夜の話
ソラは歩く。
ルーはソラの隣に浮いている。
「よーし!ルー走るね!」
「走らなくていいだろう」
ソラは走りだす。
ルーはその後ろ姿を見つめる。
追いかけようか悩むが追いかけることにする。
「おぬし。走るなといってるだろ」
「風が気持ちいい!」
「そうか」
二人は話す。
なんだかんだで仲は良いと思える二人。
それから夜が来る。
夜は暗い。
二人はそれでも進む。
ソラはとても目がいいため、進むことができる。
ソラが良いということはルーもいい。
何かしら動物はいそうだが、危険なものはいないようだ。
そんな暗い中、上から何か来る。
それは細長い白い四角形で小さい物体。
その物体の一番上の先の部分は青い光を放つ。
それは、一つではなく、いくつも一つずつ上から流れてくるようにおりてきて浮いている。
それは、ソラを中心に円になるようにそばにいる。
ソラはいう。
「わー。何これ!きれい!」
「何だろうな」
円になっていたが、またどこかへと並ぶように流れていく。
何も言わないそれは、行ってしまう。
ソラは何だかわからないが、手を振る。
「…さよならです!」
「何だったんだろうな…あ」
ルーは下を見てはっとする。 目はよかったが気づかなかった。
そこには地面に割れ目があった。
割れが大きくなったのか…穴のようになっている部分がありそこへと落ちていたら…と考えるとぞっとする。
ルーはいう。
「ここに穴があると教えてくれたのかもな」
ソラは飛んでいった方へとお礼をいう。
「ありがとうございます!」
そして、進んだ先で一本木があり、その下でソラは座った。
ルーは抱きしめられていた。
「…離せ」
「ルーあったかいー!」
そして、二人はそこにいた。
暗い闇の中、誰も気づかないと思う。
でも、二人は
そこにいる。