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2.出会い
終点まで来てしまった。降りなければ。降りたところで何もすることが無い。結局は何もできずまた1日生きてしまった。目の前にまだ寝てる男が1人いる。起こした方がいいだろうか。
終点です。起きてください。と車掌が起こした。
あなたもそろそろ降りてください。と車掌は言い残して去っていった。そうだ、俺も降りなければ。
待って。
ん?俺が呼ばれたのか?
そんなわけ無いか。さっさと降りよう。
えっ行っちゃうの。待ってって行ったのに。
やっぱり俺が呼ばれてたのか。
僕眠くて動けないからさ、タクシーまで連れてってよ。
はあ?何言ってんだ、こいつは?
でもすることも無いからやってやるか。いや、これは新手の詐欺かもしれない。
ねぇ、お兄さん聞こえてるんでしょ。タクシーまで連れてってよ!
仕方ない。とりあえずタクシーまで連れて行くか。
ありがとう。やっぱりお兄さんいい人だね。
あ?ああ、これくらいならいいですよ。で、どこまで連れて行けばいいんですか。
お兄さんの家。