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空の存在  作者: 進道勇気
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呪いの話

呪えば、それなりの呪いが返る。

呪われれば、呪いは子孫までたたる。

呪いとは知らないまま。

呪いとは強い。


私は普通だ。

普通に愛され、普通にそれなりの暮らしをさせてもらえ、普通に死ぬと思っていた。


だが、先祖の悪行か。

先祖の呪われたせいか。


私の人生は呪われてるとしかいえないとこまで落とされた。


私の人生は普通に終わって、死ぬと思っていた。

だが、呪いとは強力で、なにより……恨みがきっと強い。


「私は……この呪いをいつか断ち切りたい」


私は仕方なく、普通の幸せを捨てることになる。


自分が選んで捨てたならどれほど、どれほど幸せだったろう。


自分で選んだなら…………どれほど。


私は旅に出る。

呪いを切るためだ。

呪いから解放されたい。


生きるのをやめれば、呪いは消えるだろうが


知りもしない先祖の悪行か、他の勝手な恨みか。

わからないもので、死んでいられるか。


呪いを持ち、生きることを私は選んだ。

だが、断ち切る方法も知りたい。


その旅の中。

小さな少女と出会う。

少女は旅をする私に興味をもった。

私はなぜか、自分の話をしていた。



「私は呪われている。近づかない方がい……」


少女は、関係なしだった。


「のろいって本当にあるんですか?」


「ある。あるんだ。私は………自分の人生の中でおかしいとは思っていたが、そこまでくるまで気づかなかった」


「呪いは憎いですか?」


私は笑う。


「そうだな。ここまで私の人生を狂わせたから、解放されたい。いつか」


「呪いは何か、できない…ですか?」


私はどうにかはしたいが。

内心。


「できないな………多分、相当の奴が私の近くにいる。じっと、私の苦しむのを見ている」


少女はキョロキョロする。

何もいない


「何もいないです…よ?」


「いない。そう、いないよ。大丈夫。全部嘘だよ。こどもへ聞かせる昔話」


「嘘だったんですか!?」


少女はプクーッと頬をふくらませた。


私はかわいらし少女へ笑ってしまう。


「素直だね。あなた」


でも、少女はこんなことをいう。


「なら、お姉さんは呪われてないんですね。よかったです」


私は少女と別れた。



私は行く。

全部本当だ。

世界には想像つかないことがある。


私は呪われている。


男か

女か

人間か

それ以外か

それもわからない。



これは!本当の話だ。

呪いとは本当にある。


「怖いか?」


私はつぶやく。


「怖くない。こどもの時からだ」


呪い。

呪いは一番は祖父、父の血からだ。

母もそれなりに呪われてたが、やはり祖父の先祖の影響が強いようだ。


まったく、子孫のことまで考えてほしい。

まったく、何をしたのか知りたい。


「私は解かれたい。でも、本当は知りたい。何をしたの?ここまで憎まれる理由は?」


私は知るために生きる。

知りたい。

この呪いの、理由を。


呪いはないと思ってるよね

でもね


本当にあるんだよ

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