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ミサンガを飲む  作者: 白花


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9/10

9

「おはよー」「おはー」

 挨拶の応酬が繰り広げられる

 今日も今日とて快晴。雲一つ無い空。


 、、やっぱちょっとある



 初登校日の翌日である今日。


 今日も昼の2限まで。まぁどっちも学校の紹介だから流れに身を任せていたら勝手に終わってると思うし。

 そんなこんなで私の1日が始まる。



 〜〜〜〜放課後〜〜〜〜



 姦しかった教室が少し落ち着いた頃

「ちょっと良いかい?」天ノ鈴(あのり)さんが私に声をかけてきた。


「どーしたのー?」

 何か用事かなぁー。何だろー


「今から時間あるかい?」

 天ノ鈴さんが聞いてくる。

 何か普段より少し上機嫌?少し笑っている様に見える。


「全然大丈夫だよー」

 この後の予定なんて何にも無い。本当に何にもないからまた私は歯磨き粉アイスクリームになる所だった。ありがとう天ノ鈴さん、私、溶けずに済んだよ…


「じゃあ昨日の件で話があるから付いてきてくれるかい?」

 天ノ鈴さんがニコッと微笑む。

 うわっ眩しい笑み… こりゃ一般女子は一撃だろうなぁー


「うんーいいよー」

 適当に返事したが、昨日のこと?

 あれか、路地裏パーティーの件かな?

 でも違うと思う。

 あれ見てたのバレていないと思うし。

 だって最後までこっち見ずにあの後去って行ったし。

 え、何 私今から詰められる?

 ふぇーそりゃまずい。今のうちに遺言書でも遺しておこう…残すような財産は無いけどね


 廊下を歩いているとよくこちらに視線が飛んでくる。と言うか天ノ鈴さんにだ。

 多分、少し上機嫌な天ノ鈴さんの笑顔に皆やられているのだろう。

 騙されないでー今から私この人に詰められるんだよー。


 と言うか見られてないなら詰められるはずないのでは…じゃあ何で私こんなに詰められると思ってるんだ?


 私が溶けてる間に青塔に着く。


 翡桜海高校は海側に海棟、山側に山棟

 そしてその間に漢数字の三の配置でそれぞれの学年の棟が建っている。


 海側 I 三 I 山側 ←こんな感じ


 それぞれの棟は3階構成。

 そしてここ青塔は海側の校舎群からかなり離れた場所にある。

 青塔は7階構成。昔は灯台だったらしいが今はもう使われていない。ここを使うためには教員の許可が必須らしい。


 …という事を全部天ノ鈴さんから聞いた。 


 私は全く知らなかったから助かるー。


 まぁでも流石にここまで来ると人は誰もいない。

 にしてもわざわざ許可まで貰ってこんなとこまで、、、もしかして本当に詰め詰めされちゃう!!




 海の直ぐ側に聳え立つ塔。

 潮の匂いを感じながら青塔をの階段を登って行く。


 そして青塔の5階に辿り着く。


 青塔は昔ながらの石レンガ製。

 部屋の端っこに上下用の階段。

 階段の対角線上に部屋の縦幅半分くらいの大きさの窓が一つ、なんかこの窓だけこの空間に似合ってないな。なんだ? 


 他は真ん中に2つの生徒机がそれぞれが向かいむきに。椅子もそれぞれについている。他の階層もこんな感じだった。5階より上は知らないけど。 


 この5階の壁際には小物が置かれている棚が並んでいる。全体的に埃っぽく、古ぼけた雰囲気だ。

 窓から入って来る唯一の光が薄暗く部屋を照らす。

 そんな大人数は入れなそうだが二人ぐらいなら全然問題ないくらいの大きさだ。

 秘密基地にはピッタリだろう。そんな予定ないけど。


「悪いね、こんな遠い所まで。どうしても人に見聞きされるわけにはいかない内容でね。」


 窓から外を眺めていた天ノ鈴さんが振り向いて言う。窓際の光が天ノ鈴さんを背後から照らす。

 さながら絵画のような画。


「そんな怖がらなくても大丈夫だよ。別に脅そうって訳でもないんだし」

 微笑みながら言う。天ノ鈴さんはそのまま淡々と話を続ける。


「まず今から話す内容を理解してもらうために、私の事を一つカミングアウトさせてもらおう」


 ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。え、なに、えぇ、、、、ぁ


 天ノ鈴さんは左手を自分の制服のポケットに入れる。


 そして私の目鼻の先にまで近づいてきた天ノ鈴さんは私の顎に右手を伸ばし、顎を引き上げる。





「私はね、いや、、、、アタシは社育生だ。玲如、君には私の課題を手伝ってもらうよ。」






 ふへ





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