異世界転生:最速の勇者
「はい、異世界転生サービスです」
「あのぉ、異世界転生をお願いしたいんですけど…」
「はい、賜わりました。ご希望のスキルはございますか?」
「万能なのがいいです」
「はい、賜わりました。スキルはオールラウンダーをご希望ですね。ご希望のレベルはございますか?」
「LV99とかってできますか? 追加料金が必要になりますか?」
「可能です。最大LVでの転生をご希望ですね。追加料金は不要です」
「じゃあ、それでお願いします」
「ヒロインは何名ほどになさいますか?」
「できるだけ大勢のほうが良いです」
「はい、賜わりました。ハーレムタイプのご利用ですね。以上でご質問は終わりです。サービスは「万能スキルを持ってLV99で異世界転生したら、ハーレムでウハウハなんだが?」となります。転生は1週間後、午前7時となります。ご利用ありがとうございました」
やったぞ!これでこの退屈な世界とはオサラバだ!
俺は全財産を処分し、転生寸前まで豪遊しまくった。
すっからかんになった俺に、異世界転生の時間が迫る。あっ、きっとあの大型トラックだな。
キキーっという、ブレーキ音。ドンっと、激しい衝撃が襲い、俺は宙を舞う。眩しい光が俺を包んだ。
午前7時ちょうど、俺は異世界に転生した。
※
「ありがとう!勇者様!」
転生すると、たくさんの美女が俺を出迎えてくれた。
「やったぞ!ハーレムだ。異世界転生万歳!」
と俺が叫んでいると、すぐに女神が現れ、俺に神託を告げた。
「ありがとう、勇者。最強の勇者であるあなたが転生されたことを知り、魔王は降伏しました。あなたは世界を救ったのです」
どうやら俺は、転生した途端に、この異世界を救ってしまったらしい。設定を盛りすぎたのだ。
「あなたの役目は、終わりました。元の世界にお返しましょう。ご利用ありがとうございました」と女神は言った。
女神が言葉を終えると、俺は眩しい光に包まれ元の世界に帰還したのだった。
帰還した俺は、救急車の中にいた。トラックに跳ねられ異世界転生した直後へ帰還したのだ。
俺は、すっからかんで一文無しだ。
欲を出しすぎた俺は、現実世界での生活をゼロからやり直す羽目になったのだ。




