ダメ出しします
「では、自己紹介開始。」
「俺の名前はアビス。」
「私の名前はカリア・ベネシュです。よろしくお願いします。」
「私の名前はミニルです。これからよろしくお願いします。」
「さて、自己紹介も終わったことだ。家の裏に風呂があるから、入ってこい。
アビス、お前は少し話があるから残れ。バク、お前は二人と一緒に風呂に入っ
てこい。それと、ほら、これを持っていけ。」
俺は石鹸とシャンプー、タオルにパジャマを三人分渡した。
「これだけあればいいだろう。ほら、風呂に行ってこい。」
三人は風呂に向かうため、家の裏に行く。
「さて、三人がいなくなったから先に聞くが、お前、何だあの動きは?」
俺はアビスに少しだけキレていた。
「お、俺の動きの何が悪いんだ?」
「気づいていないのか。ならば、教えてやる。お前の動き、いや、剣術におい
てもそうだが、あれは何だ?子供の遊びか?あんなものは剣術でも何でもない
ただのお遊びだ。力任せに棒を振る子供の遊びだ。フェイントの一つも使って
みろ。」
「だ、だが、俺に剣術を教えてくれるんだろう?」
「俺が使えるスキルは『体術』そして、『小刀』だけだ。」
「じゃ、じゃあ、俺の『剣術』のスキルは一向に上がらねぇだろ。」
「お前は底なしの馬鹿だ。スキルを上げるためにはどうすればいい?」
「も、魔物を倒す。」
「その通り。しかし、もっと手っ取り早く上げる方法がある。」
そういうと、アビスは俺に向かって飛びつきそうになったので蹴り飛ばし、説
明を再開する。
「手っ取り早く上げる方法は、同じスキルを持っている相手と戦うことだ。」
「だけど、師匠は持っていない。」
「ということで、『影騎士』出て来い。」
また、バクと同じように俺の影がうごめきだし、現れたのは、漆黒の鎧を着た
騎士だった。
「『影騎士』こいつに剣術を教えてやれ。」
そういうと、
『畏まりました。』
「お前、喋れるのか。」
『もちろんです。一つ言っておきたいことがるのですが。』
「なんだ?」
『もう夜も更けてきたことですし、明日にしませんか?この青年も疲れている
ようですから。』
「…分かった。『影騎士』戻れ。」
『影騎士』は俺の影の中に戻っていく。
「さて、今のがお前に剣術を教える『影騎士』だ。わかったな?」
「は、はい。」
「そして、俺はお前に『体術』のスキルを覚えさせる。剣が使えなくなったと
きには必要だからな。」
「はい。」
「話はこれで終わりだ。お前はあいつらが風呂から出てくるまでの間、俺と特
訓をする。」
「け、剣術は今日はないって…」
「体術はあるから。ということで構えろ。」
「も、もういやだあああああああああああ!」




