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呪われた魔法使いと暮らそう  作者: 柊にと
第三章
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旅立ち

あれから一ヶ月。ルーナはまだ目を覚まさない。


ソフィアの話ではルーナは自分の傷を治せないくらい力が空っぽになっていたらしいから、戻るのに時間が掛かるのでは?と言われた


「君は本当に無茶をするよね。」


朝晩目覚めない君に僕は必ずキスをしている。柔らかい唇は少しだけ僕を癒してくれる


トントンとドアを叩く音が聞こえた


ドアを開けると水色の髪の男の子と女の子と大勢の女の人達が居た


「えっと…エストとステラだっけ?後ろの方達は??」


「虹の聖女達とルーナを助けに来たの。」


「え!?」


「エストの邪気を全て払ったら、石化した私達の体も戻ったの。それで今日は力を使い果たした聖女の特効薬を持ってきたわ」


エストは虹色に輝く花をレクトに渡す


「この花は?」


「聖虹花。力を使いすぎた聖女の特効薬なんだって」



「え…っと、とりあえず中へどうぞ」


「この花は聖殿の横に必ず生えてる花なのよ。この花に私達は何度助けられたことか…」


「そうなの?全然気が付かなかった」


「ルーナが聖殿から出る時はレクト君がすぐに抱き止めてたもんね。普通あんな魔物だらけの場所聖女しか入れないのよ。ルーナも一人だったら花に気づいていたのでしょうね」


「それにしても本当にすごい邪気。レクト君と一緒に居たからルーナの力がどんどん鍛えられて強くなったのかも!」


「確かにそれはありそうよね。私達なんて聖殿の結界を完成するのに一年は掛かったわよね」


「レクト君は聖女育成マシーンね」


「アハハッ!言えてる!!」


(何だろう…すごく肩身が狭い…女子校ってこんな感じなのかな)


エストとステラと聖女達は花を一本ずつルーナの周りに置く

「花の力がなくても自然に目覚めるんだけどね。多分五年くらいはかかるかな」

「でもレクト君なら五年ぐらい待ってくれそうよね」


花は光輝きルーナの体に吸い込まれてた


頬に赤みが差しゆっくりとルーナの目が開く


「ルーナ!!」

「…レクト……?何だか久しぶりですね」


レクトはルーナをきつくきつく抱きしめる


ルーナも優しくレクトを抱きしめた


キャーーと周りから歓声がし拍手が起こる


「え??エストとステラと…先輩方!?」


「ルーナ、レクト君


あなた達のおかげで元の姿に戻れたの。改めてありがとう」


「僕たちもこれで心置きなく宇宙へ旅立てる。ルーナ助けてくれてありがとう」


「星になるのですね。今度は迷子にならないように気をつけてください」


「うん。みなさんお元気で!」

エストとステラの体が光り高い空へと飛んでいった


「行っちゃった…少し寂しいけど本当に良かったわね。私達もそろそろ行くわね」


「もう行くのですか?」


「今やっと自由になれて、とても幸せなの。また会いに来るわ!それじゃあね」


「ルーナを起こしてくれてありがと。流石に五年は気が狂いそうだよ」


「また来てくださいね」


聖女達は手を振って旅立った




「ルーナ」

レクトは後ろからルーナを抱きしめる


「一ヶ月も目を覚さなくてさ、ずっとこのままじゃないかって…本当に怖かった」


「一ヶ月も!?それはごめんなさい」


「もう何処にも行かないで」

レクトは迷子の子供のような、不安で泣きそうな顔でルーナに訴える


「レクト…」

ルーナはレクトの頭を撫でキスをした。そしてレクトの目を真っ直ぐ見て告げる


「私をレクトの色に染めて下さい。番の契約を結びましょう」


その言葉にタガが外れたレクトは思いきりルーナに力を注いだ

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