~序章~ 日常
この作品に出てくる人物、団体及び地名はフィクションです。舞台の盃市神奈川県には実在しません。
2009年現在 世界は比較的紛争や争いもなく比較的平和のほうであった。
ここ日本でもたくさんの人が当たり前だと思っていつもどおりの平和な暮らしをしていた。
2009年 6月12日 神奈川県 盃高校正門前
普通の高校生の野辺真生も学校が終わり友人達と帰っていた。それこそなんら変わりない,いつもどおりの日常だった。
「今からゲーセンに行こう!」真生たちのメンバーのムードメーカー的存在の速川隼人が提案した。
「いきなりなんだよ!?」そこにいたヴィリバルト・アドラーが聞いた。
二人は真生の小学校からの友人である。隼人はこわい印象と裏腹にユニークな人物だった。
ヴィリバルトはドイツ人でありながらも幼い頃に日本へ来ているので日本語も上手である。何より金髪碧眼で顔も超が付くほどの美形。
「テストも終わり~オレらは自由の身になったんだ~、ここでパッーと遊ぶのが掟みたいなもんだろ!」
「いいんじゃないか?家に帰っても正直オレも退屈で仕方ない」真生もそれに同意する。「ほら真生も暇だってよ~?」
隼人はどこか楽しみながら言った。
「んで、ぼくは行かないなんて言ってないよね?うん?」ニヤリとヴィリバルトは言った。
「さすがヴィリー!そんな言葉を待ってたんだ!」「HAHAHA」隼人は嬉しそうにヴィリバルトの肩を叩いた。
「秀はどうするんだ?」真生は隣にいた本を読んでいる少年に聞いた。その少年は彼らの同級生で一件地味だがなかなか面白い人物であった。「まぁ、塾まで時間もありますしね、同行しましょう」その知隅秀はメガネのフレームを指で持ち上げながら言った。
「テスト明けも塾なのか?」「まぁ、そうですね」「真面目な奴だな~」
「じゃあ行くか!」「そうだ、マサキ!ガンシューティングで勝負しちゃおうか」「無理だなヴィリー、銃じゃこいつにはかなわないぜ。こいつは軍ヲタだぞ!」隼人は笑いながら言った。
「やってみなきゃわかんないさ、だろヴィリー?」「そういうこっちゃ」
「じゃあ行こう!」「イコーイコー」「行くか」「やれやれ・・・」
彼らはそれぞれ口にしながら徒歩数分のゲームセンターへ向かった。
1時間後~ゲームセンター~
「そ、総合得点199981430だと・・・?」ヴィリバルトは口をあんぐり空けつぶやいた。
「射撃はお家芸なんだろ~」どこか慣れた口調で隼人は言う。
「へへへ、おっと、100円がねぇな、ちょっと両替行ってくるな~」真生は100円が一枚しかなかったのでシューティングゲームで使ってしまった。
「早くしろよ~」「わーってるってー」そう言うと真生は両替機を探しに行った。
同時刻 両替機前
(えーと1000円は・・・あった!)少女は1000円札をくずしていた。
見た目からして高校生だろうか制服を着ている。少し小柄くらいで黒い綺麗な髪は肩に掛かっていて長い方であった。
ジャラジャラ!勢い良く100円玉が落ちてくる。
「2、4、6、8、10・・・うん」彼女は100円玉の数を確認したその時。
「あ」彼女の手から1枚の100円玉が落ち、両替機の下に入ってしまった。
「え~、どうしよう・・・」
とりあえず彼女は伏せて両替機の隙間に手を伸ばした。
「んっ・・・届かない・・・」100円は結構奥に入ったのか彼女が手を伸ばしても届かなかった。
「上埜?」すると聞き覚えがある声がして振り返ると彼女と同じく両替をしにきた真生がいた。
「の、野辺・・・?」「なにやってんだ?」不思議な顔で真生は尋ねた。
彼女の名前は上埜咲結真生のクラスメイトで彼らの友人だ。
「あぁ、両替したらお金が落ちちゃって・・・」小さな声で咲桜は答える。
「それで下に入っていったのか。とってやるよ待ってて」すると真生も伏せて両替機に手を突っ込んだ。
咲結は「あー、結構奥だなー。」などと言いながら100円を取ろうとしている真生の姿をボーッと見ていた。
(なんか恥ずかしいところ見られちゃったなぁ・・・)
「おーいほんとにここに落ち―――でえっ!?」真生は咲結の方を向いた瞬間見てしまう。
スカートの中、そう男ならだれもが喜ぶだろう神秘的なものだ。
「どうかした?」咲結は怪訝顔で尋ねた。
「いやっ、なんでもないよ!」真生は冷静さを取り戻そうと努めた。
(よかった・・・気付いてないみたいだ・・・。それにしても白とは・・・なかなか・・・)この男・・・スケベである。
「ほら取れたぜ」「あ、ありがとう「気にすんなって」真生はどこか照れくさそうに笑いながら言った。
「今日はどうしたんだ?高井たちと一緒か?」「うん、そうなの。あ、ほら噂をすれば」咲結が指差した先に女子が二人こっちに向かっているのが見えた。
「「咲結~!」」二人の女子が咲桜の名を呼びながらきた。「よっ、片瀬」真生は軽く挨拶した。
彼女は咲結の友人で彼とも仲がいい友人だ。名前は片瀬陽葵
「おう、野辺~」陽葵は挨拶を返した。
「遅いぞー咲結ーギューッてしてやる~」「もーやめてよー陽葵~」二人は真生の前ではしゃいでた。
それを見て(やわらかそうだな~)と彼は考えていた。
「「真生~!」」4人が振り返ると隼人達も駆け寄ってきた。秀だけは歩いてきたが。
「真生遅いぞ~、ってあれ?」「あら?サユさんにハルキさんじゃないか」「これは奇遇ですね」男子陣は少々驚いていた。
「あれぇ?ヴィリーに隼人に秀くんまで。奇遇だね!ははは」
「いや、そこでたまたま会ったんだよな」「うん、そうなの」咲桜は笑顔で言った。
「ははっ、結局いつものメンバーなんだな」隼人が言うようにこの6人は学校でも仲が良く共に行動することが多い。
「そうねぇ、せっかくいつものメンバーが集まったし、皆で遊んじゃいますか!」陽葵が提案をしするともちろん最初は・・・。
「おっしゃー!行く行く!」隼人である。
「いいじゃん、いいじゃん。男子だけじゃ暑苦しいし」それにヴィリバルトも続く。
「ね、ねっ。いいでしょ?栞と咲桜も行くでしょう?」「うん、いいよ~」二人も行くことになった。
「俺もいいけど・・・秀はどーすんだ?塾あんだろ?」「・・・。塾は休みましょう。たまには息抜きもいいでしょう」珍しく笑いながら秀は言った。
「じゃあ決まりだな、行くか」「「「「おぉー!!」」」」真生の言葉に少年、少女たちは大きく声をあげた。
この時横にいたパチンコをやっている中年のオヤジに「うるせぇっ!!」とキレられたのは秘密である。
結局この日彼らは23時くらいまで遊んでいて誰もが楽しかったと思えていただろう。
こうして一日が終わっていく・・・。何事もなく明日がやってきてそれ以降もずっとずっと平和な日々を送っていく・・・。世界で誰もがそう思っているだろう。
しかしこのあとこんな普通な望みが単なる夢物語だという事を人々は思い知らせる。平和な日常が消え、過酷な戦いが来ることなど誰も思わなかっただろう・・・。
2009年 6月14日 ?時?分 ?????
「どうだ?準備はできたか?」暗い部屋の中その男は椅子に座りながら問いかけた。
「準備はできました。今すぐにでもやれます」サングラスをかけた男が答えた。「そうかじゃあもう少しで始めよう。そうだな・・・あと2時間後だ」男は冷たい笑みを浮かべながら言った。
「はっ、了解しました」するとサングラスの男は部屋から出ていった。
「どうなるかが楽しみで仕方ないな、ハハハハハハハハハッ!!」男の笑い声は部屋中に響き渡った
こんにちは及びこんばんは。今回初めて小説を書きました、ジャン・山奥です。文章書くの初めてなんでたくさん指摘してもらえると嬉しいです。
この話ができたのはたまに現実が「こんな世界観だったら」と頭のなかで考え、まぁ、悪く言えば妄想wとにかくこんなのを文にしたらと思い、文にしてみました。
とりあえず書いて思ったのはキャラの名前考えるの難しいなと思いました。一から考えるのは大変でしたw
今回は序章ということで主な主要人物の紹介と日常編ということで書いてみたので本編と呼べるのは次からですね。今回は読んでいただきありがとうございます!
次回→ http://syosetu.com/usernoveldatamanage/top/ncode/345879/noveldataid/2863200/