出会い
最後に見たのは
抜けるような青空と漆黒の少年。
「…うん、これはなかなか使えそう」
そして不穏な言葉を聞いた後、私は意識を手放した。
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次に目が覚めた時、知らない天井が見えた。
……私……生きてる……
聖女としての役目を果たすため、神殿に向かう途中だった。
馬車に乗っていたら橋が壊れて…雨で増水した川に流されたのだ。
全身を強く打ち絶対に助からないと思ったのだけど。
意識は戻ったが身体が痛くて起きることは出来ない
酷く喉が渇いた
ガチャ
ドアが開きそこに現れたのは事故の日に最後に見た漆黒の髪と目の少年。
年は十四、五歳くらいだろうか。成長期の途中のような印象を受ける。
「あれ、起きたんだ」
彼はつまらなそうに呟いた。
「あんた名前は?」
喋ろうとしたが掠れて上手く声が出ず咳き込んでしまう。
少年は吸飲みで少し水を飲ませてくれた。
愛想はないが敵意も無さそうだ。
「わたしはフリージアと申します。あなたが助けてくれたのですか?」
「そう。たまたま通りかかったら川辺に流れ着いてたあんたを見つけた。」
「ありがとうございます。
…あなたのお名前は?」
「僕はレクト。忙しいからもう行くね。なんかあったら手元のベルで知らせて。」
ぶっきらぼうに言って出て行ってしまった。
まだ動けない私は直ぐに再び眠りについた。