青年たちの話
青年たちは歩く。
銀色の髪の青年は整った顔立ちに優しげな容姿をしている。
もう一人も青の髪色で綺麗な容姿だ。
小さな少女。
ソラ。
歩いた先に、銀色の髪の青年がいる。
ソラは青年と通り過ぎる。
銀色の髪の青年と青の髪の青年は辺りを見渡す。
そこに、あるはずのない丸い岩のような形がある。
その岩があり、銀色の青年は地図を取り出すと青の髪の青年と確認する。
銀色の青年は。
「これはなかったものだよね?」
青の青年は静かにうなずく。
「……なかった」
二人は岩へとお互いに反対側に立ち、手のひらを向ける。
そうして、手のひらから青の輝きある力を発生させると岩を破壊する。
これは岩じゃない。
破壊して、終わると振り向く。
そこには小さな少女、ソラがいた。
「お兄さんたち!何してるんですか!?」
ソラは聞いてくる。
気になると聞いてしまうのだ。
銀色の青年はにこりと笑う。
「あるはずのないものを私たちは壊しているんです」
「どうしてですか?」
「この場所を守るためです」
自然に笑う。
優しく笑う。
ソラは不思議がる。
「守るため…?」
そこへ、静かに青の髪の青年はやってくる。
「……………もういいでしょう?僕たちは………行くから」
ソラは一人置いてかれてしまうがお礼をいう。
「邪魔してごめんなさい!教えてくれてありがとうございます!」
銀色の髪の青年は振り向き、答える。
「あ………!失礼します」
銀色の青年は連れてかれてしまう。
青の髪の青年はジトリと上目で銀色の青年を見つめる。
「センは、人と話しすぎなんだ………」
銀色の髪の青年、センは、困った顔をする。
「人と話すことはとても楽しいことだよ。シズユキ」
青の髪の青年、シズユキは下を向く。
「センと話してる方が楽しい…僕は」
センはにこりとする。
「私と幼いときからそばにいるからそう思ってるだけだよ。たくさん他の人と話せば、他の人と話す方が楽しいと思えるよ」
シズユキは静かに。
「………セン、僕は…」
センは地図を開くと笑顔でシズユキへいう。
「よし、次へ行こう。次は…町中みたいだし、シズユキも誰かと話すことに慣れるよ」
シズユキは。
「慣れるとかじゃないんだけど………」
センは先へ行く。
むうとするが、シズユキは質問する。
「セン、次は……町中…なの?」
「…町中だから、気をつけて行こう。シズユキ」
シズユキは、センの笑顔を見て、静かに答える。
「………うん………セン」




