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空の存在  作者: 進道勇気
78/215

騙される話

だまされる。

だまされる。

 

だます。

だます。


彼女は騙すのは結構上手い。



俺は彼女。

自分の恋人ではないが、彼女に泣かれると…弱い。

騙すとは。

全てを奪われること。

騙される。

守ろうとして、金まで渡して、はあ……。

俺って


彼女は、美しき女性だ。


「私、このままだと………」


「私、あなたしかいないの!」


「私、あなたを愛してるわ」


あんな目でいわれたら……だまされちゃうよね!?だまされてもあ、でも!だまされるのもありかなってなっちゃうよね!?きれいなんだもん!

かわいいんだもん!


ああ、俺って騙される人間だ。


「愛しているわ。頼れるのはあなたしかいないの」


うわあああああ!

だめだって!そういうの!

俺みたいなさえないし、地味でお金もそこまで持ってない男にそれはだめだって!

俺だまされちゃうよ!?ヒョイヒョイだまされるよ!?うわ!


「あなたって優しい………どうしてこんな私に優しくしてくれるの?」


騙された

騙された

今も騙されてる。


「俺はバカだよな。でも…きれいなんだよな。本当に」


騙される果てなんて、ろくなことない。


俺は女性に弱い。

泣かれたらもう、終わり。

恋に落ちる。


「俺はだまされたか…でも」


俺はバカだ。

やはり、きれいな女性に頼られたら……


「だまされても………って思ってしまう…………」


といっても、もう俺はすっからかんだからあとはここで終わるだけだ。

彼女は来ない。

俺は目を閉じる。



騙された俺は一人でそっと、息を絶える。


________


ルーは男を見た。

まだ、生きてる。


「………………」


男はルーを見た。

まるで、自分に言い聞かせるように。


「彼女は悪くないんだ………まわりが悪い…まわりが……………わるかっ………たん……だ」


ルーは男の言葉は聞いて、後ろを向く。

そして、主の元へ戻る。

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