三日月に刃向かい……
赤い空に浮かぶ三日月を眺めていると、撃ち落としたくなる。ピストルなど持っていない僕は、まるでアニメの主人公のように人差し指を構えると、月に向かって一発、撃った。
三日月は揺るがない。
なぜ、そんな威嚇する刃物のようなかたちで、そこに浮かんでいやがるのだ。無性に腹が立った僕は、遂に声をあげてしまった。
「おい! おまえは不吉の象徴だな!」
月は何も答えず、嘲笑すら浮かべずに、ただ僕を無視している。
僕はあくまでも刃向かうことに決めた。
おまえなんかに見下されてたまるもんか。
すると三日月は回転しながら降ってきた。
僕の額に深く突き刺さると、ニヤリと笑ったような気がした。
僕の産まれてきた意味って……一体、何?
七宝さまの作品をパクりました(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾