虹の話
虹だ。
空に虹がある。
七色の弓状の形。
ソラとルーは空を見ているのだが。
「ルー!虹だよ!」
虹だ。
ソラは明るく声を出す。
ルーは。
「さっき、少し雨降ってたな」
虹だ。
七色の虹だ。
それにソラは指をさして、騒がしい。
「ルー!虹だよ!虹!」
「虹だな」
ソラは騒がしい。
理由は。
今二人の前の光景は。
弓形の虹。
全て同じ色の虹。
二色同色の七つの虹。
三色同色の七つの虹。
五食同色の七つの虹。
様々な色の虹も。
他にも逆弓形の虹。
縦弓形の虹。
斜め弓形の虹。
虹と虹が重なるようにそこにあるものも。
ソラが騒ぐ理由はこれだ。
「わー!虹だ!不思議な虹!」
ソラはぴょんぴょんしてる。
ルーは不安そうにする。
ソラは近づく。
虹の場所へと行くと、七色の虹なのに、二つ色ついてない部分あり、筆で色を塗る生物が。
ウサギのような姿してるものは、筆を手に、虹の色ないところを塗っている。
ソラは固まる。
「ウサギさん!?」
ウサギのような姿はソラとルーを気にせず塗る作業を続ける。
ルーは静かにいう。
「おぬし。邪魔はしない方がいい。行くぞ」
「…えー。」
ルーはさっと行ってしまう。
「ルー。待ってー」
虹を遠くから見つめる。
様々な虹が広がる。
「虹いっぱいー!」
「そうだな。虹多いな」
「どうしてウサギさんたちが塗ってるのかな?」
「ウサギではないな。あの生物」
「?ウサギさんじゃないの?」
ルーは静かにいう。
「虹塗りたちだ」
「にじぬり?」
「…………虹塗りは、虹の色を昔奪ったものがいたから。多分、それで塗ってるんだろうな」
「ルー何で知ってるの!?」
「会ったことあったから…」
「私はないのに!?」
ルーは虹を見つめる。
「邪魔すると怖いんだよな。虹塗り」
「ルー!いつ見たの!?」
「昔」
ルーはそれ以上いわない。
ソラは、むうと頬をふくらませたが、虹を見つめた。
「ルー!教えてってばー!でも、きれいだね!」




