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およーふく(上)

 大量の荷物を持って家に帰ってきたリサと時広。


 両手には抱えきれんばかりの雑貨や生活用品が抱えられている。


 それらをとりあえず家に並べてリサにあれこれ説明をしながら時

広は今後の問題点である1つを考えていた。


 それはなにかというとリサの服の話である。


 時広に女装の趣味なんぞ無く、故に持っている服はすべて男性用

の服だ。


 これは早急に対処しないとまずい。


 別にリサは「随分動きやすい服ですねー」と気にした素振りは無

いのだが、やはり女性用の服を着せた方がいいだろう。


 しかし、リサはエルフなのだ。


 耳がとがっているためにニット帽は外せない。


 それにこちらの世界の常識をしらないから買いに行かせる事もで

きない。


 時広も女性服を買いに行くのはご遠慮願いたいし。


 それで頭を悩ませているのであった。


「時広さん、夕ご飯は何か食べたい物はありますか?」


「ん~、特に無いけど......。リサの得意料理食べてみたいな。こ

っちの世界で作れるものある?」


「えーっと、トキヒロさんが説明してくれた野菜はこちらにある物

と大差なかったのでたぶんそのまま使えると思います。じゃあトキ

ヒロさんのミソシルのようなエルフ族伝統のスープを。これが評判

なんですよ?」


「ほぉ、それは楽しみだ!」


 エルフ族伝統のスープか......。すごく楽しみではある、が、し

かし時広には先に服の問題の解決をしなければならなかった。


「とりあえずあいつに相談してみるか....?

でもエルフって説明したらなんか面倒臭いことになりそうだしなぁ

......。」


 リサの小気味良い包丁のリズムを聞きながらウンウン悩んでいる

時広の耳に聞き慣れた排気音エギゾースト・ノートが聞こえて

くる。


 アイツだ!!


「リサ! とりあえずニット帽かぶって!!」


 今は部屋着として上下グレーのスウェットを着ているリサにスウ

ェットを被せる。


「なんてタイミングだよ! 噂をすればって奴か......。」


 重低音を響かせた排気音は時広のアパートの前で止まった。


 とりあえずいずれはバレると思っていた。


 まぁ、遅かれ早かれって奴だ。


 もうどうにでもなれ! と時広はリサにそのまま料理していて

もらっていた。


「いやっほ~時広さん! ブレーキシュー持ってき......た......よ?」




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