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見つけた話
広い広い空の下。
ソラとルーは荒野を歩いている。
「ルー。空青いね!」
「そうだな」
ルーはそっけない。
ソラは気にせずしゃべり続ける。
ルーは静かに聞き続ける。
と、急にソラは上を指さす。
「ルー!見て見て!」
そこには緑色の三日月が空に浮かんでいる。
三日月を包むように桃色の輪がある。
不思議な光景が空にある。
「何だあれ…」
「不思議だよ!もっと近く行ってみる!」
ソラが行こうとしたがルーはソラの服の端を掴む。
「走ると転ぶぞ」
「はーい」
近くへと行くと三日月はそこにあり、桃色の輪はどうやら回るように動いているようだ。
桃色の輪は輝いている。
少しソラはまぶしく感じた。
「動いてる!」
ルーへとにににこする。
「そうか」
ソラはじっと見つめる。
もう見れないかもしれないから。
「よし!見た!ルー行こう!」
ルーはこくりと頷くと二人並んでまた進みはじめた。