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665―ハーツ―  作者: 桃姫
光の星――Dazzling light covers the sky and can cover up the world――
17/33

17話:星の名を冠す者

 八雲は、告げた。

「【白羽(しらは)】と【黒羽(くろば)】。対となる二人の存在がぶつかった時世界は、続くか消えるかが決まるわ」

 それは、おそらくめるとの言っていた。【終焉】とやらと、俺やめるとのような【始まり】のことを言っているのだろう。

「それで?」

「【黒羽】は、貴方の側にいる狼姫なのよ」

 【終焉】がシリウス……。まあ、予測はしていた。しかし、シリウスを殺すわけには行かない。

「【白羽】が誰であろうと、アレを殺すのは難しいわ。この世界はやがて滅びるわよ」

 およ?【白羽】が誰か八雲は気づいていないらしい。

「だから、私の使命は、アレが契約をする前に殺すこと、だったんだけど、フウキが契約しちゃったから」

 貴方のせいで、とは、そういうことか。

「何で難しいんだ?殺すのが」

「炎と光の姫御子。それがアレの本名だからよ」

 本名?そういえば、シリウスもあったとき名前を名乗った後に、「まあ、それも通称のようなものなのですが……」と言っていたような……。

「アイデン・ハーツは母の姓らしいけど。シリウスと言うのは、完全な偽名。炎と光の姫御子なのよ」

 いつか、時が来れば教えてくれると言っていた。その炎と光の姫御子の意味。

「ハーツには四人のトップがいるの。炎と光の姫御子(シリウス)春と真珠の姫御子(スピカ)麦と五月雨の姫御子(アルクトゥルス)源と銀の姫御子(リゲル)。彼女らはそう呼ばれているわ」

 シリウス、スピカ、アルクトゥルス、リゲル。どれもどこかで聞いたことがある名前だな。はて、どこだっけ?

「フウキ……。あなた、理科の時間に何してたのよ。いえ、ナニで何してたのよ」

「何で、変なふうに言いなおしたんだよ!」

 理科?元素記号?違うな?なんだ?

「はぁあ、」

 大きな溜息が聞こえる。

「理科の主な分野は、物理、化学、生物、地学。じゃあ、物理は何やるの?」

「え、そりゃ、物体の運動法則とか」

 あとは何が物理?

「ええそうね、後は電気とかも物理に分類されているわ。化学は?」

「えっと、化学反応?」

 くらいしか思い浮かばんぞ?

「そうね、化学反応や酸化還元反応、質量保存の法則なんかを習うわ。じゃあ、生物は?」

「動物だろ?」

 生物なんだから。

「そうね、動植物と環境かしら。それで、地学は?」

「そんなの、地層とか化石とか火山とか地震とかプレートとかだろ?」

 八雲が残念そうな顔をする。

「じゃあ、聞き方を変えるわ。今言ってなくて理科だと思うのは?」

「そりゃ、う~ん。エコとか?」

 違うっぽい。八雲の反応がそう言ってる。

「はぁ、じゃあ、聞き方をさらに変えましょう。理科関係の部活って言ったら?」

「え~、理科の部活?」

 うちの高校、無駄に部活あるし。

「実験部、飼育部、光学エネルギー研究会に……」

 後は……

「天文部?」

「はい、正解」

 お?正解らしい。で、天文部がどうしたんだ?

「天文部、要するに天文学。高校で習う時は地学と一緒だけどね。さて、問題、天文学とさっきの四つ。関連は?」

「は?天文学で名前なんて言ったら、惑星の名前か、正座の名前か、星の名前くらいじゃねぇか」

「はい、と言うわけで、どれも星の名前でした~」


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