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空の存在  作者: 進道勇気
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石の話

小さな少女。

ソラ。

小さな浮かぶ犬。

ルー。


荒野を進むと闇色のような空の下。

多くの石が遠くまで地面から生えるようにある。


ソラは、石を見つめる。


「石いっぱいだね。ルー」


ルーは目を下へ向ける。


「そうだな」


ソラが歩いていくと、誰かが立つ。

濃い緑のベレー帽をかぶる淡い紫の控えめなドレス姿の少女がいる。

彼女は、手のひらが胸もとにあり、緑の光が羽が三つ重なる形が浮かぶ。

石の前で何をしてるのか。

ソラは近づく。


「なにしてるんです………」


「静かに眠って」


ソラはビクッとして静かにする。

少女の羽の光は石へと流れるように吸い込まれていく。


少女は、それが終わるとソラに気づく。


「……………?」


ソラはしゃべらない。

というか、息を止めてる。

少女はいう。


「…あなた……」


ソラは、ぷはっと息をする。


「静かにっていわれたので!はあ、はあ!」


少女は静かに


「…………あ…。ごめんなさい。集中してて……」


「しゃべってもいいですか?」


少女は答える。


「うん………でも、私……することあるから………」


ソラは、彼女のすることを後ろからついていき見つめる。

手のひらの羽を石へと渡しているようだ。

見つめてると、全ての石の元へと行くようで、ソラは聞く。


「何してるんですか?」


「………眠ってもらうの」


「ねむる?」


「ここの石の下にいるみんなに」


「…………みんな?」


少女は静かに続ける。

ソラは、最後の一つまでついて行くと、夜になる。


少女は、静かに地面に座る。

ソラは聞く。


「終わったですか?」


「…………うん………私も寝る」


ソラは、ルーを抱きしめ、石を見つめる。

石から多くの陰が現れる。

陰は遊ぶ。

その陰は緑の羽が現れると、石の中へと入っていく。

そして、朝が来る。


そんな光景だった。


ソラは何かいおうとしてたがルーはソラの口の前で手をピタリと止める。

ソラはしゃべらない。


陰が消えると、ルーは口から手を下げる。


「おぬし。話していいぞ」


「うん!あ、お姉さん………」


ベレー帽をかぶる淡い紫のドレスの少女はいない。


「あれ?お姉さん?」


いない。

でも、石は並んでいる。


「いないね?ルー」


ルーは静かに答える。


「……行くぞ。おぬし」


「ん?うん!ルー行く!」


ソラとルーは進む。

ルーは後ろを向く。


「石の守り…。また、どこかで」

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