魔族の騎士は話を聞かないみたいです
森から出たのはいいが、
「貴様!ハイネから離れろ!」
騎士団に囲まれてしまいました。一応ハイネも説得を試みようとしてしてくれ
たが、
「ハイネは騙されているんだよ!」
このようなことを言われて信じてもらえません。さて、どうしたものか…
そんなことを思っていると、
「もしや、貴様がこの森の以上の原因か!」
何ということでしょう。魔族の人たちは想像力が豊かなのですね………
「少しは話を聞いてくれても、」
「黙れ!貴様も聖王国の工作員だな?」
「いや、獣人の国のエターナ王国に住んでいるただの薬師なんだが。」
「嘘をつくな!貴様みたいな怪しい奴の言葉は信用でき「もういい加減にして
ください!」
ハイネが俺のもとに駆け寄り、
「この人は私を助けてくださいました。さらには、そこに転がっている聖王国
の工作員たちを捕まえてくださいました。そんな方に無礼なことを言うなんて
あなたたちは騎士なのですか!」
ハイネにこう言われた騎士たちは、
「すまなかった。ハイネのことが心配でこのようなことを言ってしまった。
本当に申し訳ない。」
「いや、気にしなくていい。それより、そこの工作員たちから情報を聞き出さ
ないといけないと思うのだが。」
「おぉ、そうでした。では、この者達は私たちが魔王国に連れて行きます。」
「あぁ、そうしてくれ。それと、俺はもう帰るから。」
「え、エターナ王国はここからかなりの距離があるはずなのですが、どうやっ
てお帰りになるのですか?」
「それは秘密だ。それより、お前達は早く帰ったほうが良いぞ。それと、今回
森で起きている、スタンピードの対策もしておくのが良いだろう。」
「あの、今、何とおっしゃいましたか?」
騎士が顔を引きつらせながら聞いてきたので説明をしようとすると、ハイネが
代わりに説明をしてくれ、それを聞いた騎士たちは、急いで国に戻っていった
「魔族の騎士というものはみんな元気だな。さて、俺も帰るとするか。」
そう言って俺は転移魔法を使い、家に帰った。
家に帰ってきた俺は扉を開け、
「ただいま。」
まぁ、誰もいないけどな。
そう思っていると、
「おかえりなさい。」
「セリアル、お前、なぜ俺の家にいるんだ?」
「いえ、師匠に久しぶりに会いに来たのと、お願いがありまして。」
「お願い?」
「はい、実は、今回の聖王国との戦いに参戦してくれませんか?」
「は?」




