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~第一章~ 破滅への一歩

本作品はフィクションです。登場する組織、団体は実在しません

???


「なんだここ?真っ暗だ・・・」そこには一人の少年が立っていた。


「ずっと向こうまで真っ暗だ・・なんだろ・・・う・・・うっ!うぐぐぐぐぐ・・・!頭が・・・・・・痛い!」少年はそこに跪いた。


「助け・・・てく・・・れ・・・・・・!う、うがぁあああああああああああああああああああああああああぁぁぁッ!!」



2009年 6月13日7時45分 野辺真生(のべまさき) 宅


ジリリリという音がする。窓から光が差し込み小鳥が囀いている。


真生は音を鳴らし続ける目覚まし時計に起こされ、それを思い切り叩いた。


「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・なんだ今のは・・・夢・・・だったのか・・・?」


「もう朝か・・・頭がズキズキするな・・・」そう言うと真生は眠そうに目をこすりながら服を着替え一階のリビングに向かった。


(昨日は楽しかったなぁ・・・)「あら真生おはよう!」真生が考え事をしてると母が慌ただしそうに部屋からでてきた。


「あぁ、おはよう」「ごめんねぇマサキ!今日はおべんとう作れなかったからこれでなにか食べて!」


そういうと母は真生に500円玉を渡すと玄関へ出ていった。


「いってきまーす!」「行ってらっしゃい~!」これも毎朝と同じやりとりだ。


真生の母は会社に勤め、父は自衛隊に所属し今は九州にいる。


「ん、おはよう真生」「あぁ、姉ちゃんおは・・・よ・・・う・・・?」


真生には姉もいる。周りからは綺麗なお姉さんだなどと言われている・・・が少し癖のある人物だった。


「姉さんいいかげんに毎朝そんなはしたない格好でリビングに来るのやめてくれよ・・・・・」


真生は頭を抱えながら言った。真生の姉、野辺凛美(りみ)は下着にYシャツ一枚の姿であった。


「別にいいじゃない家族なんだから。なにあんた私をエロい目で見てんの?へぇ~。」「な訳ないだろっ!!」


「はいはい、ならわかったでしょ。だからもうわーわー言わないで」「ぐぬぬ・・・・・・はぁ・・・」


(やっぱりこの人にはかなわないわ・・・)真生は心からそう思った


「ほら今日は私がご飯作るから、テレビつけて」「はいはい」


母親が忙しい時は二人で家事をしている。今日のように母親が弁当を作れないときは当然朝食は二人で作る。


真生はテレビをつけた。


「母さんも大変だよなー最近帰りも遅いし・・・4時間くらいしか寝てないんじゃない?」テレビのリモコンをいじりながら真生は言った。


「たまにはサプライズでもしてあげたいわねー」


いつも見ているチャンネルに変えるといつもどうりのニュースキャスターがニュースを読んでいた。


「女優の大谷亜由子さんが婚姻届を出したと発表されました!お相手は歌手の・・・」


「ろくなニュースやってねぇなー」思わず本音が漏れる。


「いいじゃない、平和で」


「続いて・・・ん?こ、これは・・・!?」なぜかキャスターから笑顔が消え、どこかテレビ局が騒がしい気がした。


「どうしたんだろ?」「さぁ・・・」そしてキャスターは口を開いた。


「速報です!さきほど8時に新宿駅で大規模な爆発が起こりました!」


「「!?」」二人も先程からの笑顔が消えテレビ画面を凝視した。


「死者、けが人がたくさん出ているそうです!あ、ここで中継がつながったみたいです!新宿の田中さん!」


すると映像が変わり新宿が映し出された、カメラの前にはキャスターもいる。


「はい!こちら新宿です!ご覧ください!爆発で駅は凄まじい姿となっております!」


そこには変わり果てた姿の駅、逃げ惑う人々が映っていた。次の瞬間とてつもない轟音と共にまた爆発が起きる


「また爆発したぞ!」「早く逃げろ!!」「うぉおおおおおおおっ!!」


テレビからはたくさんの叫び声が聞こえた。有名な俳優が写った看板はあっというまに吹き飛んだ。


「なお、この駅の爆発は日本だけではなく、ワシントン、上海、モスクワ、欧州各地、アフリカでも似たような爆発があったようです!」


「はぁ!?」「えぇ!?」スタジオのアナウンサーの言葉にさらに二人は驚いた。


(同時多発テロか・・・それも世界規模・・・!一体なんなんだろう・・・)


「繰り返します、さきほど8時、新宿駅で爆発が起こりました!またこの爆発は世界各地で―――」


「どういうことなんだろ・・・?」「わかんないな・・・・・」


「ん?姉さん、今日飯いいや。もう遅刻確実かも」時計を見ると8時を超えていた


「そうね・・?私も大学の準備しなきゃね・・・」


真生は駆け足で玄関に行くと、いつもより元気がなく「いってきます」と言って家を出ていった。


8時27分 盃高校正門前 


真生はさっき見たニュースの内容を考えながら必死で遅刻しないよう自転車を漕いで、とうとう正門に着いた。


「おはよう、早く行きなさい、遅刻してしまうよ」門の前にいる守衛が真生に言った。


「すみません守衛さん」真生は謝りながら自転車を置くと急いで校舎へ向かった。


同時刻 盃高校 1年G組教室


今日の爆発事件でクラスの話題は持ちきりだった。皆、家で見たニュースや携帯などで知ったらしい。


「怖いよね・・・」「信じられないぜ・・・」「俺のおじさん爆発を見たらしいぜ」


いつもの明るい空気ではなく騒然としていた。


キーンコーンカーンコーン


「よーし、全員席に座れ、朝のホームルームをはじめるぞ」チャイムがなると、この1Gの担任、神堂文武(しんどうふみたけ)が教室に入る。


彼は体育教師で剣道部の顧問とよくみる体育会系教師だが生徒からの信頼は厚く、あだ名は「教官」と呼ばれていた。


「む?真生はどうした休みか?」神堂教諭は生徒たちに聞いた。


「いえ、なんも知りませんよ」真生の友人の一人ヴィリバルトは答えた。


「そうか・・・じゃあホームル―――」「すいませ~ん!遅れました!」


息を切らして真生は教室に入ってきた。


「遅刻だな真生、席に着きなさい。遅刻とちゃんと書いておいたぞ」神堂は怒った様子もなく真生に言った。


「よし出席を取るぞ。一番安藤・・・・・・・」「おはよう野辺」神堂が出席をとり始めた頃右隣の席の上埜咲結(うえのさゆ)がいた。


「大丈夫?息荒いよ?」「ははは、大丈夫」急いできたからとうぜん彼は息を切らしてた。


「ならよかった!今日も頑張ろうね!」「お、おう、ははは」真生は少し照れてこめかみを掻きながら言った。


「おい真生!24番!聞こえないのか!」「はっ、はい!います教官殿!」あわてて返事をするとクラス中笑いに包まれた。真生の横で咲結もクスクス笑っていた。




午後五時 盃高校前


今日も何事もなく平和な学校生活が終わった。真生は今日は一人で帰っていた。みんな部活やら委員会やらでいないのだろう。


(今朝のニュースが気になるな・・・あのせいで遅刻までやらかしたし・・・)


真生は今朝の出来事について考えながら自転車をこぎ家へ向かった・・・が。


自転車に違和感を感じた。すぐ降りてタイヤを見ると画鋲が刺さっていてパンクしていた。


「ちくしょう・・・今日はついてねぇなぁ・・・テレビの占いなんか二度と信じないぞ・・・なにが一日ハッピーな日だよ」


真生は自転者を降りて押しながら帰るハメになった。




同時刻 某ホテル 202室


男たちはそこに集まり話し合いをしていた。机の上には地図らしきものがある。


「いいか?これは我らの同士が各国のテレビ局で実行するんだ、決して失敗は許されん」


「へへっ、しくじるわけないだろ隊長?俺らエリートだぜぇ?」


「本当に大変なんだからしっかりしなさいよ」


「さっさと終わらせて酒が飲みたい、隊長作戦の確認を」


「よし、いいか?テレビ局はテロリストに占拠されないよう複雑な構造だ、地図は必ず持つんだ」


「そして清掃員の格好で三つに分かれるぞ、俺、ジェフは単独、ベンとサラは二人だ」


「ではそろそろ行こう、このポイントに向かうぞ、ここに協力者がいる」


「「「了解!!」」」




5時15分 駅付近


「涙がでてきたよ、なんでこんな・・・はぁ」


「あれ?野辺?」


「ん?おぉ、上埜」(うおぉぉおおおお!!神はまだ俺を見捨ててないぞ!アーメン、南無阿弥陀仏・・・)


途端にこれな調子の良い男である。


「上埜今日歩きかよ」さっきまでムスっとしていた男が爽やかな顔で聞いた。


「そーなの!朝見たらパンクしてて・・・あはは」


「マジかよ、オレもさっきパンクしてさ」


「ホント!?似てるね私たち」ニコッと笑った咲結を見た真生は


(天使やぁ・・・天使が訪れたでぇ・・・・・)などと思っていた。




同時刻 南南西TV


このテレビ局はこの日本国で知らない人はいないほどの大きなテレビ局であり年間視聴率も他局を退け1位に輝いていた。


「あーらぁ、なかなかお似合いじゃないベンその服装」女はクスッと笑いながらベンという男に言った。


「へへ、そうか?ならジャパンで清掃員やるのもいいかもな・・・っておぉい。そりゃないぜサラ」


「なんだそのノリツッコミ・・・・・0点だ、ノンアルコールさ」「相変わらずジェフの採点はきびしいねぇ」


「おいおい、茶番はここまでだぞ、さっきの掃除用具入れに銃をしまえ、テレビ局内部の協力者のプレゼントだ」


「説明のとうりだ三手に分かれるぞ、別のチームがあとからくるからそれまでにAスタジオを占拠する」


「「「了解!!」」」


「いくぞ!」


4人の男たちはそれぞれ散っていった


「すごいな・・・ほんとに地図どうりだ隊長これならあと6分でつきそうだぜ」「裏道までしっかりよこの地図くれた協力者に感謝ね」二人は無線でジェフと隊長のタンジェントに話しかけた


「全くだな」タンジェントは答えた


すると通りすがりの男がタンジェントに話し掛けた見ると若い芸人のようだった


「どうもお疲れさん~」「いやはやそちらこそー、これから収録でしょう?」「そーなんすよー、ヘヘッ、晴れ舞台ですわほんま」「ふっふっふ、それじゃ」「はいどうもです」


声をワンテンポあげた隊長の会話を無線越しで聞いた彼らは笑いを堪えていた時には目的の場所についた。


「つきました隊長」「同じく」「私もついた、さすがだなお前ら、あとでたらふく飲ませてやるぞ俺のおごりでな。」


「mission startだ」彼らは別の入口から突入した


5時23分 駅前商店街


「そんでヴィリーの母さんのドイツ料理うまいんだよ!ソーセージとかかぶりついたらたまらなくてさ~」「ほんと~?美味しそう~」


二人は商店街を歩きながらなんの変哲もない話をしながら歩いていた


「ところで思ったんだけど野辺」「ん?なんか身長縮んだ?前より小さく見えるよ?」どこか怪訝顔で咲結は尋ねた。


「オレ今175だけど?」「えー!前179あったとか言ってたじゃん!」「え?いつ言った?」「覚えてないの?」


(そんなこと言ったけなあ・・・)そんなことを考えていると電気屋の前に人だかりが集まっていた。10人くらいだろうか。


「あれ、あの寂れた電気屋に人だかりがいるぞ、ちょっと見てみよっと」そういうと自転者を引きながら走り出して電気屋に向かった。「あぁー待ってよ~」


そんな咲結の言葉も聞かずに電気屋についた真生は人ごみをかき分けてテレビを覗いた。がそこには想像の斜め上を行く映像が映し出されてた。


「クリアした!」「入口も別働隊が封鎖したわよ!」英語かなにかでそういうと青い服を着た清掃員みたいな4人ががなにやら持って収録中のスタジオにいた。真生はそれがなにかすぐわかった。


Vz.61、スコーピオンとも呼ばれるサブマシンガンだ。


スタジオは騒然とし皆4人が何者だかわかってない様子であった。「あれ銃じゃないか!?」「ドッキリかなんかかね?」テレビの中や電気屋の前でもそういう声がした。


「お前らなんだぁ!よくも人の番組をめちゃくちゃにしたな!」そう言うとカメラの見えないところから小太りの中年の男が彼らに踏み入った。


「!!?」「なにがやってんの?」人ごみにまぎれて出てきた咲結を目隠しすると真生は「やめろ!」と叫んだ。


次の瞬間であった、素早く銃口を男に向け一人が撃った。ダダン!


二回誰もが聞きなれない大きな音がした、しかしそれでもその場にいた人はすぐ状況が呑めた。


頭に二つ穴が空き、倒れた男を見て。「きゃあぁあああぁああああああああ!」テレビ画面のなかで女性アナウンサーが叫ぶと、それに続いて悲鳴が聞こえた。


「あ!あのバカ撃っちまった!」「なにやってんのジェフ!殺せとは誰も言ってないでしょう!」遠くでスタジオの関係者に銃を向けながら

二人は叫んだ。


「このデブが悪いんだよ!禁酒中にイライラさせるなってんだ!」「そんなの知るか!隊長!なんとか言ってくださいよ!」


「それはあとだ!任務を優先するぞ!」そういうと隊長のタンジェントはスタジオの前に行きカメラに映る場所に行った。


「警察を呼べ!はやく!」「は、はい!」男は部下に言うと部下は携帯を取り出した、タンジェントはそれを見逃さず部下に言った。


「そんなことをしたら君、ここにいる皆が死んじまうぞ?えぇ?」さっきまで話していた英語を日本語に変えリーダー格の男は話した。


それを聞き部下の男は震え上がって携帯を落とした。


「カメラマン、俺を映せ、そうだこっちに向けろ。」カメラマンは指示に従いカメラを向けた。


「みなさん、あまり騒ぐなよ、騒いだら、皆殺しだ」そういうとスタジオは静まり返った。


「よし、聞け!俺たちは日本語に直せば時の開放連合、英語ならUnion release timeという組織だ。略してURT」


「俺たちはこの腐れ切った世界を変えていく!そのためには武力行使すら辞さない!」


「いいか?あと少ししたらこの地球上は俺らのリーダーが全権を握る!これが神が選んだ正しい道だ!」


「このテレビ局占拠も主要都市の爆破も我々がやったがまだ始まりに過ぎん、世界中のテレビ局も占拠してこの声明を俺たちの同志たちがやる!」


「これからの世は戦争になるだろう、しかし俺たちは負けない!お前らみんな死ぬからな・・・!そういうことを頭に入れておけ!」


「スタングレネードを投擲しろベン!」「了解!」「さらばだ諸郡!」次の瞬間テレビ画面は白い光に包まれた。


「なんて奴らだ・・・・・」しばらく黙ってテレビを見ていた真生はつぶやいた。


「野辺・・・どうなるんだろ・・・」咲結がいつの間にか手を握って小さく怯えていた。


「・・・!大丈夫だよ!あいつらみんなそのうち捕まるさ!ほらもう6時近いし帰ろう!家の人が心配するよ!」真生はなるべく明かるく振舞った。


「うん!きっと大丈夫だもんね・・・帰ろ!」


そのあと二人は途中まで同じ道をとおり帰った。


家に帰ればテレビは占拠事件で話題もちきりだった。


しかしそれからも彼らは捕まることもなく逃走経路すら不明となっていた。


彼らURTが関わる凶悪な事件は増すばかりであった。


そしてこの二ヶ月後・・・真生は永遠に忘れられない日になるのであった・・・


なんてことで第二話終了です。ここからが本番ですかねぇ・・・。


更新が遅れてすみません!作者のモチベーションでこうなってしまいました、次からははやめに仕上げます!


作品像は大体頭にあるのであとは気合かと・・・それではまたまた!


前回 http://syosetu.com/usernoveldatamanage/top/ncode/345879/noveldataid/2396960/


次回 執筆中ですwww

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