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【考察】ファンタジーの謎を解明したい小説

海賊の在り方

作者: 紅藤
掲載日:2017/09/18


「海賊といえば、ゴメスだよね」

「ただの斧戦士なのにな」

「呼んだ?」

「呼んでない!!」

「話題が話題だけにすげえ剣幕だな」

「呼んだか?」


 剣士が出てきてこんにちは。


「呼んでねぇよ」



『固定概念』



 今日も今日とて暇な冒険者一団スカイアドベンチャー、SK。

 シーフなリーダー、舟長。いつも本気な、魔法使い。みんなを庇うよ、剣士。いざという時は即死で一撃、アサシン。物理攻撃は任せろ、斧戦士の五人で構成されている。

 彼らはどうでもよさそうな話題で盛り上がっていた。

 そう、海賊の話である。


「なんで唐突にごめっさんが?」

「ちゃんとしたRPGに出てた記憶がないなぁ」

「なんで唐突に海賊が?」

「狩人3と盗賊3で海賊ができるんです」

「ああ、あの」

「ジョブ組み合わせ表」


※KAZAKOSIれんじゃー、推して参る! ~ゴリ押し冒険記~を参照のこと。


「海賊ってどんな攻撃手段持ってるんだろう、って思ったらごめっさんだった」

「それしか出てこなかったのか?」

「あとはフック持ってる船長とか」

「……」

「いやこの舟長じゃなくて」

「分かるけども」


 舟長と船長の違い。たぶん、あんまりない。

 空飛ぶ舟を所有し、あちこちで盗賊まがいの冒険者行為をふるまうSKにとって、海賊は近しい存在である。

 冒険者行為とは、勇者行為とも呼ばれる民家の立ち入りやそれに伴うトレジャーの発掘のことで、あまりやり過ぎると、悪名が広がることになる。


「ところで、海賊がどんな攻撃方法を持っているというのだね?」

「なんだよその急なキャラ付けは」

「えっ、船長っぽい感じ?」

「どこの博士だよ。海賊の船長なんか、もっと粗野で、気の荒い性格してるに決まってるだろ」

「ふわーははは、海賊がどんな攻撃方法を持っているというのだ!」

「それは魔王だろ」

「えー。じゃあ、がははは、海賊の喋り方なんかどうでもいいじゃねーか」

「うん、そうだね」


 本題に入りたい。願望です。


「で、海賊のイメージから攻撃方法を抽出してみたんだけど」


略奪

・金を奪う

・装備を奪う

・ドロップ率アップ

逃げ足

・とんずら

・回避率アップ

フックで攻撃

イカリで攻撃

モリで攻撃

大砲で攻撃


「すごく強そうになった」

「あれ? ごめっさんは?」

「ちゃんとしたRPGでも胸毛でMP吸われた記憶しかないので却下」

「ドリルが主武器の人はちょっと……」

「(股間の)ドリルか」

「下ネタは勘弁。健全に行こうぜ」


 というわけで。出てきた海賊の攻撃方法を真面目に分析しましょうか。


「ヒットアンドアウェイという奴だよ、これ」

「奪って弱体化したとこを叩くのか」

「完全に倒せなくても、ある程度奪えれば十分かもね。あとは逃げちゃえばいいし」

「対人向きの能力だな……」

「しかし、すごく嫌がられそうなジョブだね」

「好き嫌い別れそう」


 まだまだ終わりません。


「この際バランスなんて気にせず、技を決めてしまおう」

「気にしろ」

「仮決定だからセーフだし、たぶん使わないから大丈夫だ!」

「力強く言っていいセリフじゃない!」

「まあ、いいんじゃねーの。次書くときにバランス云々で困るの、一人しかいねーし」

「確かに。オレたちには関係ないな」

「じゃあいいか」

「それはそれで寂しい魔法使いさんであった」


 だからなんなのよ、その説明口調は。


・モリ攻撃

「モリ攻撃には何をつけよう?」

「無難にクリティカル攻撃とかどうよ」

「無難か? それ」

「地味に便利なんじゃ……」

「よく使う攻撃がクリティカルか……さっそくバランス崩壊だな」


・イカリ攻撃

「イカリ攻撃には何をつけようか」

「いっそ派手に、地形破壊とか」

「バランスが息してないよ」

「派手すぎると思うぜ」

「ラスボスっぽい」

「足元だけ崩れる、とかだったらイメージに則してていいかもね」

「陸でも?」

「え? 陸でイカリは使えないでしょ」

「投げたりはできるぞ、たぶん」


・大砲攻撃

「大砲は?」

「ここは普通に大砲のほうがかっこいいよ」

「火傷の状態異常か、火属性を付けてもいいかもな」

「あたったら普通に行動不能だから、スタンかもしくは、即死もありか?」

「さっきから派手だなぁ」


・フック攻撃

「フックで攻撃」

「弱そう」

「自分の腕の方が痛くなりそうだ」

「なるたけ強そうにするの!」

「じ、じゃあ、威嚇攻撃とか?」

「引っかける感じから、後列を前列にするとか考えてたけど、アサシンちゃんのも悪くないね!」

「考えてることがエグいし、力強すぎる」




「パンパカパーン、これで、海賊キャラのバランス崩壊、完成です!」

「キャラじゃなくてジョブだよね?」

「どうせ書くときは海賊ジョブの人何人もいないだろうし。いいよね?」


 主旨が変わってもいいよね。


「だいたい最近の海賊キャラは伸びたり縮んだりするんだろ、何でもありじゃないのか?」

「伸びたり縮んだりできる海賊は一作品内だけの設定で流用できないし、やっちゃいけないし、何でもありじゃ面白くないでしょ?」

「海賊は海賊らしく在らねばならぬ、って魔法使いちゃんは言いたいのね」

「それが面白いトコじゃん? エフェクトや動きはリアリティーなくてもいいと思うけど」

「なんでだ? リアリティーは追求した方がなんたらかんたらとか言うじゃないか」

「突っ込み所が見つかるじゃない。それだけ」

「面白さはそこのギャップに生まれるって訳か」

「そうだね。何でもかんでもリアリティーだと、せっかくゲームなのに楽しめないかもしれないし」

「今時、海賊はリアルでなれる仕事じゃないしな。リアリティーない方がそれらしくなりそうだ」

「ああ、リアリティーがゲシュタルト崩壊してきたよ」

「発端はおまえだぞ」


 丸く収まったので、今日はここまで。

 めでたしめでたし、ちゃんちゃん。

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