前を知らなくてよい者 より
一 少女
「ルイーザ嬢はお美しくなられましたね。」
恐れ入ります。A夫人もお変わりないようでうれしいです。
「ルイーザ、ルイーザ!ご覧になってよ。この服、父からの贈り物なの。高かったでしょうに。」
よかったわね。その服あなたに似合うと思うわ。そのネックレス、宝石が見事ね。
「知識の何たるかを、、、、、、、博学たれと、、、、、幸福とは、、、、、、、、、、、、、」
ありがとうございました。大変勉強になりました。これからいっそうがんばります。
私はうそつきです。そして周りもうそつきです。本当は誰も私のことを見ていません。みんなみんな、多くの友人達ですら、本当のわたしを見ようとはしません。彼らが見ているのは、実業家ルイス=オーフェンの娘,
ルイーザ=オーフェンです。ただのルイーザには、誰も興味がないのです。
二 少女の日常 はじまり
「おはようございます。」
ルイーザは二階の自室から降りると、ほほえみながら言った。
「ああ、おはよう。早くしたくをすませなさい。」
ルイーザの父ルイス氏はゆったりと椅子に腰かけながら、書類から目をあげることなく、言った。そして立派な口ひげを神経質になでた。彼はとある工場を経営する企業の重役である。なんでも最近は石炭の値上がりで労働者たちの待遇が悪化しているという。今、彼は重大な仕事をかかえているようで、ここ最近はこの調子で家族と話す時間も惜しいようだ。葉巻をくわえたまま、紅茶を飲もうとして、カップを所在なく丸テーブルに置いた。
「お母様、おはようございます。」
「ルイーザ、今日は新しい服を着て行ってちょうだい。リースに用意させてありますからね。」
「、、、はい。」
リースはこの家に使える使用人の一人、ルイーザの世話係である。彼女は田舎の出身で、もうこの家に使えて10年以上たつのに、言葉に訛りが残っている。ルイーザは、彼女を親友と思っていて、昔はよくこっそりと部屋をぬけだして、彼女と庭で談笑していたものだ。
料理人が用意した朝食を食べた後、ルイーザは急いで靴をはき、外で待つ車へむかった。
ルイーザはピカピカしているこの黒い車が苦手だった。これは彼女の父が、ルイーザの誕生日に買ってきたものだ。彼女は本当は、ちいさいクマのぬいぐるみがほしかったのだけど。
「やっぱりこの車、前より乗り心地がよくないわ。最新の車らしいけれど、前の白い車のほうが小さくてもずいぶん良かったのに。」ルイーザは思った。けれども、友人達にはうらやましがられた。彼女達は最新、とか最先端とか、流行とか、そういうものが何より大事だと思っているのだ。
ルイーザは、主に貴族階級の娘が通う女学校の生徒である。この国は階級社会で、食事だと、上は毎日のように晩餐会を催し、下は毎日パン以外のものがあればいい方、といったところだ。彼女は裕福な実業家の娘であるから、普通の人から見ればいわゆる「御令嬢」である。一週間に一回はきらびやかなパーティーが催され、多くの人が彼女の家を訪れた。
けれど、ルイーザは決して幸せではなかった。
三 少女の日常 女学校
校舎の大きな門の前に車が止まると、彼女はつま先をそろえて、ゆっくりと地面に降り立った。ここから先はどんな些細な振る舞いも、多くの人の目に留まる。なぜならこの女学校は、少しでも「いい家」に嫁げるように、少女たちを完璧な「良き妻」に仕立て上げる学校だからだ。
この国における良き妻とは、つまりこういう女性のことだ。貴族たちの社会で夫の妻として、恥ずかしくない振る舞いをする者。それだけでは十分でない。夫の仕事仲間に少しでもいい思いをしてもらえるよう、終始笑顔で、興味をそそられている様子で、時に無知を演じながら、話を聞かなくてはならない。そして、最後に忘れずにこう言い添える。「まあもうこんなお時間なのね。とっても楽しくって、あっという間でしたわ。これからも夫をよろしくお願いしますね。」と。
これはルイーザが12歳でこの学校に入学して、最初の年に習ったことである。
「お嬢様、荷物、どっちにお持ちしましょ。」 リースが言った。
「今日はお祈りがあるから、私は礼拝堂にいかなくちゃ。先に教室に持って行ってくれる?」
ルイーザはリースがお嬢様と自分を呼ぶのがいつも悲しかった。2歳の頃から一緒にいる、同じ年の少女であるが、リースは5歳の頃から、彼女を名前で呼ばなくなった。天真爛漫で、赤みがかった茶髪が短く切りそろえられ、真っすぐに肩までおりている。田舎娘ではあるが、彼女はちょっと着飾れば、そこらの町娘よりずっと目立つ存在だった。ルイーザは彼女の髪に花輪を飾るのが好きだった。
ルイーザは中庭に続く道を通って、風に揺れる花ばなを横目に、少し急いで礼拝堂へ向かった。
「あらルイーザさん、お早いのね。私、今日のお洋服選びに迷って30分も遅れてしまったのよ !」
「、、おはようございます!エルザ様。」
エルザはこの国一番の名家の娘だ。そしてたぐいまれな美貌の持ち主だった。うわさでは、王室の者が彼女の家に出入りし、彼女について色々な調査をしているという。食事の好みから、ダンスの腕前から、好きな音楽等々。現皇太子殿下に嫁ぐのは彼女だと、誰もが疑わなかった。
「ルイーザさん、今日は私たちお隣の席ね。一日よろしくね。あなたとお話するの楽しみだったの!」
エルザは屈託のない美しい笑顔で笑った。彼女はおしゃべりで、ほがらかな少女だった。ほほほ、と彼女はうれしそうにルイーザの隣を歩き、一緒に長椅子に座った。
ルイーザは彼女がどの友人より好きだったけれど、一緒にいるのは気が重かった。ただでさえ女学校で目立つエルザと一緒にいると、周りの視線が集まるので、胃が縮む思いだった。ルイーザは彼女と一緒に詩を読んだり、好きな文学作品について話したかったけれど、冷や汗をかいてばかりで、上手く話せたためしがなかった。
一方、エルザは、ルイーザは口数が少なく、おしとやかで上品な方だと、いつも感心するのだった。
四 金のしおり
ルイーザは本が好きだった。本の中で空想に浸るのが好きだった。その日も授業の休み時間は中庭のベンチに腰かけて、風を感じながら、花の香りを胸いっぱいに吸って本を読んだ。2時の鐘が休みの終わりを告げると、彼女は、金色に輝くしおりを、夢の続きに挟み、ゆっくりと教室へと歩いて行った。
授業が始まると、今日も彼女は教師の質問に、上手く答えることができたので、安心した。けれど、立ち上がっていた彼女が席に座ろうとしたとき、あやうくドレスの裾を踏んでしまうところだった。彼女は誰にも気づかれていないか心配で、心を落ち着かせるのにその授業時間の半分を費やした。
先週の礼拝の時間に、ちょっと居眠りをしていた生徒は、その次の日から姿を見かけなくなった。教師は、彼女の存在そのものが、無かったかのように振舞った。少女たちは、皆、楽しそうに女学校で過ごしているが、内心、常に教師の前でそそうをしないように、神経を使っていた。
ただ一人、エルザだけは別だった。彼女に対しては、どの教師も少しのことは目をつぶった。彼女を咎めると、自分の立場が危ういからである。彼女が入学したばかりのころ、居眠りをしたときは、一週間の廊下掃除を言い渡されただけだった。けれどもそれ以来、たいてい彼女は誰よりも完璧な振る舞いをするので皆が認める立派な貴族の娘として、盤石な評価を得ていた。彼女は皆ほど細かいことを気にしていない様子だったので、生まれながらの御令嬢と、皆に賞賛され、いつも照れくさそうにしていた。
この女学校を卒業する者は、入学する者のわずか10分の1である。
五 少女の日常 終わり
塔の鐘が4つ鳴ると、小さな「妻」たちはそれぞれおしゃべりをしながら、校門の前に行き、そこで迎えを待つ。色とりどりのドレスが、花畑のように門の前を埋め尽くした。
「今日私の家にいらっしゃらない? 異国の珍しい料理が振舞われるらしいの。7時頃に、、、、、」
エルザは、今日もルイーザのことが気になってしょうがないらしく、彼女がおいしそうに食事をするところを一度見てみたいという好奇心を隠さず、彼女を誘った。一日一緒にすごしても、ルイーザはほとんど感情を表に出さなかった。ルイーザは緊張のあまり、一日生きた心地がしなかったのである。
「エルザ様、お気持ちは嬉しいのですが、今日は大事な用事があって、ごめんなさい。」
ルイーザはこのままだとエルザに車まで連れてかれるのではないかと思い、ややきっぱりと断った。そして、断ったあとに、残念そうにするエルザを見て、心の中でも、ごめんなさい、を言った。
ピカピカの黒い車が迎えにきたところで、ルイーザは読みかけの本を手に持ったまま乗り込んだ。しかし途中で靴のかかとを車にぶつけてしまった。彼女は頭の中で、大勢の人が自分の足元にいっせいに視線を向ける想像をしていた。ルイーザはさっと青ざめてから「、、、車を出して。」と消えるような声で言った。リースは憔悴しきった彼女を心配した。
六 夕食
ルイーザにとって、女学校からの解放は、一日の終わりを意味しなかった。夕食の時間は彼女にとってもっと憂鬱な時間だった。細長く重厚なテーブルの席に、燭台が置かれ、花瓶に花が生けられている。そこには見事な料理が、次々と並べられていった。
「今日は、聖女様のことを学びました。エルザ様と隣の席でした。」ルイーザはナイフで魚の焼いたのを切りながら、報告をした。
「まあ、あなた、エルザ様がうちのルイーザと! すてきじゃありませんか。誇らしいわ。」
「エルザ様に失礼はしなかっただろうね? お前のことだから大丈夫だと思うが。彼女の家には工場の経営において大変世話になっているからね。今度の件でも助けをいただくことになるだろうし。」
ルイーザの父と母は、そこから永遠と、エルザの家にするお礼の品には何がいいだろうとか、皇太子殿下の付き人が彼女の家に出入りする頻度が増えたとか、そうした話をつづけた。
ルイーザは、魚の白くなった目玉を見ながら、背骨をナイフで切った。花瓶の花が、土から離れているにもかかわらず、毒々しいまでに鮮やかな色を、白いテーブルクロスの上で誇っていた。
ルイーザは魚を食べ終えると、赤身の残った牛肉の切り身を食べようとして、手を止めた。脂がぎっしりのった、上質な牛肉は、シャンデリアの光をうけて、てらてらと光っていた。彼女の父はナイフで牛肉を大きく切り分け、一口でほおばった。彼女の父、ルイス氏は牛肉のステーキをよく食べた。毎日のように料理人に作らせた。彼曰く、上流階級の者は、みんな牛肉が好きなのだ、と。
「どうしたんだ、ルイーザ。お前牛肉は好物だったろう。」
ルイーザは牛肉が苦手だった。なにより、豪華な夕食を毎日食べるのが苦痛だった。毎日食べきれないほどの料理が用意され、たいていは全部食べられずに残された。残った料理は屋敷に使える使用人の使用人、つまり最下層の家政婦や掃除人に配膳される。
この事実を知った時から、彼女は夕食をおいしいと思ったことは一度もなかった。それを知るきっかけは、ルイーザが彼らの食事を見てしまったことだ。本来、家政婦たちは、家の者に姿を見られないように暮らさなければならない。地下室が彼らの住む場所で、人目に触れないようにされている。しかし、幼い彼女はリースと一緒にこっそり地下室を探検したことがある。
それはルイーザが10歳の時、家政婦が生んだ子供が、お乳の出ない母からスープを飲まされているのを見た。そのスープは彼女が苦手なニンジンだけを皿のわきに寄せておいた、スープ皿に入っていたのである。ルイーザは地下室から出てきたとき、あまりに顔色が悪かったので、何も知らない父と母に病院に連れていかれ、7日間入院させられた。
「お父様、私、今日は女学校でお昼を少し多く食べたの。お肉、嫌いなわけじゃないのよ。」
ルイーザはあまりお腹が空いてないように振舞うことにした。そして、牛肉をナイフでゆっくりと切って、女学校で習った通りの作法で、美しく口に入れた。彼女は涙が出そうになりながら脂ののった肉を無理やり飲み下した。
Ⅱ 宛名の無い手紙
拝啓 正直な恥ずかしがり屋さんへ
ごきげんよう。私は、ルイーザ=オーフェンと申します。あなたのお手紙、読みました。差出人の名前が書かれていないから、危うく家の者に捨てられるところでしたのよ。私は別に、あなたのような者に見られたって、あなたを警察に突き出したりなんてしません。そんなにあやまらないで。私、やっぱりあなたたちから見ればそんな人間に見えるのね。
この手紙を書くのは、恥ずかしがり屋のあなたに、少し聞いてほしいことがあったからなの。あなたはきっと、この手紙の内容を誰にも言わないで、秘密にしていてくれると思うわ。だって、あなたはとっても正直できれいな心をお持ちのようだから。
あの日、庭で私は本を読もうとしていて、でも大切な金のしおりがなかったのよ。私どこかで落としてしまったのね。あれは仲の良い友人にいただいたものだったの。それで私、あんまり悲しくて。
私のいる世界では、いつも幸せそうにしていなきゃならないの。いつでも。幸せが、富や名声を表すから、みんな自分が一番幸せそうに見えるよう振舞っている。でも、時には悲しいことがあってもいいじゃない。あなたたちは自分の感情に素直に生きられるのでしょうね。うらやましいわ。
すすり泣いていたなんて知れたら、周りの人にどう思われるかわからない。たちまち、あることないこと噂をたてられて、ここにはいられなくなるわ。みんな、他人の弱みを探すのに必死なの。
なんだか思ったよりたくさん書いてしまいましたね。でも、手紙をいただけてうれしかった。私に来る手紙はみんな、お決まりの完璧な文章だから。本当の気持ちなんて、この世界の人間にはいらないのよ。私の好きな友人だけはそうじゃないけれどね。私は彼女みたいにはなれないから、、、、
温かいお手紙をありがとう。この手紙があなたに届きますように。草々
うそつきの ルイーザ より
二章
一 城の晩餐会
今年も、年に一度の晩餐会の日がやってきた。街中に、着飾った者たちがあふれ、みんながお酒を飲んだり、友人と話して笑いあったり、花束を持った少年が恋人を待っていたりした。野良猫さえ、今日は人々がいつもより気前のいいのを知っているので、堂々と道の真ん中を歩いていた。
一方で、多くの貴族たちはそうした人々には目もくれず、城の大きな応接間集まると、晴れやかな笑顔で、互いにお決まりのあいさつを交わし、王家の話題を持ち出した。この日は皇太子の18歳の誕生日なのだ。そして、彼の妃候補となる女性が、お披露目される日だ。
「いやはや、われわれも、まことに誇らしい限りだ。」 初老の紳士が言った。
「ほんとにねえ。まあなんてお美しい。」近くにいた貴婦人の一人がため息をついてそう言った。
彼らの注目の的は、もちろんエルザである。身分、家柄、財力、評判、どれをとっても国一番の、名家の生まれであるエルザは生まれたときから、社交界ではお妃候補として扱われていた。そして貴族たちは、もうエルザが世継ぎを生んだら、とか、その世継ぎの妻に自分の孫を嫁がせたいとか、そうした話をしていた。
そしてお酒がふるまわれて、しばらくしたころ、ひそひそと、こんな話声も聞こえてきた。
「エルザ様は、オーフェンのところの娘がたいそうお気に入りらしいですぞ。」
「オーフェン? ああ、確か彼は工場をお持ちだったかな。」
「石炭のすすまみれの労働者と同じ場で働くなんて、いやあ彼は物好きですな。」
「あなた、そんなこと言っちゃいやよ。ふふ。」
「彼の家の四代前はただの平民だったとか。苦労されたのでしょう。ご立派な方です。」
「そうね。えらいお人だわ。ふふふふ。」
ルイーザは知っていた。もともと、彼女の家は貴族の家系ではない。どんなにお金持ちでも、たとえ貴族たちよりお金持ちであっても、実業家というのは、成り金、という評価しかされない。その昔、王家に勲章をもらったり、王室の家系に親戚がいたりしなければ、貴族とはみなされなかった。
普段は、どんな貴族たちも決して、彼女たちを邪険に扱ったりしなかった。父ルイス氏は、いつも彼の経営の腕前をほめられ、多くの貴族たちに囲まれ、何か話すようにせがまれていた。
信じられないかもしれないが、貴族たちは全く、彼らを蔑む気はなかった。彼らは純粋に、話し上手でおおらかなルイス氏のことが好きだった。ただ、彼らは心の奥深くのどこかで、悪意をもっていなくても、貴族である自分たちを、特別に思い、誇らしく感じていた。そんな自分たちの心持を恥じ、全ての者に無償の愛をささげる、という神の教えの下、彼らは幼少期から道徳を教育されてきた。だが、教化され、神の心を学んだ人々でも、無意識の感情はどうにもできなかった。
ルイーザは、貴族たちが一堂に会し酒を飲む、この年に一度の晩餐会が嫌いだった。