第序話 お互いに馬鹿
色々言いたいけどもあとがきで!
1/12 大幅に改稿しました。
遠雷が響く魔王城。踏み入ったという事実だけで身体全体に重圧がかかったような感覚に陥る。暗い城内にあるのは踏み入った俺を嘲笑うかのように揺れる蝋燭の明かりのみ。そして一瞬、不気味なほどの肌色が照らし出された。
「聞こう。魔王、ルナ・エルネ。なぜ半裸なのかを」
「......っ!まさか邪魔者に指摘されるとは......思わなんだ。そうじゃよな。半裸じゃ姫に失礼じゃ。よし!」
「「よし!」じゃねぇ!なぜ脱ごうとする!」
なんだこの幼女は。頭がおかしいんじゃないか。
大振りに振った剣は魔王を斬ることは出来なかった。
「エチエチするときは脱ぐ!常識じゃろうが!それともお主着衣派か!
「そんな話はしてない!」
落ち着け俺。相手のペースに飲まれるな。冷静に。冷静にだ。
「姫様......」
俺が探し求めた人物。魔王に攫われてなお綺麗な金髪とピンクのドレスを着用している。
呼吸をしているということは眠っているようだ。
「触るなぁ!」
「くっ馬鹿力め!」
剣で受けた頭突きというか角突きは俺を入口まで吹き飛ばすには十分な威力だった。
「姫は妾のじゃ!絶対に渡さんぞ!」
「渡さんじゃなくて返せ!」
「なんじゃお主は!折角のエチエチ空間を邪魔しおって!折角姫が眠ったところじゃったのに!」
「それなら好都合。幼女の死体とか見せられないからな!」
「ほざけ小僧!童貞のまま殺してやろうか!」
誰が童貞じゃ。いやその通りだけど。だが今関係ないのも事実!
「うるせぇ」
「ぷぷぷ。適当に言ってみたが図星じゃったか~。可哀そうにの~。姫を救うために旅をしてきたのに誰にも相手にされなんだ~」
この魔王。どしてここまで煽り性能が高いのか。魔王じゃなかったとしてもこの幼女は斬れる。
「そんなんじゃないし今は関係ない。俺は姫様を救うのに必死だった」
「だから童貞と」
「すっごい殺意」
「諦めて帰るがよい。英雄ハク。それともどうじゃろうか、今ここでお主を失うのは妾としても惜しい。だから妾の配下になるという「断る」」
「誰が魔王の配下になぞなるか。姫様の帰還を待っているのは俺だけじゃない」
今内乱が起これば姫様が帰る場所がなくなる。皆が安心して過ごせるようになるには姫様を連れて帰るしかない。
「童貞も捨てさせてくれぬ薄情な奴らのことなど」
「童貞から離れろ馬鹿野郎!人の傷口にちょっとづつ塩振りやがって」
「妾の半裸に慣れなくてちらちら視線外しておるのはバレておるぞ。反応がいちいち面白くてならん」
こいつ......!
「さて、話はおしまいだ。俺は急いでんだ」
「なら帰るがよい。1人でな!」
「魔の王に立ち向かうのになんの対策もしないとでも思ったか!」
飛ばされた魔法を外へと流した。
魔法は効かない。あとは純粋な殴り合いだ!
一気に距離を詰め剣を振り上げた直後。それまで焦燥の色を見せた魔王がニヤリと笑った。
「この距離なら流せまい!姫を求め一生童貞のまま生涯を終えるがいい!ばーか!」
「馬鹿はどっちだ!距離の問題じゃねぇんだよ!」
魔王の魔法と俺の魔法反射がぶつかり耳に響くような強烈な光が玉座の間を包んだ。
初めましての人は初めまして。そうじゃない人はどーも。
今作も元気に執筆していきます!
前作はラブコメでわちゃわちゃやってきましたが、今作は異世界でわちゃわちゃやっていきます!
ギャグ多め、シリアス少なめで行きます。
この作品は朝とか疲れた夕方に脳死で読んで欲しい。だから難しいことは書かないつもりです。
シリアス展開もギャグでぶち壊す!そんな勢いでやります。
八話までストックしたけども途中最高に頭悪い展開なので。覚悟の準備をしておいてください!
では、私はこの辺で。この先二話三話と連続で投稿しますのでごゆっくりどうぞ。