第十六話 ラブレター
いつものような普通の1日だ。
朝起きて、朝ごはんを食べて、茜と学校に行く。
しかしそこからが違った。
学校について下駄箱を開けるとそこには
「ラブレター?!」
「そうみたい…」
「今どき下駄箱にラブレターなんてすごいねー。べたすぎっていうか。」
確かにこのご時世に下駄箱ラブレターなど見たこと無い。
もし出したことがある人や貰ったことがある人がいたら教えていただきたいくらいだ。
「うーん。とりあえず教室行こう。これはまた後で。」
「そうだね。そろそろチャイムなるからね」
僕たちは遅刻しないように急いで教室に向かった。
授業中、僕はラブレターを机の下で見た。
「美樹ちゃん、それなに?」
隣のみのりが声を掛けてきた。
「ラブレターみたいなの…」
「え?ラブレター?すごいね。」
中にはこう記されていた。
『小山美樹様。はじめまして。いきなりこんな手紙を出してごめんなさい。話したいことがあるので、放課後に第2体育館の裏に来てください。3年6組、廣田浩二。』
「で、美樹は行くの?」
今は昼休み。
いつものメンバーで弁当を食べている。
「どうしたらいいかなぁ」
「いっちゃえばいいじゃん」
人事だから無責任に言いますね。
少なくとも心は男の僕が男の人と付き合ったりできるわけがないでしょう。
しかし結局断るにしても行った方がいいということで、放課後に行くことにした。