表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
呪われた魔法使いと暮らそう  作者: 柊にと
第三章
103/103

自由な竜

ルーナが起きた時は次の日で既に太陽は沈もうとしていた


レクトにめちゃくちゃに愛されて、力を何度も注がれて途中から記憶が無い


(何だか頭が痒い…背中とお尻もムズムズします…)


ルーナがもぞもぞしているとレクトも起きた


「あれ?夕方だ。…ルーナどうしたの?」


「何だかすごくムズムズして」


「やり過ぎちゃったかな?お風呂はいろ?」


レクトはお風呂でルーナの体を洗う


「じ、自分で出来ますよ」


「遠慮しないで。隅々まで洗ってあげるからね」


そう言いながらキスをしてまた力を注ぐ


「髪も目もすっかり黒くなったね。ルーナ可愛いよ」


「あっ…またレクトの力が…入ってくる…」


ルーナの体が急に熱くなる


「ルーナの口の中、熱くて気持ちいい」

レクトはねっとりと舌を絡ませる


「ん…ぁん…ね、なん…か変…一回やめ…て…体が…熱い」


「やめないよ。ほらもっと受け入れて」


「あぁ!熱い!!」


レクトがどんどんと力を注ぐとルーナの体から小さなツノと羽と尻尾が生えてきた


「ルーナ、ツノと羽と尻尾が生えたよ?」


「へ???」


「ちっちゃくて可愛い」

レクトは生まれたての尻尾をを優しく指でなぞる


「っ…あぁんっ!!」

ルーナの体がピクンと跳ねた


「尻尾…敏感なの?繭に入らなくても竜になっちゃいそうだね」


「や、やりすぎ…です」

ルーナは気を失った


「ルーナ??力を注ぎ過ぎちゃった…ごめん」


レクトはルーナの体を綺麗にしてベッドで寝かせる。

竜になってきたのが嬉し過ぎて寝てるルーナの小さなツノと羽を何度も触ってしまった。




次の日王都へみんなに会いに行く


「ルーナが…黒い」


「実は…ツノも生えまして」

ルーナは帽子を取って見せる


「あら小さいツノ!可愛いわね♪」

「お兄様、何故目覚めたルーナが一日でこの状態になるのかしら?…あきらかにやり過ぎですわよね」


「…ルーナが僕の力を受け入れてくれるって言うから…つい」



「アレス、ソフィア助けに来てくれてありがとうございました。リリアも…大事な時期なのにアレスを送り出してくれてありがとうございました」



「いいのよ、アレスは頑丈に出来てるから大丈夫って信じてたいたわ」

「確かにアレスは魔族並でしたわ…」

「いやいや、ルーナの聖剣があったからギリギリ渡り合えたけど、あれが無かったらヤバかったよ」


「レクトに聖剣作ってと言われた時は正直子供っぽい事言ってるなぁ…。なんて思ったのですが、役に立てて良かったです。」

「ルーナそんな事思ってたの?」


「魔王に…聖剣て…レクトベタすぎ……」

リリアが笑う


「結果役に立ったんだからいいでしょ!もう…」


「ふふっ。またみんなで笑い合える日が来てよかったです」

「本当だな。頑張った甲斐があったな!」


「…それでお兄様は何処かに根を下ろしますの?」


「ルーナにも話したんだけどね、番の契約は結ぶけど根はおろさない事にしたよ。」


「あんなに森に篭りたがってたのに。どういう心境の変化だ?」


「まぁ…色々とね」


「じゃあこれからもいっぱい会えますわね」

「安心して緊急用のベル鳴らせるな!」

「赤ちゃん産まれたら会いに来てね♪」


「はい!また来ます」





次に魔法学園に寄る

ルイに会いに来たことを伝えると来賓室に通された


「姉上ー!!目覚めて良かった!!…ってなんか黒い!!竜化してきてる??え???」

「レクト!久しぶり!俺も魔法学園に入ったんだ!…って猫ちゃんが黒猫ちゃんになってる!?」


「ルイ、心配かけてごめんなさい。セフィ君はこうしてちゃんと話すのは初めてですね。ルーナと申します」


「力を注ぎまくったら竜化しちゃった」


「レクトさん…どんだけ…。姉上だったから良かったけど普通の人間にやっちゃダメなやつだよ」


「え?そうなの??」


「レクト知らないのかよ。無理矢理竜化すると気が狂っちまうんだ。聖女様だから大丈夫だったんだぞ」


「ねぇ、レクトさん…。物事には限度があるんだよ?」

ルイの目が冷たい


「え…なんか…ごめん…」


「……聖女で命拾いしました…」



「セフィあれから魔界はどうなったの?」

ルイの視線に耐えきれずレクトは話を逸らす


「とりあえず父上が皇帝になってるから大きい混乱は起きてない。

王家の今までの罪は暴かれてベルゼも一週間前に処刑されたよ」


「そっか。それは一安心だね」


「じゃあセフィは皇子様になったのですね」


「そんな柄じゃないけどね。成り行きでなっちゃった」


「外の世界、思ったより悪くないでしょ?」


「うん。怖かったし家を離れるのは寂しいかったけど、ルイとも友達になれたし外に出て良かったよ」


「セフィはまだまだ人間に変身するの下手くそで危なっかしいけどね。僕がついてるから大丈夫だよ」


「ルイ、頼もしいですね」


「まぁね!姉上今度ケーキ食べ行こうよ。美味しいお店が出来たんだよ」


「ケーキ!!それはぜひ行きましょう。




…え?………」



視線を感じて廊下を見ると無数の目が見えた


ルイが物凄い勢いで廊下に近寄りドアを開ける


「…見ないでくれる?」

ルイに睨みつけられ廊下から覗き見していた生徒たちが一斉に散って行った


「出た…氷のルイ様」


「「氷のルイ様??」」


「ルイはいつも可愛くて癒し系なのに??」


「それはルイが気に入った人限定みたい。ルイは基本塩対応だよ、俺も初めはギャップに驚いた。」


「昔は誰にでも懐っこい感じだったのにね。学校に入って揉まれたのかな…」


「でもそのギャップが堪らないんだって。凄い人気だぜ?女ってわけわかんねー」


「友達と上手くやれてるなら良いのですが…」


「姉上、うるさいのは追っ払ったよ!」

別人のようにニコニコとルイはルーナに話しかける


その時休み時間の終わりのベルが鳴った


「あ、授業始まっちゃう!それじゃ今度の土曜日お昼に学校の前で待ってるからねー」


「わかりました。ルイ楽しみにしてますね!お勉強頑張って下さい」


「レクトまたな!」

「セフィ、また会おうね」



「さ、ルーナカフェに寄ってから帰ろうか」


「はい!久しぶりのカフェ楽しみです♪



…そういえばレクト、なぜ突然根を下ろすのを辞めたのですか?」


「ルーナと二人で暮らしたい気持ちもあるけど、今回もみんなに助けられて仲間と過ごす時間も大事にしたいって思えて。

あとこの世界の温泉をルーナと一緒に制覇したい」


「本当に温泉にハマってますね…。でも正直私もその方が嬉しいです」


二人は穏やかに笑い合った。





君と二人で森で暮らそう。


街にも出かけよう。


旅行にも行こう。



僕と君は自由な竜として楽しく生きよう。

おしまいです


ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ