黒と白の板の話
黒と白
白と黒
板が黒白という順番に長い板が両端に立ち、並ぶ。
板は、小さな少女、ソラを囲うようにあるが、上は青い空が見える。
ソラは走って行く。
「どこまで続くんだろう!わーーーー」
走ってく。
小さな犬、ルーは追わない。
元気いいなと思うしかない。
本当、元気がいい。
「………元気いいな」
あの元気のよさにはつきあえない。
ルーは静かに黒と白の板並ぶ場所を進む。
「………………」
永遠に続く。
続く。
続く。
ルーはイラッとする。
「………………いつになったら出られるんだ」
続きすぎるとイライラするものだ。
特に
ソラが元気よく戻ってくる。
「ルー!遅いよ!ほらほら!くるくる!」
うるさい
本当に騒がしい。
「騒がしいぞ。おぬし」
「だって!楽しいもん!」
ルーは静かに。
「楽しいのか?」
「うん!」
ソラは黒の板に手のひらを伸ばす。
そうすると、水の中に水滴が落ちたときに輪のようなものが発生していく現象起きる。
「わー!」
白の板にさわると手がすっぽりと入ってしまう。
「わあっ!」
「おぬし!何してる!?」
ソラは手を抜く。
「びっくりした!」
「おぬしは怖いもの知らずだな」
「そっかな!」
「ほめてない」
謎多いが進んでいく。
特に何も起こらない。
いいことだ。
「ねえねえ、ルー。ずっとここいたいね」
「そうか?」
「ルー。ここでくらそ!旅なんてめんどくさいよ!疲れるし!」
ルーは言葉を失う。
ソラはそういうことはいいそうだがいわない。
ルーはわかる。
「おぬし、誰だ?」
ソラの顔したものはいう。
「あっれー?ばれた?うーん、そっかー。さっきね、手いれたでしょ?その時にこの子の中入ったの。いいね、この子若くて」
「我の主から出ていけ」
ルーは鋭く声を出す。
「え?やだー。久々だしー。いいねえ、この子」
ルーは静かに見つめる。
「この子大事?そっかー。じゃあ手だせないよね?」
ソラの顔したものは余裕だったが。
ルーは一切の容赦なくソラの首へ手を伸ばす。
「我が生易しい奴に見えたか?」
ソラの顔したものは焦る。
「な、この子傷つけるき?!え!?」
「我の主はどこだ?」
ソラの顔したものは………答える。
「あっちにいる……………」
「返せ」
ソラの顔したものはルーの気迫に負けた。
ソラとルーは黒と白の板から出る。広い荒野だ。
ソラは笑う。
「なんか、あれ?まあいいや!出れたね!ルー」
ルーは答える。
「そうだな」
ソラは知らずに笑う。
「よし!行こう!ルー!」
ソラとルーは進む。
____
黒と白の板に誰かいる。
後ろ姿。
「怖かったー。まあ、でも次を待とうっと」
ニヤリとする。
「気づくかな?」




