呪縛神龍登場しました?
俺は現在悩んでいる。理由?簡単だ。
「「「師匠!」」」
こいつらの特訓メニューを全く決めていなかった。
「今から特訓だろ?」
俺は頭を抱え、ため息をついた後、
「この馬鹿が。まずはお前らの戦闘スタイルを見せるのが先だ。」
「そ、それもそうだな。」
「今から俺が使い魔を召喚するから、お前らは適当に戦ってろ。ほれ、『呪
縛神龍』。」
俺の影がうごめきだし、一つの手が現れると、影から飛び出してきたのは、
「しょ、召喚されました。じゅ、呪縛神龍の、ば、バクです。」
「…俺の眼がおかしいのか?」
飛び出してきたのは、腕全体に呪いの札を張り、頭にターバンのように呪い
の札がまかれており、服は黒一色のワンピース、さらには羽衣のように連な
った呪いの札が空中を漂っている女の子が現れた。
「おい、お前、呪縛神龍なのか?」
俺がそう尋ねると、
「は、はい。人型になって出てきた方がこの子たちにおびえられずに済むか
と思いまして…す、すみません。」
「いや、いい。それはいいが、お前、影の中から覗いていたのか?」
「すみません!すみません!」
「まぁいい。お前はこれから俺の助手として働いてもらうから、影の中に戻
るな。いいな?それと、お前の部屋は二階に四部屋開いているからそこの一
室をつかえ。後、そこの三人!」
「「「はい!」」」
「お前たちもここで泊まり込みの修行をしてもらう。衣食住は安心しろ。」
「あの、私たちの住む場所は?」
「二階の残りの三部屋をつかえばいい。」
「分かりました。」
俺は一通りの説明を終え、
「では、訓練を開始する。訓練内容はバクに軽くあしらってもらえ。バク、
先に言っておくが殺したり、状態異常系の技を使えば後でお仕置きだ。」
「は、はい!」
「では、始め!」
と、始まったのはいいが、
「はああああああああ!せい!」
そんな掛け声とともに剣を振り回す少年、しかし、バクはそれをすべて避け
ている。
「『ウォーターボール』!」
援護として、少女の一人が魔法をバクに当てようとするも、またしても避け
られる。そして、もう一人の少女は少年に身体能力強化などのバフをつけて
いる。
一時間後
「も、もう無理。」
「ま、魔力が尽きた…」
「う、腕が上がらない。」
「み、皆さんお疲れ様でした。」
三人は一時間でダウンした。
「さて、お前らの特訓方法が決まったが、」
俺はちゃんとあのことを覚えていた。それは、
「お前たちの名前を教えろ。」
「「「………あ。」




