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飴ちゃん先生  作者: 塩味
7/8

背中

去年の夏は海は行かなかったです

「青い空…白い砂浜…焼き付ける太陽…海に来ました」

「「何言ってんの」」

「状況説明」


みっちゃんの説明の通り僕達は海に着きました。

着替える事が分かってた男性陣はトランクスタイプの海パンを履いてそのまま出発してたので上着を脱げば準備完了。パラソルぶっ刺し、シートを敷けば場所の確保もオッケー。後は女性陣だけど…


「ねぇみっちゃん」

「なんだ」

「紗江ちゃん達遅く無い?」

「着替えるにしては遅いな」

「女は時間かかるから、こんなもんじゃないか?」

「んー…迎えに行ってくるよ、ついでに飲み物買ってくるね」

「了解、ビーチボールとか膨らませておくよ」

「俺はそれを見守ろう」

「おい」


更衣室は向こうの建物だったよね…

先にジュース買っておこうか…うん?


「おねーさん達俺達と一緒に遊ぼうぜ」

「年下の俺達に一夏の思い出をさ!」

「嫌よ」

「遠慮します」

「…(無視)」

「そ、そんなつれない事を言わないでさ〜、海の家でご飯奢るって!」

「嫌よ」

「遠慮します」

「…(無視)」

「こっちが下手に出れば…!」

「三人とも大丈夫?」

「無問題よ、行きましょ」

「ちょ、ちょっと待てよ!そんな冴えない男より俺の方がイケメンだろが!?」

「「あ…」」

「あぁ?何だって?もう一変言ってみなさいよ!」

「まぁまぁ紗江ちゃん、僕は気にしてないから」

「私が嫌なの!こんな馬鹿に守を馬鹿にされるのが嫌なの!!」

「こ、このクソアマァ!」

「はい、それまで手を出した君が悪いから遠慮しないよ」

「がっ!?」


私に殴りかかって来た男が砂浜で転がる。

えっ?と疑問に思っていたチャラ男が守を見てポカンとするが、再び立ち上がり今度は守に掴みかかろうとする。伸びた腕を引っ張り足払いをかけて浮いたチャラ男の頭を軽く押すとうぎゃっ!?と情けない声が響く。もう1人いた仲間は青ざめて走り去りチャラ男は諦めずに殴りかかって来たが守は相手の力を利用しそのまま背負い投げで背中から砂浜に叩きつけてしまった。


「お…」

「行こうか3人とも」

「覚えてろよーー!!!!?」

「流石守ね、私がヤるよりも鮮やかだわ」

「え…雨宮さんは…事務員ではないのですか?」

「?、事務員ですけども…」

「何か武道を?」

「まぁ僕の爺さんと婆さんから…ちょこっと」

「なーにがちょこっとだか…」

「でも本格的にやってないじゃん、紗江ちゃんも知ってるでしょ?」

「はぁ〜…もう知らないわよ、行きましょ」

「雨宮さんはお強いんですね…」

「すいません、正直意外でした」

「あはは…」


苦笑いしながらさりげなく私達の荷物を奪って先行する守の背中を久しぶりに見る。普段の作業だけではつかない筋肉がその背中にあり彼が何かしらの武道をやってのは明らかだ。そう、彼のお爺様とお婆様は共に有段者でありそれも日本一になった腕前であるのだ…お爺様は空手でお婆様は合気道で同じ頃に日本一になっている、もう何十年も昔の話であるから現在と当時では比べれないだろう…まだ戦争の時代でもあるのだから。守のかっこいい姿を見れて私は満足だが後ろの2人に見られたのはちょっと…いやものすごく悔しい…


「大丈夫ですよ」

「うん」

「「盗りませんから(らないから)」」

「うぇ!?」

「どしたの?」

「な、何でも…ないけん…」

「ないけん…?」


……

………


「よー、遅かったな」

「絡まれてた」

「あー…すまんかった」

「いえ、雨宮さんが助けてくれましたし」

「なんだ?ぶん殴ったのか?」

「殴らないよ!転がしただけだよ」

「あぁ…あれか…」

「痛いのよね…あれ…」

「雨宮…何して来たんだ…」

「一緒に稽古してただけだよ」

「とりあえず…遊ぼう」


そーれ!と紗江ちゃんの声が辺りに響く、

ビーチボールが空を舞う…

僕達は海を満喫していた。

真中さんはまだ疲れが取れないらしくて、荷物置き場のパラソルの下で待機、残り五人でビーチバレーを楽しむ。海水浴場として開かれてるここには簡易的にバレーのネットというか紐が引かれているのだ。


「死ね!光秀!!」

「あがっ!?」

「みっちゃんナイス顔面レシーブ」

「わざと辞めろや!!」

「なんのことや…ら!」

「えいっ!」

「西田先生上手ですねっ!」

「お返しだっ!」

「あんた程度じゃお返しにもならないわっと!」


思いの外激戦をしているバレーである。

それをぼーっと見ている真中先生こと俺だ。

ようやく怠さが取れてきて、熱中してる連中にジュースでもと買って戻ってきたが…なんでこんなに白熱してるんだ…

光秀は顔で受けつつボールを上にあげて、雨宮が控えめに打って西田先生が上手に拾い織田先生か東先生が打ち込むというしっかりとしたバレーをしていた。

あそこに混ざりたくないな…


「そろそろ休憩しようや」

「お、真中ナイス。顔が痛くなってきた所だ」

「バレーなんだよな…?」


……

………


「じゃ海らしく泳ぐか」

「みっちゃん、あそこの浮島まで勝負しよう」

「真中もな」

「俺は浮き輪で優雅に遊ぶ」

「私達はどうしようか?」

「そうですね…バナナボートがレンタル出来たし、それに乗りますか?」

「「賛成」」

「なら俺がついでに借りてくるよ、お三方はそこで待っててな」

「よっ紳士」

「計算紳士」

「光秀は後で覚えとけよ?」


こめかみに青筋を立てて真中が浮き輪を借りにいく。

今日の宴会が怖いぜ…

守と二人でストレッチをして同時に海に飛び込む。

まだ休みは始まったばかりだ少しは楽しまないとな!

ほんと書けない時は書けないですね…


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