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開戦日まであと一週間だそうです


「俺に戦争に参加してほしいとはどういうことか、説明してくれるのだろうな?」


俺は少しだけ殺気をセリアルにぶつけながら説明を促す。


「は、はい!じ、実は、聖王国だけが戦争相手だと思っていたら、いつの間にか、

聖王国に加担する国が増え、ほとんどの人族の国が聖王国に協力するという話にな

っていました。」


「…で、俺に何をしろというのだ?」


「いえ、私とともに戦場を駆け、敵を混乱させてくれればいいのです。」


「なるほどねぇ。分かった。その程度のことであれば協力しよう。亜人たちの国に

は俺の家もあるからな。」


「あれ、弟子の存在を忘れていませんか?」


「よし、戦争は本気装備で行くとするか。」


「話を聞いてくださいよ!師匠!」


こうして俺は戦争に参加することになったのだが、


「師匠、その禍々しい装備は何ですか。」


「俺が最後に倒した魔物、神殺しの悪魔の素材をすべて使ったオリジナル装備、

名前を『喰らう者』シリーズという。」


「そ、そうですか。で、では、私はお父様に支障が戦争に参加してくれることを

伝えに帰ります。」


「そういえば、戦争の開戦日はいつなんだ?」


「開戦日は一週間後です。」


「そうか。じゃあ、一週間後また会おう。」


そういうと、セリアルは転移魔法を使い、国に戻った。


「さて、今日の晩飯でも作るとするか。」








セリアルside


「お父様、ただ今戻りました。」


「ふむ、ご苦労だった。セリアル、お前の師匠はこの戦争に参加してくれるのだ

な?」


「はい!」


「これで、人族に負けずに済むな。」


「そうですね。私と師匠がいればこの戦争は勝てますから。危惧することと言え

ば、」


「勇者のことだな?」


「はい、勇者については未知数なことが多いので、要注意しておいたほうが良い

と思います。」


「ふむ、そうだな。我々としては死者をお互いに出したくないが、此度の戦では

数え切れないほどの死者が出るだろう。だが、師匠殿がいるのであれば敵の指揮

官だけを倒し、死人が最小限になるのを抑えてくれるだろう。」


お父様は落ち着いた様子でそう言っていたが、少し疑問に思うことがあったので

それについて尋ねてみる。


「お父様、師匠の本名を知らないのですか?」


「知っているぞ。玄人殿だろ?」


「やっぱり、その名前は偽名です。本名はフェイズと言います。」


「ふぇ、フェイズ?あの、伝説上の?」


「はい。」


お父様は驚いた顔で固まってしまい、師匠の名前を繰り返し呟いています。いっ

たいどうしたのでしょうか?

私はそう思ったが、あまり気にせず執務室を出て行きました。







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