短所の話
よくないとこがあって、
だめなとこがあって、
何が悪い
いいとこしかない奴なんているのかよ
青く髪をお団子に結う少女は赤のロリータ服を着る。
彼女は短所殺しと名乗る。
全く、色んな奴がいるんだな。
彼女はいう。
「欠点ある人はいらないの。間違う人はいらないの。そんなものいらないの」
俺は膝を地面につける。
つまり俺みたいな奴はいらないってことか
青髪の少女はふふっとする。
「いらないの、だから、はい。さよなら」
「欠点ない奴なんていねーぞ」
「あー」
俺の頭をガッとわしづかむ。
「何偉そうにしてんの?短所しかない奴が」
俺は青髪の少女の目にゾッと体が寒気するが、ニヤッとする。
俺のいえることはこれだ。
いおうとしたが。
やめる。
「………!」
青髪の少女の後ろには小さな少女がいる。
こいつに見つかると、殺される。
俺は後ろにいる少女と目が合う。
少女は口を開けようとしたが。
俺はでかい声出す。
「おまえは!どうなんだよ!欠点はないのかよ!!」
青髪の少女は冷静に答える。
「私に欠点なんてないわ。私は完璧なんだから」
俺は!確実にもう……
なら。
俺は青髪の少女を抱きしめる。
「何をする?」
俺は叫ぶ。
「逃げろ!」
小さな少女は俺と目が合って、走って行く。
欠点しかない俺はどうやら一人くらいは助けれたらしい。
俺は昔からいいところがない。
人とはいられず、すれといわれたこともうまくできず、だから欠点しかない。
短所しかない。
青髪の少女は俺の胸を冷たい目で押す。
「最後にこんなにかわいい私を抱きしめたられたんだ。幸せね?」
青髪の少女は続ける。
「お前。さよなら」
俺は短所しかないから消される。
でも、なんだろ
「ああ、最後にかわいいお前を抱きしめられたんだ。ははっ」
短所殺しに会った俺の運の悪さだな。
あ、
でも。
めっちゃかわいい女の子だったな
…………そこだけは運がいいな
俺は




