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ライフスパンサイクル  作者: たっじ
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寿命を捨てて人生をリセットしませんか?



 例えば自分に出来ない事を他人が出来たとする。逆立ちだってなんだっていい。それを当たり前と思うか、妬ましく思うか、はたまた羨ましく思うか感じ方は人それぞれだろう。

 だが、世の中自分がどう足掻こうとも成し得ない事がある。今までの短い人生ながら、その事に気付くまでそう長い時間は掛からなかった。

 就職活動である。

 およそ50社を優に越える数の企業を受けてきたが未だに内定通知は貰えず届くのはお祈りメールと呼ばれる物ばかり。

 先ほども届いたそのお祈りメールを確認し、肩を落とす。いい加減慣れたがやはり気分のいい物ではないし、慣れている自分がいる事に気付いて更に落ち込む。


「はぁ・・・もうフリーターでもいい気がしてきた。」


 腰を掛けていた自室の椅子からずり落ちながら天を仰ぎ天井の模様をぼーっと見つめる。

 もう秋も終わろうかという時期に季節外れの暑さのせいか、気力も削がれていく。

 何分か経っただろうか、目元に少し掛かる前髪を掻き分けながら額にうっすら滴る汗を拭い、なんとか自分を奮い立たせる。

 椅子にしっかりと座り直し何個登録したか分からない求人情報サイトからのメールに目を通しながら次に受ける企業のリストアップをする。

 今まで職を選んでいたがいつまでもそんな悠長な事を言ってられない立場にある自覚があるため、とにかく数を受けまくる作戦だ。

 果たしてそれが正しいかどうかは分からない。

 何かしら行動をしていないと気が滅入ってしまいそうになるための逃げ道なのかもしれない。

 そうして虱潰しにメールに目を通していた中、ふと目に止まったメールがあった。


 件名:【急募】寿命を捨ててみませんか?


「なんだこの胡散臭いメール・・・」


 最近流行っている拡散型のウィルスメールの可能性も思慮したが、登録した覚えのある求人情報サイトからだった為その可能性も捨てる。

 問題はその内容だ。

 ・面接終了後、即時採用アリ

 ・勤務地は住まいによって異なります

 ・アットホームな職場です

 ここまではよかった。

 ・あなたも寿命を捨てて人生をリセットしてみませんか!?


「なんだこれは・・・どう考えてもブラックじゃねえか・・・」



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