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空の存在  作者: 進道勇気
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雪の話

雪だ。

白い雪が荒野に積もっている。

ソラはというと、なんと!

性格の良さとちっちゃいからか青のマフラーに温かい服を渡されていて着ていた。

ソラはマフラーの温かさに笑う。


「あったかい……」


犬の姿のルーはソラの隣にいる。


「よかったな。色々もらって」


ソラの明るさとか、話し方とか………やっぱり好かれるようだ。

でも、それはソラのいいところで才能?というやつかもしれない。


ソラとルーは行く。

その先に。


雪の世界。

氷でできた椅子とテーブル。

氷でできた円の形のアーチには青と桃色の混ざる花が巻き付いている。


ここは、庭だろうか?

ということは。


「あ!雪の…………庭だ!」


ルーはキョロキョロする。


「何か……いるのか?」


ルーは警戒。

ソラは明るく元気。


ソラは、雪の庭の椅子に座る。

ルーはあわてて。


「勝手に座るな。誰かいたらどうする?」


「えー。でも、すてきだよ!ここ!座りたくなる」


ソラとルーがわちゃわちゃしてると。

何か近づいてくる。


それは。


白色の毛を持った大きな体の二足で歩く。

何だろう。

ドシンっという衝撃。

ソラはそれを見て、目を輝かせる。


「わ………なんかすごいです!」


ソラは、大きな姿のものへ、恐怖ではなく、笑顔を向ける。


「あなたは誰ですか!?おっきいです!」


ルーは早口でいう。


「その前に勝手に座ったことを謝るべきだ」


「あ…勝手に座ってすみません!」


ソラは素直に謝る。

白色の毛並みのものは、右腕を上げる。

ルーは反射的にソラの前に出る。

白色のものの、その手には。


凍った氷の花が握られていた。

氷の花をソラは受け取る。

ルーは口を開けて、ぼーっとしていた。


「わあ!冷たいですね!あの…くれるんですか?」


白色の大きいものは静かにうなずく。


「わあ!ありがとうございます!」


ソラは氷の花を手に持つ。


ルーは我に返り、いう。


「どうするんだ?その花、持って行くと、とけるぞ」


「んー。あの、あの……ごめんなさい、持って行けません」


白色のものは、言葉が伝わってるのかうなずく。


ソラはせっかく、くれたのにと考える。


「んーんー!そうだ!」


氷のテーブルに氷の花びんには何も置かれていない。

ソラは氷の花を花びんへと入れる。


「ここに置いてもいいですか?ごめんなさい…せっかく…くれたのに」


白色のものは、うなずく。

ルーは何となくいう。


「…………言葉が伝わってるな?」


白色のものはやはりうなずく。

ルーは安心してソラへいう。


「おぬし。喜んでいるぞ」


「ほんと!?よかったです!あの!ここの庭を見てもいいですか!?」


白色のものはうなずく。


ソラとルーは雪の庭を見る。

雪の庭は静かで冷たさを感じるが、だが。

ルーはいう。


「雪の庭だが………冷たく感じないな」


「なんか、あったかいね!」


白色のものは氷の花を飾っているようだ。

ここは白色の毛を持つものの庭だったようだ。


花びんに氷の花は輝く。

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