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恋の方程式~漫才~

作者: あまね

星の砂にても公開しています。

「好きな子ができた」

「えっマジで?」

「あぁタダ告白とかどうすればいいかなと思って、お前に相談したいんだけど」

「よし任せろばっちりアドバイスしてやる」

「おぉいつにもまして頼もしいな」

「まず、どんな娘なんだ?」

「可愛い、とにかくかわいい」

「へぇそこまで可愛い子どこで知り合ったんだよ?」

「毎日乗るバスにその娘がいて、こう本を呼んでいる姿がかわいらしいなぁと思っていたら」

「何自慢してんだ、もういいよ」

「これからなんだけど」

「もぉいいよ、大分分かった」

「マジか?すごいな」

「さて、今回は恋を成功させるために3か条を分かりやすく漫才で作戦を説明する」

「それで恋が成功するのか?」

「やれやれ、これだからゆとり世代は何事もやってみる、体験してみるということが大事」

「お前もゆとり世代だ」

「うるさい、まず恋を叶えるためにこの3つがあれば大丈夫だ」

「その3つとはなんだ」

「努力、友情、勝利この3つだ」

「それは、少年漫画の3か条だと思う」

「大丈夫、この3つは恋の作戦でも役に立つ」

「本当かよ」

「すまん、すこし言い過ぎた」

「まぁいいけどさ、どんな作戦なんだ?」

「まずは努力だな」

「努力か」

「そう努力だ、何かをなすためには努力が必要なんだ」

「例えばどんな努力なんだ?」

「彼女を知る努力だ、好きなこのことを知らないで、付き合ってもらうなんて虫がよすぎるというものだ」

「なるほど」

「家族構成や友人関係は当然として朝何時に起きるのか、登校ルート、朝食の献立などあらゆる事を網羅していくことが大事だ」

「そこまですると、タダのストーカーだ」

「ストーカー、結構じゃないかそこまで執着しないでなにが恋だ」

「そこまでは、いらないと思う」

「そこらへんは好きにしろ、タダ調査不足で降られても知らんぞ」

「ストーカーよりは好かれる自信がある」

「その自信はどこからくるのか」

「一般常識からからな」

「まぁいい、とりあえず努力は大事だからな」

「あぁ分かったよ」

「努力で下地をつくったら、次は友情だ」

「将を射るにはまず馬からという事か?」

「そんな弱気な事でどうする!」

「じゃあ友情って何をするんだ?」

「まずはお友達からはじめるに決まっているだろ!」

「そっちの方が弱気のような気がする」

「お前友情をめばえさせないと、恋がむすばれるなんて夢のまた夢だぞ」

「そういうものなのか?」

「当たり前だ、下調べした努力の甲斐あって、お前は彼女のことを知っているかもしれんが、彼女はお前のこと知らないんだぞ」

「なるほど、こちらの事を知ってもらう準備期間というものか」

「あぁ、ただ難しいのはいかに下心を隠しながら友情を目指すかという事だ」

「確かに、それは難しそうだな」

「此処は潜伏期間と思え、ただ友情を重視しすぎるあまり、いい友達どまりになっても駄目だ」

「かなり難しいな」

「そしてさらに重要な事だが友達という強みをいかして彼女の弱みを手に入れろ」

「弱みを手に入れるとか脅しじゃねぇか!」

「馬鹿、弱いところを見つけて脅すとかそういう考えをしていては駄目だ」

「さっきまでストーカーまがいの発言していたやつとは思えないな」

「女の子の弱いところを見つけて、そこを守りたいとか、さらに惚れるとかならわかるが、まさか脅すとかその考えが怖いな」

「何ひいているんだよ、ストーカーのほうが駄目だからな、確かにこっちも悪いけど」

「いやお前の心の闇を垣間見たな」

「お前親友の俺の恋を応援しているんじゃないのかよ」

「不安になってきた、闇を抱えているお前に可愛い彼女とか友人としてまだ早い気がしてきた」

「いや、それいうならさっきのストーカーのくだりで俺も相談相手間違っている気がしてるからな」

「まぁここは男の友情を信じてくれ」

「最後は勝利だ」

「あの2つで、勝利というか恋に結びつくとは到底思えないんだけど」

「慌てるな、結婚にあわてる女が失敗するのと同じように、恋愛ごとは慌てては駄目なんだぜ」

「いや慌ててるというか、お前への相談を早く終らせたいという後悔の気持ちでいっぱいなんだが」

「まぁ乗りかかった舟なんだから最後まで話は聞けよ」

「聞くから、早く言えよ」

「努力で相手を知り、友情で自分のことを知ってもらったら最後は勝利を目指す」

「なるほど、それで具体的にはどう目指すんだ」

「勝利を確信したら告白をすればいいだろ」

「確信できなかったら」

「諦めろよ、そんな不安な状態で告白したって上手くいきっこないんだから」

「えっ何最後らへんだけ割と真面目なんだけど」

「途中からは真面目に相談に乗ったよ」

「いや、最初から真面目に相談に乗ってくれよ」

「最初はお前がリア充になるのは耐えられなかった」

「じゃあなんで途中から真面目に相談に乗ってくれたんだよ」

「馬鹿いわせんなよ、恥ずかしい」

「もしかして俺のためになのか?」

「いや、最初はお前がリア充になるのを阻止しようかとおもったけどよくよく考えたらお前ごときが可愛い彼女作れるわけ無いなと思ったからだよ」

「確かに恥ずかしいな!俺が!」

「まぁとりあえずこの友情・努力・勝利の恋の3か条でお前もリア充だ!」

「嘘つけ!」


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