第十三話 買い物
昼休み僕たちは昨日と同じように4人で話しながら弁当を食べた。
「美樹の胸って大きいんだよ。」
「え〜そうなの〜?」
「彩子!まだ言うか!みのりも乗らない!」
「そんなことないと思うけど…」
まったく…人の話をしないでくれ。
大体胸の大きさなんてよくわからんよ。
見た感じでは高本さんが一番大きいような気がするが。
放課後。僕と茜は某デパートに来ていた。
理由は僕に女の子としての知識がまったくないからだそうだ。
「美樹は女の子になったばかりなんでしょ?確かに何も知らないようだし。とりあえず女の子になりきっといたほうがいいよ。ということで今日買い物行くよ。」
とまぁ強引に連れてこられたわけだ。
「じゃあまず服からー!!」
「はーい」
僕もどうにかしなきゃと思っていたし納得したわけだ。
「よし、美樹!これを着て来い!」
「ちょっと可愛すぎじゃない?」
「いいから着てくる!」
「わかったよ」
ほんと強引だな…
結局茜に着せ替え人形みたいにされ、いくつかの服は買うことにした。
もちろん僕が納得したものだけだが。
「じゃあ次は財布とか見に行くよー」
茜に指示されてピンクのかわいい財布を買いましたとさ。
そんな調子でいろんな場所を回り、荷物も持ちきれなくなった。
「茜、もう持てない」
「ん?…確かに1回でこれは買いすぎたかもね。じゃあ、あそこでソフトクリームを食べてから帰ろう!もちろん美樹のおごりで」
買い物を手伝ってくれたし、それくらいおごってもいいだろう。
自分だけじゃこんな買い物出来なかっただろうし。
ソフトクリームを食べながらいろんな話をした。
心なしか女の子になってから話すことがすごく楽しくなったような気がする。
買い物してても男だったときと比べてあまり疲れなかった。
女の子っていうのはこういうものなのかな。
これから引越し終了まで2日に1回ペースでお願いします