期待の学園でいきなり大ピンチ!?
すいませんがユリアに関しての紹介が足りていないのでここでさせていただきます。
髪は黒く艶があり、目は黄色っぽいです。背は150程で主人公ヴェネルより少し低い感じです。服装は上半身は肩が見える白ニットに下半身は茶色い膝丈より少し短いスカートに黒タイツでローブを羽織っており、普通に見ると暑そうな格好をしています。
ヘリテチュア魔法学園。そこは王国内、外問わず一般の人とは掛け離れた実力を持たなければ入ることは難しいとされているらしい。その学園の生徒は寮で日々を過ごし、複雑なカリキュラムを通して卒業した瞬間にはこの土地の存続に関わるような仕事にも誰もが就けるようになるらしい。また生徒には手当が支給され相応の成績を修めることが出来れば自由に過ごすことも許されている。しかし、1度でもこの学園で行われるという筆記試験と実技試験で落第点を取れば即退学に加え、それまでの手当を全て返さなければならず、場合によれば社会的にも隔離されてしまうという。どうして俺がいきなりこんなところで学園生活を送る羽目になってしまったのか……この体の元々の持ち主は一体どんな才能を持っていたのだろう?まぁ俺が知る由もないが。俺は一通り門をくぐった後でもなお走り続ける馬車から当たりを見回す。魔法学園ということもあり人、物、更には動物までもが空中を飛び交い至る所で魔法を唱えているのだろうかそんな様子も見られる。上を見上げれば様々な魔法陣のようなものが描かれておりユリアの話によれば、これで外部の脅威から生徒たちを守っているらしい。そんな光景を目にした俺は興奮しながらも冷静さを保つためにユリアに話しかける。「なぁそういえばこの馬車、学園内には入ったがまだ走ってるよな?これ結局どこまで行くの?」するとユリアはなんともないかのように「私たちはまずは入学に伴い式典に出席しなければいけません。そのために式典の会場の方に向かっているのでしょう」なるほど入学式ってやつか……ん?でもこの世界だとどんな感じになるのだろう。少し不思議に思っていると中年の御者がこう言ってきた。「初めてのことだと思うし、分からないのも仕方ないことだけど、もうすぐで着くから楽しみにしている方がいいと思うな」つまりはその時までのお楽しみにって訳か。まあそれでもいい。俺はこの学園から新しい生活が始まるのだ。俺はもう前世のようになる気は無い。もう人生をやり直すなんてこの命が最後だろう。そもそも滅多に有り得るような事じゃないはずなのだ。
馬車が次第にスピードを落とし始めると「ほい、着いたぞ!こっからはお前たちしか行けないからな。学園生活頑張るんだぞ。お前らなら俺の感だが何か偉大なことやってのけそうだしな」あのぉ、変な期待されるのも困るんですけど……でも何事にも挑戦ってやつか。どうせ前世とはもう違う。なんだってやってやろうじゃないか!「ああ、ありがとな。ほらユリア着いたらしいぞ」「え、あ、はい!では行きましょうか」俺は馬車から出ようとドアを開けようとすると外側から開かれた。少し驚いたせいで体がビクついた「まじビックリしたんだけど!向こう側が開けてくるとは思わなかったんだけど」「確かに開けてもらうなんてこと滅多に無いですね。でもまあ不快な訳でもないので早く行きましょう」「だな」と俺らは馬車から出る。目の前にはレンガ造りだろうか?大きな教会のような建物があり、大きなドアがある。そこには俺たちと同じ新入生と見られる人たちが並んでいた。「なんかドキドキしてきたな!環境が違うとこんなに気持ちが高ぶるのか!」「と、とりあえず早く行きましょう!こんなに人が多いところはあまり好きじゃないんです」と俺から少し離れた。まだ直ってないのかそういうところは。あれだけ話してもやはり見知らぬ人というのは怖いのだろうか?そんなやり取りをしていると横から「あら?そんなに目立つような格好をしておいて、馬車から降りるところは見ていたけれど、このような振る舞いは慣れていないことで?」と俺の目の前に現れたのは黒く艶のある髪に、透き通った茶色い目、そして、赤と黒を基調とするドレスに身を包んだ貴族と思われるような女性だった。「え?俺の降りるとこ見られてたの?ちょっとどういう目で見てたんだよ…」と返すと「ちょ、ヴェネル!」とユリアに引っ張られその場から離された。「な、なんなんだよ。あんなところ見られるのもちょっと恥ずかしいから見なかったことにしてくれと言おうとしていただけなんだけど」すると慌てるようにユリアは「そういうことじゃないんです!相手は仮にも貴族なんですよ!もしおかしな態度を取れば何が起きるか分かりませんよ!」と俺はその言葉を聞き、もう一度先程の女性を見てみる。やっぱあれ貴族なのか……「んで実際どうまずいんだ?」と俺は素直に思ったことを聞いてみると「もしかして、貴族相手って意味がわかってないんですか?!下手すれば死刑ですよ!それが嫌なら今すぐここを離れるべきです!」えぇ……早速やばやば系な感じなんですか?俺さすがにまだ死にたくないんですけど。「わ、わかったよ。じゃあなんとか言って距離取ってくるわ」とユリアに言いもう一度貴族の女性に話しかけようとすると「何をこそこそと話していらっしゃるわけ?別に少しばかり無礼を働いたくらいで何かあるとでも?一体わたくしたち貴族はどう思われているのでしょう……」と少し悲しげな顔をして呟いていた。少し気まずくなったので「いえいえ!滅相もない!出来れば温厚にと思っていただけだから!」と慌てて返すと少し嬉しそうに、「そういうことであるのならば、今度わたくしとお話いたしませんか?」お誘い来たんですけど……でも俺が何をしでかすか分からないって言うのも少し不安要素だし、だからといって断るのも……あ、そうだ!「お話ならば一緒に俺の友達も連れて行ってもいいですか?話すということにも慣れて欲しいのもあるんで」と返すと「ええ、構いませんわ。あ、申し遅れました。わたくしの名前はリーネス・エルネシアと申しますわ」「あ、あぁ俺も少し紹介が遅れてたな俺はヴェネル。そして、俺の後ろにいるのが」「ユ、ユリアと申します……」と自己紹介を終えたのだかユリアは何故か俺の服の裾を掴み、後ろからリーネスの方を見ている。やはり、このような人を相手にするのは苦手なのだろうか?「ユリア?そんなに後ろからわたくしの事見ても何もありませんわよ?」と少し困惑気味である。これは後で説明がいるな……と俺が思っていると「まもなく式典が開始される!新入生の方々、並びにお越しくださった来賓の方々中にお入りください!」ともう、それは立派な服を着た男性が言った。ということは今からか……「た、確か式典が終わるとすぐ授業になるらしいです。しかし最初の授業は多分実技試験のようなものになると思います」「は!?普通実技試験っていうのはもう少し後じゃ!?」「いえ、ここでの実技試験はクラスをどのように分けるかを決めるものです。ですがここでの成績も入るとは思いますね」なんだよ、それ初耳。全然知らなかったんですけど?心の準備も出来てないんですけど!?「わたくしはいつも通りに振る舞うだけ、貴方たちは一体どのようなものを見せてくれるのか楽しみにしていますわ」と中に入っていってしまった。「ど、どうしよう!実技試験なんて何も準備を……」「大丈夫です。式典の後ですから心の準備ならばその間にいくらでもできますよ。噂によればここの式典は手短に済ませるようですけど」「だったら全然時間ないじゃないか!」
式典中、俺は全く前で話す人達の話を聞いていなかった。実技試験?落第点を取れば即退学?うぅ……ここで何も準備してきていないことが仇となったのか?いや、でも俺がこの世界にやってきてすぐ行くことになったし……どうしようもなかったというのか?だとしたら最悪な運命だ。俺のさっきの期待が一気に不安へと変わっていた。そんな俺の様子を見たユリアは「大丈夫と先程言いましたよ?別にここで何も出来なくとも退学はさせられないでしょう。しかしまあ相応の指導はありますからね。覚悟は必要ではあります」退学がなくても指導くらうのかよ!?どうなってんだ!あぁ……今思えばあの日本の学校の方が全然マシだ。ちゃんと行っておけば良かったよ。
「もうすぐですよ。大丈夫です、何かあれば聞いて頂ければ色々答えますし分からないのなら教えてあげますから、今日だけは頑張ってください!」うげぇ……何故か俺と話す時は流暢だな……そんなふうに“頑張ってください!”なんて言われてもどうしようもないんですけど!?
「ではいいか!今から実技試験を始める。」俺たちの前にはよく鍛えられた体に、少し焼けた肌、中まで響くほどの大きな声を上げるもう熱血教官みたいな人が仁王立ちしていた。やべぇ……あの人に指導くらうとなったらなんと言えばいいんだろう。こりゃ終わったな。と俺は諦め適当に話を聞いていた。「今から順番に剣技、魔法なんでもいい!この目の前にいる魔物を倒してみろ!」とその魔物を指さす。ふと見てみると俺はもうなんでもいいからこの場から逃げ出したくなった。目の前にいた魔物はさすがは名門と言えばいいのだろうか入学した瞬間からドラゴンを倒せ、と言われているのだ。全くどうなってんだ?てかこいつを一人一匹倒すとしたら周りを見た感じだと50匹程度必要となるが……「心配しなくてもこの個体が倒されればまた新しい個体が召喚術によって呼び出される!つまりは元気いっぱいなドラゴンをお前たち全員が1人で相手にできるということだ!こんなことは滅多に無いぞ!」と笑い始めた。いやいや!笑い事じゃないから!俺だったら即死じゃね?何すりゃいいんだ!俺の体の元々の持ち主は一体どんなすごい力を持ってこの学園に入学できたんだ!?それさえ分かれば対処法はあるというのに……!「では早速始めてもらおう!そうだな……一番にこいつを倒したいというやつは誰だ!」と大声で聞いてくる。いくらなんでもこんなやつを“俺が真っ先にぶっ倒してやる!”とか言ってノコノコと行くやつなんて……「では僕が行こう」
は?待ているのか?まさかそんな奴がいるというのか!?「おう!お前、名は?」「僕の名はリノア・ライズベルト、将来この王都の民を守りぬける騎士を志す者です」と腰に銀色に輝く剣を携え、すごく軽そうな鎧に身を包み、目は蒼く髪は金色で最初に俺を送り出したロノアってやつと似ていた。しかしリノアにロノア……見た目的にももしかして兄弟とかなのだろうか?「おお、ではリノア!このヘルブレイザードラゴンを倒してみろ!」そう伝えた瞬間、リノアとそのやばい名前のドラゴンを囲むように薄い壁のようなものが現れる。「この結界の中では自由に何やって貰っても構わん!お前たちもこの結界の中にいるヘルブレイザードラゴンがどんな攻撃をしても砕けることはないから安心しろ」なるほど、俺が安全区域に居るのならそれでいいが……一体あのリノアというやつはどうやってこいつを倒す気なのだろう。する時眩い光がリノアの掲げる銀色の剣に集まっていく「闇に覆われし世界が切り開かれる時、脆弱な光に宿りし力は栄光となりて顕現する!“ライトニングシンギュラリティ”!」
するととても目を開けてはいられないような光が辺りを覆い、皆が目を塞いだ。無論、俺もだ。そして光が止んだと思われた時俺は目を開いた、いや普通に開いてはいないなとてもそれは大きく開いていた何故ならば「おお!あのヘルブレイザードラゴンを倒すどころか消し去ったのか!やるなリノア!お前は将来優秀な魔導騎士になれそうだな」とリノアの肩を叩く熱血教官みたいな人……てかあの先生名前くらい紹介しろよ……「さぁ!次は誰がやる?」「俺だって負けてらんねぇ!次は俺だ!」「あぁ!私も!じゃあ私次ね!」「あぁずるいぞ!」と盛り上がった空気となっていた。余程、あのさっきの技に影響されたのだろうか、その光景を見る先生と言えばとても嬉しそうにも見える。まあ教える側はそういう風に学びに熱心なやつを応援したくなるしそれが自然だろう。するといつ近づいて来ていたのか俺のところに来たユリアが「私どう頑張ってもあの集団に入れる気がしません。もう少し落ち着いてからにします」「あぁ、正直言ってあんなもん見せられたら俺何すればいいって言うんだ?何も出来ないぞ。俺に限っては全くこのままここに居りゃ時間も流れるか」と俺とユリアはその騒ぎが落ち着くまで気長に待つことにした。
30分ほど経っただろうか……全体的にも試験が終わった人がほとんどなのだろうか少しずつ静かになっていくと「後、試験を受けてないのは名簿で見るとヴェネルとユリアか?」俺とユリアは名前を呼ばれ先生の前へと向かった。「お前らの内どちらかが最後になるさぁどっちから先にやる?」「えぇっと俺はそのぉ……最後でも良いかなあって……」「わ、私やります!」「え?」「おお!心意気が良いな!よしじゃあそこに立て」「な、なんで!?ふ、普通ここはどっちが最後になるか色々と話すのが定番じゃ…?」「だって最後の方が注目も集まりますし、格好良いところは譲ろうかと思いまして」こんな時に限って何が“格好良いところ”だ!やっべ本当にどうしよう、俺詰んだ?指導確定ルートですか?「準備は出来たな?始めるぞ!」と結界が張られヘルブレイザードラゴンが再び召喚される「試験開始!」「あぁ……神様どうか、俺に希望をください…」
試験が始まったユリア対ヘルブレイザードラゴン、正直言えばユリアは一体どんな凄腕の実力を持っているのだろうか?興味はないと言えば嘘になるがそれどころでは無いのだ……「どうしよう、どうしようこの詰み展開を解決する策はないのか!クソ…っこの世界に来る前のあの事故じゃ馬鹿みたいに頭が回ったというのに!」「おい!ヴェネルごちゃごちゃうるさいぞ!」「あ、す、すいません!」絶望の縁に俺が立たされていると「ヴェネルさん心配しなくてもどうにかなりますよ。」とこちらを見ることなく軽々と言ってきた。どうにかならないから問題だと言うのに……何か言い返してやろうと考えていると「おい、あれって、まさか……」「間違いねぇ、常人じゃ扱うことの出来ない禁術じゃないのか?」なるほどな……ユリアの何がすごいのか確かに常人じゃ扱えないものとなればとんでもチートみたいなものなのか。「集いし生命の源よ……」まるで今までのユリアとは比べ物にならないくらい見違えていたその姿に俺は不安なんてものが吹っ飛んで釘付けになってしまっていた。「世界の理を脅かし存在に鉄槌を!“ファイナルブレイズ”!」相手はヘルブレイザードラゴン名の通りきっと地獄から現れたドラゴンなのだろう。だとすれば多少は火属性関係の耐性があってもおかしくは無い。だが、俺の目の前で燃え盛る炎はきっと地獄の業火よりも何千倍も熱いのだろう。なぜそう言えるかって?それはヘルブレイザードラゴンが悲鳴をあげながら灰塵すらも残らず消えていったからである。
「す、すげぇ……ユリアすげぇな!」「まぁ禁術と言われてる程ではありますからね。でもこの世界にはいくらでも禁術を扱える人は居ると思いますよ?」「お前そもそも謙遜しすぎなんだよ、少し自分に自信を持ってみるといいぞ?」「全くその通りである!」「うわ!?」俺は思わず先生の突然の発言に驚いてしまったがそれよりもその先生の方が驚いているようにも見える「禁術を扱えるものなど今まで先生をやってきたが一度も見たことがないぞ!実にいい経験になった!さぁ!このユリアという女の次にくるヴェネル、お前は一体どんなものを見せてくれるんだ?正直、今年は愉快なやつばかりだ!俺もここまで興奮するのも何年ぶりなのだろう!さぁ見せてみろ!お前の本気を!」
い、いやぁ……でもここは何とかするしかないのか。渋々俺は結界の中に入る。するとその瞬間、「おい!ありゃなんだ!?」と1人の生徒が大声で空に指を指すその方向を見ると1匹のドラゴンがこちらにもうスピードで向かってきている。どういうことなんだ?「先生!多分召喚術の複数回使用、膨大な魔力消費が伴う禁術にあれほどの数のヘルブレイザードラゴンが倒されたんです!現れても不思議じゃないですよ!あんな厄災と言われる“終焉龍フェルレイザー”が!」え?“終焉龍”?えぇっともっとやばそうなの来たんですけど、でもこの魔法学園には結界が張ってあるけど……するとユリアは俺の思っていたことを否定するかのように「あれは間違いなく終焉龍ですね、終焉龍は全ての魔法攻撃が無効化されあらゆる魔法効果も極限まで低下させます。しかも結界なんて張ったとしてもいとも容易く破壊されてしまうくらいです。言い伝えによればこの龍一体で国ひとつが滅ぶとされ、この世に存在する龍の頂点とも言われています。きっと向こうからすれば数十体ものドラゴンが大量に倒されたのです。きっとご立腹なこと間違いないですね」とスラスラとしかし内心ではすごく慌てているような様子で言ってきた「どおすんだよ!?あんなやつどうしようもないだろ!魔法攻撃無効!?バケモンかよ!てか物理攻撃は?!」「物理攻撃もあの硬い鱗が原因でほぼ通さないでしょうね、余程強烈な一撃を与えない限りは無理でしょう」さっきの試験がどうのこうのより確定で無理なやつ来た。なんなんですか?これは俺に対するなにかの恨みなんですか?どうしろと?この状況を俺にどうしろと!?「お前ら早く逃げるんだ!瞬殺だぞ!場合によればあいつ発する魔力で瞬殺されてしまうこともあるらしい!急げ!逃げるんだ!」と先生の叫び声に生徒たちの悲鳴が響き渡る。俺も逃げようとし振り向こうとしたが目の前にはもうそのドラゴンが飛んできていた「え?俺何?もう死ぬの?また?もう嫌なんですけど、冗談ですか?」と俺の願いが通ずることなく体がすごい速度で吹き飛んだ気がした。そして自分の視線の先には地面がある。「あ、この高さじゃ終わりだ……短すぎたな、でも実際こんな世界があるもんだと経験することが出来たとすれば大きな経験だったな………」これまでこの世界であったことを振り返ろうとしたがその時にはもう意識が途絶えていた……
「汝よ……さぁ目を覚ましなさい……」その声と共に俺は目を開く「今度はなんなんだ……今回こそ死んだだろ確定だろ」その薄暗い空間の中で俺は呟くと「汝…まだ与えられし命は終わりを迎えてはいない」とそんなことを言われた。声の主は誰かは知らないが、中性的ですごく頭にまで響くような感覚だった。「一体どういう……?」「良いか?汝よ。何か忘れてはいないか?」と突然思い出してみろよ?みたいな感じで問われる。「“忘れてはいないか?”なんて言われてもな……」すると「汝はこう望んだ“どうかそのエネルギーを操ってみたいのでそんな力を俺にください”と」「まさか……!あの時のか!?」「思い出したようだな。こちら側も色々諸事情によりその願いを叶えるのが遅くなってしまった。しかし、汝が望むのならば……」「俺が……」俺はあの短い時間で出会った人達は忘れることは出来ないなんならまださよならですら言えてない。というかまだ別れたくない……だから……、「ふん……決まったようだな」すると俺は頭の中に浮かんだ素朴な質問を投げてみた「そういえばそちらは一体どう言った存在で……?」少し間を置いてその声の主は答えた「汝ら人間の言葉を借りれば神に相当する存在、普通ならば会うことは無い。だが……汝だけは汝が望んだもののおかげで会うことが何度か訪れるだろう。」なるほど神か……そんな存在もあるのか……「我が授ける神器、“クリエイター”それは汝の思い描くままに万象を顕現する。しかし普段は人の目には触れない所へと封印されている」と、俺の目の前に長さはおよそ俺の身長より少し短いだろうか?杖のようなものが浮いていた。しかし明らかに普通の杖とは異なったところがある。持ち手から下が刀身となっておりものすごい輝きを帯びている。「もし、この神器の力を欲するのならばこう天に向かって叫ぶといい“我が世界の名をもって顕現す”と」「我が世界……」「この世界は汝が切り開くのだ……」「それは一体どういう?」「答えを知りたければまずは実力をあげてくるがいい」あぁ、そうですか……すいません。そこまで甘くないですよねー……「この神器は汝の力をより増幅させるものであり根本的な性質は汝自身にある。それだけは忘れることがないよう」「あぁわかった!やってやろうじゃねぇか!理不尽な世界変えてやる!」「……汝よ幸運を祈る」
その瞬間俺がいた空間は歪み出し、また俺の居た世界の形へと戻っていくのだった……。
「起きて!ヴェネル!起きてください!あなたが私に“自信を持って”と言ったんです!だから私もさっき頑張れたんです!その言葉に少しは責任もってください……!」私は倒れているヴェネルを揺さぶる。きっとなにかふざけているのだろうと。何も出来ないなどと色々言ってはいましたが、こんなことで死ぬような人間では無いのだろうと、しかしそんな私の願いを踏みにじるかのように「もうその少年が起きることはなかろう……」と冷酷な声で発していたのです。私は何故か怒りを覚えました。「なんで!なんでそう言い切れるのですか!」「我のあの速度でぶつかれば大抵の人間どもは砕ける。その人間が砕け無かったのは謎だが地面にあれほどの速度で叩きつけられたのでは生き残ることは不可能だろうよ」今まで怒りの感情なんて抱いたことはありませんでした。誰かに対してこうやって叫ぶことさえなかったのです。なのにどうしてでしょう目がだんだん潤ってきて何かがこぼれそうになっているのです。「ふん……それよりもお前があの禁術の術者か……何かと危うそうだしな。そのままその少年と仲良く消え去るがいい!」私はもう駄目だと思ったのです。ですがこのままヴェネルと一緒に消えてしまうのも悪くないと思ってしまったのはなぜなのでしょう……さっきからずっとヴェネルのことばかり頭に浮かぶのです。たったの半日過ごしただけなのに何故でしょう。こんなに私の気持ちをごちゃごちゃにしてしまったヴェネルに……「ヴェネルの……馬鹿……」そう言って私は覚悟をし、目を強く閉じました。「潔いな!お前らはきっとあの世ではもっと良い毎日が過ごせるだろうよ!」両親、そして様々な出会い……それらに向けて最期となる感謝を……
「聞き捨てならねぇな!」感謝をしようと思っていたのに半日中ずっと聞いていた声が突如聞こえたのです。
「な!お前!明らかに死んだはずじゃ!?」そうか、このドラゴン喋るタイプだったのか……「勝手に勘違いされたら困るな!人様を勝手に殺してんじゃねぇよ!」「く、この人間の分際で……!消し去ってやる!」すると俺とユリアを蒼い炎で包んで焼き消そうとしたのだろう。だが今の俺にはそんなものは効かない。「な!?なぜだ!なぜ我の地獄の業火が……!」「効かねえんだよぉ!てめぇがそもそも熱量を持ってる炎なんつうもんを使ってる時点でよ!」俺はあの望み通り手に入れたのはエネルギー量を操る力、体の感覚的には他にも何かありそうな気がなぜかしたが、そんなのは後だ。今はこの終焉へと導こうとするドラゴンをしばかないと気が済まない。「だがお前が我の炎を克服したところでどうなる?我に傷ひとつすら付けられないのでは倒すことはできまい!」逃げたはずの先生や生徒たちはなぜか俺のことをじっと見ている。「てか!お前ら逃げたんじゃねぇのか?!」「俺が生徒を置いて逃げられると思うか!んでどうするんだ!?お前があの終焉龍の攻撃を実質無力化したのは分かったがあいつをどうやって!」そこで俺が思い出していたのは神器の存在。あれでこいつを倒せるかもしれない。「早速だが使わせてもらうぞ!“我が世界の名をもって顕現す”!」すると俺の頭上で空間に小さな裂け目が生まれるとその中からさっきの杖のようなものが真っ直ぐ1寸の狂いもなく落下してきた。俺は地面に突き刺さった神器を握りしめる。するとその神器が突如光り出したのだ。しかし次の瞬間その光は消えていった。だが明らかに先程と異なることがあったそれはその神器の輝きが先程よりも増して見えるということ。「やってやる……打倒!終焉龍!お前を今からぶっ倒してやる!」
どうだったでしょうか?ストーリーの展開が下手なので色んな方向へと走ってしまい、長くなってしまいました。続きは近々あげる予定です。出来れば長くても3日に1度程度で投稿したいと思っています。挿絵などもないので登場人物などの格好などが伝わりにくいというのが難しいところです。さてようやく主人公覚醒?と言ったところです。正直この力についてちゃんとしてあげないとストーリーも進みませんからね。では、この度も本作品を見て頂きありがとうございましたご意見、感想、ご指摘等がございましたらご自由にどうぞお願いします。 タイトル等が急に変更などとなる場合がございますのでご注意ください