イケメンの話
私は、これからイケメンのいる場所へ行く。
イケメンがたくさんいるとのこと。
私は歩いていくと、大きな屋敷風の建物が多くある場所につく。
その場所をのぞいてみると、
「うわあ…」
多くの美男性がいる。
着物姿の美男性が町並みを歩く。
そう、イケメンのいる場所。
ここは珍しい場所でめったに見つけられない。
私は今まで男性と全く話したことがない。
でも、ここはそういう人でもいいとのこと!
なら
私だって!
恋したい!
さあ、行くぞ!
が、なぜか進めない。
なんか、背中の服をひっぱられているような
後ろには小さな犬がいた。
しかも浮いてる。
「な、なあ!誰!?」
「我はルー」
「あ、えと何?これから私はイケメンの元へ行くの!止めないで!」
ルーはいう。
「我の主が入っていき、ここは女性しか入れないようで………頼む。ソラという名前の小さなこども……少女を連れて来てほしい」
私は目をぱちくりさせる。
「いいよ。それくらいなら」
ルーは頭を下げる。
「すまないがよろしく頼む」
私はイケメンのいる場所へ。
青の髪の男性や金色の髪の男性。
綺麗な男性が多くいる。
が、
とにかくその子を探す。
歩いていると女性もいて、笑顔で男性と話す。
私はそこを歩きながら
私は男性と話したことあんまりないし、あんなにかわいく笑う女の子たちがうらやましくなる。
とってもすてきな笑顔。
そんなこと考えてると
金色の髪の黒の着物姿の男性に声をかけられる。
「何かお探しですか?」
私は恥ずかしくなってうつむいてしまう。
「あ…………あの、小さな女の子………見てませんか?」
「小さな…女の子ですか……見ましたよ」
そこへ、私は少女と通り過ぎる。
「あなた、ソラ?!」
私がいうと、少女はニコッとする。
「ソラです!」
私はソラを見つけられたようだ。
「ルーっていうなんか犬?が探してたの」
「ルーですね!ルー!」
ソラは私の手を掴む。
金色の髪のイケメンはニコリと笑う。
「見つけられてよかったです」
「あ!ありがとうございます!え。私はここに」
私はソラに連れられて外へ。
金色の髪の彼はひらひらと手を振る。
私はそこを出てしまった。
なので、イケメンの場所が消えてしまう。
「えええええ!」
私は膝をつく。
「やっと来れたのに…………」
ルーがやってきて、私へいう。
「感謝する」
「いえ………………………はああ」
私はため息をつき、素直にいう。
「かっこいい人と話せたのに………恋したかったのに………」
ソラはあわてる。
「ご、ごめんなさい!」
ソラは謝ってくる。
別に怒ってない。
また探せばいいし。
「………まあ、いっか。簡単に見つかるなら楽しくないし、うん、いいのいいの。また探す」
ルーはお礼をいう。
「すまない…本当に感謝する」
私は丁寧なルーへいう。
「ううん、これで怒ってるようじゃイケメンに嫌われるわ」
私は二人と別れる。
さて、また探すぞ。
____
イケメンのいる場所。
金色の髪の男性は歩く。
「…………」
そこへ、青色の髪の男性が来る。
「なあ、お前さっき女性と話してたろ?」
金色の髪の男性はニコリとする。
「行っちゃった」
青色の髪の男性は静かに、けれど少し焦るようにする。
「…………お前……そろそろまずいぞ」
「…………うん…………でも………」
青髪の男性は屋敷の続く一番高い場所を見ていう。
「…………あの方は若い女性の生気を集めてるのに………あんな恐ろしい奴だぞ」
金色の髪の男性はにこやかに。
「誰かを差し出すくらいなら自分が引き裂かれる方がいいよ」
青髪の男性はぎゅっと拳を作り、握る。
「………お前は……………」
金色の髪の男性は、多くの美男と共に歩く女性を見つめる。
その町並みはひらひらと緑の花びらが舞う。
その花びらへ手のひらへ向けると、彼は笑う。
自分を捨ててもいい彼は笑う。
「…………きれいだね。いつまで見れるかな」
青髪の彼はそれ以上何もいえなかった。




