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ちゃーらー、へっちゃらー

ここから超不定期更新になります。

物語は完結させる予定ではいますが、新しいPCを買ったら新たに編集して(新)として投稿させていただきます。

いつになるかはわかりませんが少なくとも1年以内には買う予定ですのでそこまでは超不定期更新です。

 ファーンファーン


「この特徴的なホーンは……、亮か?」


「亮さん早いですね。」


「リョウさん……、とはどのような方なのですか?」


「んー……チャラ男……? 奏なんか浮かぶか?」


「亮さんを説明するのにチャラ男以外の説明は要らないんじゃないですか?」




 チャラ男というのが良くわかっていないリサだったがまぁそういう人なのだろう、見ればわかるとウンウン唸ってる二人を見て思った。




 カツン、カツンと段々足音が近くなるにつれてリサの緊張は高まっていく。


 チャラ男とは一体なんなのだろうというリサの期待を裏切るのは言わなくてもわかったであろう。




 そしてとうとう扉が開く。




「ウーッスウーッス、時広お疲れちゃん。」




 そこに登場したのは髪の毛をまるでライオンのたてがみのように逆立てて前髪が顎より長く、襟足えりあしなど下手な女性より長いなんだか得体の知れない男が居た。




 キンキラに光るTシャツの上から白いレザージャケットを着ていてズボンはボロボロ。


 髪の毛の色は金色で所々に白が入っている。


 そしてせわしなく自分の襟足をいじっている。




 なにこの人怖い。




 リサがはじめて亮に抱いた感想はこれだった。








「おー、亮。わりーな。ちょっと足が必要になっちゃってよ。」


「んー、俺ヒマしてたっし余裕よ? つーかその美人さんだれよ、ちょい軽く俺に紹介してくんね?」


「あー、そうそう。ちょっと事情があって家に居候することになったリサさんだ。見た目は外国人だけど中身は日本人だから安心していいぞ。」


 そういうとリサは軽くお辞儀する。


 しかしその顔は始めてみる種類の人間に対してかなり警戒していた。


 まぁ……、わからなくもないけど。




「んでこっちは亮。俺の大学の時の同級生で俺たちの中で車持ってるのがコイツしかいなかったんだ、だから呼んだ。決して悪い奴じゃないから安心してね。見た目はアレだけど。」


「ちょ、見た目アレとかひどくない? まじぱねぇ。リサちゃんよろしくね、なんかあったら俺頼っちゃって良い系だからヨロピク。」




 ぱねぇ? 良い系? ヨロピク?


 初めて聞く単語に翻訳魔法も機能してないのか顔を引きつらせながら亮と握手するリサ。


 まだ信用できないのであろう……。本当に悪いやつじゃないのになぁ……。




「とりあえず自己紹介は終わった事だし、奏の家行くか?」


「あ、はい。今散らかってますけど大丈夫ですよ~。」


「それ大丈夫じゃないっしょ、奏ちゃん相変わらずな感じね。わかるわかる。」


「ちょっと亮さんは黙っててください!! ほら、リサさん行きましょう?」


「フフ、はい。」


 なんだかとっても仲が良さそうで良いですね。


 リサはそれを口に出すことなく心の中で呟いた。


 本当に皆さん良い人そうで安心しました。




 まぁ……、見た目が奇抜な人なんて掃いて捨てるほどいましたしね……。




 リサが亮の見た目と言動に慣れるのは大分先のお話。




















「んじゃちょっちまっといてねー、車回してくっから。」


「おう、わりーな。」


「よゆ~よ、よゆ~。」


 鍵をチャラチャラ鳴らしながら何処かに行く亮。


 なんかそんな所までチャラチャラしてんだな。




 奏に聞こえないように時広はリサにこれから起きるであろう事態に備えておく。




「えーっと、これから馬車が来るけどこっちの世界の馬車は馬が無くて荷台だけで走るような感じなんだ。それとすこし五月蝿うるさいと思うけど我慢してね。」


「はい、わかりました。」




 リサがどんな物が来るのだろうと期待していたが、またまたしてもその期待は裏切られる。




 ドンッドンッドンッ。




 ウーファーから流れる重低音に同調するかのように車体が軽く揺れる。


 そして極太のマフラーから流れる音と相まってとんでもなく近所迷惑だ。




 ゼロクラウンアスリートセダン。


 亮の愛車である。


 隙間あるのか? という車高の低さに眩しいくらいに光っている大口径ホイール。




 なんだかいかにもな感じなのだが車を出してもらっている身分なので何も言わない。




 案の定リサは隣で固まって顔ひきつらせてるし。




「く、車というのはみなこういう物なのですか……?」


「いや、これが特別なだけ。普通はもっと静かだよ。」


 ヤレヤレと時広が説明する。


 普通の車はこんなに車高が低くない。




 助手席側の窓が開くと亮が顔を乗り出して叫ぶ。


 叫ばないと聞こえないのだ。




「お待たせ~!」




 とりあえず後部座席のドアを開けてリサに乗ってもらうその後に俺が乗り込む。


 そして助手席に奏、後部座席に俺とリサという順番で座った。




「おい!! 亮!! うるさい!! 音量下げろ!!」


「うぃうぃー!!」




 ようやく音量を下げた亮はリサにタバコを吸って良いか聞いて窓を全開にしてからタバコに火を着ける。


 亮が吸っているタバコはロスマンスロイヤル。


 普通のタバコにくらべて1.5倍くらい長く、細いのだ。


 長身で細い(筋肉は付いているが)亮にはぴったりのタバコなんじゃないかと思う。


 それにタバコ自体もなんかチャラいしね。




 そして車が走り出す。


 スキール音を立てながら体にGがかかるのを体感できるほどの加速だ。


 あまりの加速にリサはびっくりして全身を硬直している。


 これはいつもの事なので俺は気にしていなかったのだが初めてのリサにはやっぱりきつかったらしい。


「おい、亮。あんまスピードだすなよ!」


「わりーわりー、スピード落とすわ。」


 40kmが法定速度の一般道を100km出す馬鹿がどこに居る……。


 あ、ここにいるか。




 大きい国道に出てからは車をばんばん煽っては抜いていく亮。


 いつもなら俺が怒るのだが、隣のリサを見るとこんな速度はやはり初めてなのかすこし興奮気味に外を見ていた。


 その顔を見るとなんだか亮を怒る気力をそがれてそのGを感じながらタバコに火を着けた。



 甘ったるい香りの煙が肺を満たすのを感じながら尋常じゃない勢いで流れていく景色を見ていた。


ゼロクラウンは都内を走ってます。

白黒の塗装で赤いお帽子を被ってます。

東京に住んでいる人は覚えておくといいかも?

(警視庁のパトカーです。)


あ、ちなみにタイトルは某芸能人さんのネタから。

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