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42話 現実世界に戻ります


 目を覚ますと、僕は自宅のソファーの上で横たわっていた。体をゆっくりと起こし、洗面所に向かい、自分の姿を確認した。その姿は、異世界に居たときの青年の姿ではなく、元の中年の姿に戻っていた。そのことを確認し、僕は兄さんにメールを送った。


 その日の午後、兄さんが僕の家にやってきた。僕は、兄さんに今までソロモンの世界で起こった出来事を話した。兄さんは、僕に聞いた。


「そうか……そのカゲミツというやつは強敵だな。それで、やつは倒せそうか?」


「まだわからないけど、彼のことを調べようとは思うよ」


僕がそう言うと、兄さんはノートパソコンを開いて言った。


「お前に言われて、プレイヤー情報を調べていたんだが、ソロモンで最高レベルのプレイヤーは、実は3人しかいない。そして、職業が魔法使いのプレイヤーは1人だけだ」


兄さんは、そう言ってパソコンの画面を僕に見せてきた。プレイヤー名は、カゲミツではなく《♰魔法少女♰~アスタロト~》と書かれていた……痛い! 痛すぎる!! これじゃ、異世界転移なんてしたら、別の名前で名乗らないといけないな。でも、情報からして彼で間違いないだろう。僕は、兄さんに言った。


「最終ログインの日にちって分かる?」


「そうだな………ん? 3年前になっているな。毎日ログインしていたが、ある日突然ログインしなくなってる」


「異世界転移してログインできなくなったってことかな。そう考えると、このプレイヤーがカゲミツである可能性は濃厚だね」


「こいつのメッセージの履歴は……こんな感じだ」


僕は、《♰魔法少女♰~アスタロト~》のメッセージ履歴を閲覧した。そこには……見慣れた言葉「ブホホ」という言葉がちらついていた。もう、こいつで間違えないだろう。兄さんは言った。


「それにしても、こいつプレイ時間がえげつないな。優良なお客様だよ……まったく」


「兄さん、こいつってSNSとかに何かを投稿していないかな?」


「そうだな、とりあえずこのプレイヤー名で検索してみよう」


そうして、兄さんはSNSを調べ始めた。そして間もなくして、僕を呼んだ。


「見つけたぞ、たぶんこいつだ」


僕は、兄さんのパソコンの画面をのぞき込んだ……そこには、《♰魔法少女♰~アスタロト~》と思われる書き込みがあった。しかもそれは、ソロモンのログインが途絶えてからSNS投稿も途絶えていた。きっと彼で間違いない。僕は、その書き込みを一通り眺める。そして、僕は見つけた……


「これなら、交渉できるかもしれない。兄さん……これから買い物に行くよ」


「何かひらめいたようだな」


兄さんは、椅子から立ち上がった。



 買い物を済ませた僕たちは、久々にレストランで食事を摂ることにした。僕は、女神から受け取ったカバンに詰める荷物を確認していた。兄さんは、今日の買い物で購入した商品を見て言った。


「本当に、その人形を持っていくのか?」


「うん。これでいいんだ。あ、そうだ兄さん。ラボアジエさんに化学の書籍を持って行ってあげたいんだけど」


「そうか、それじゃ、一度俺の家に来てくれ。いくつかの書籍を持っていったらいい」


そうして、荷物をまとめた僕は、最後に自分の家にある写真をカバンの中に入れた。兄さんは、僕に言った。


「その写真……持っていくのか?」


「うん。これは、僕の原動力だからね」


「お前……まだ彼女のことを……」


「そんなんじゃないよ。お守りみたいなものさ……さてと、そろそろ時間みたいだ」


僕の体は、次第に薄くなっていった。兄さんは言った。


「まぁ、頑張ってこい」


「うん。それじゃ行ってくるよ」



僕の視界は、再び真っ白になった。





【経営中の会社の資産】

株数:150

株価:153万円

時価総額:5億3050万円


保有資産

カカオ豆 

金貨 2122枚(5億3050万円)




【個人の資産】


手持ち資産

  小麦粉  6000ポンド

  株券 7枚(時価総額1071万円)

  金塊 


所持金

  前話での繰り越し

   計 539,900円


借金 4,260,000円



最後まで読んでいただきありがとうございます。


「面白かった、続きを見たい、何持って帰ってんだよ」


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