表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

第二話 襲撃

今回は戦闘が少しだけ入ります。

あと題名を変えました。

一日中探したものの原因は分からなかった。

今は学校の外を探していた。

学校の外は森になっているのだ。

その理由は見つからないため。


「おかしいわね」


とエミリーは呟く。だがそう思うのは無理も無い。

何故ならまだ疲れが取れていないからだ。

さらに確認したところやはり他のクラスでも同じ現象が起こっていた。


「結局授業サボるだけになっちゃたな」


明日はどんな顔をして学校に行けばいいのやら。


「うっ…・・・その、ゴメン」


「気にするな。お前が言わなくても俺は探してたかもしれないし――」



――だから気にするな、と言おうとしたときだった。


「うっ! 」


眼がアツイ。

それはさながら火のついたように。

眼が燃えている。


「ちょっと! 大丈夫? 」


声が聞こえる。

だがその言葉を理解する前に俺はエミリーを抱えて前へ跳んだ。


「キャッ! 一体何する――」


つもりだと続く言葉が聞こえることは無かった。


「ま、まさか。あ、悪魔? 」


振り向けば目の前には悪魔がいた。

姿は初老の紳士といったところだろうか。

口が不気味に笑っているところ意外は。

何故、どうしてという思いはあるが今はどうでもいいし考えられない。


眼の痛みはさらに急激に増した。

それはさながら沸騰したかのようだ。

喋る事も考える事も許されない。


――アノ前ノ存在ハ人間トハレベルガ比べモノニナレナイ


脳裏に聞こえる声。


「ほう? 私の攻撃を避けたか。用心深く気配を消したつもりだったのだがね。

 どうも甘かったらしい」


目の前の悪魔がそんなことを言った。


痛みをどうにか堪えて考える


どうも俺が避けれたのは自分が失敗したせいだと思っているらしい。


――ダガ、ソレハ違ウ


俺が分かったのはこの眼のおかげだろう。

悪魔が現れたときこの眼に痛みが生まれた。

だから避けれたのは百パーセントこの眼のお陰。


故に相手は奇襲を行うことはできない。


「な、なんで」


だがそれには俺一人ならば、と付け加えよう。


この場にはもう一人エミリーがいる


加えてエミリーは恐怖で動けていない。


生き残るためには時間を稼ぐか逃げる、そして


|コイツを倒すこと(悪魔殺し)だけだ


だが倒すための手段は学生である俺たちには無い。


可能性といえば支給されている訓練用の対悪魔用の術式が刻まれているナイフと魔法ぐらいだ。

だが果たしてこの悪魔に効くのか。

並みの悪魔ならまだしもこれは上級の悪魔だ。

それはわかった。

なら対悪魔ではあるが訓練レベルのナイフで倒せるはずが無い。

なら学生レベルの魔法で倒せるわけが無い。


なら――この場の誰にも思いつかなかった方法で倒せば良いだけだ。


「あまり考え事をしすぎると足元をすくわれるぞ」


「がッ! 」


いつの間にか吹っ飛ばされていた。

体が宙を浮く。

おそらくただの蹴り。

だというのに体は空にある。


宙を飛んだ体は近くの木にぶつかる。

肺の中が一気に外へ出る。


骨が数本折れた。


動けない。動くことが出来ない。



――俺は死ぬ、殺される。コロサレル


「ふむ、まあこんなところか。学生にしては落ち着いていたぞ。

 まあ、それでも私を倒すことは出来ないが」


ふむ、そうだなと考えた悪魔は言った


「そうだな。動けない間にもう一方を殺す、というのも一興か」


そんなことを言った。


――待て、今コイツはなんと言った。ナンテ、イッタンダ

考えたくない。が、感情とは裏腹に脳は非情な答えを出した。


もう一方とは――すなわちエミリーだということを


そんなことはさせてたまるか。させてたまるか。

だがそんなことはお構いなしに悪魔はエミリーの方へゆっくり向かっている。


「やめろ」


やめろやめろやめろやめろやめろヤメロ


だがそんなもので止まるわけがない。


ならば――倒せ

倒す力はもう、お前の中にある。


そんな声が聞こえた


だがソレを使えばお前は争いの中心に立つことになるぞ


そんなことはどうでもいい


俺はアイツを倒す! そして守るんだ。





思考の渦から戻る

助ける方法も助けれる力も得た、そして――


助けるためのリスクも


だがそんなことはどうでもいい。


俺はアイツ倒して守ると決めたのだから。


「待たせたな。悪魔」


立ち上がる。

その際に体はさらに悲鳴をあげる。


それでも


「俺はおまえを倒す」




倒すための手段が見つかった少年は上級悪魔に挑んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ