願う話
願いごとは何だろう?
願いごとは叶うのかな?
明るい空。
青に少しの桃色が混じる空。
_「叶えられて、努力できる範囲なら………みんなの願いが叶いますように」_
細長い紙が、空へと飾られている。
多くだが、ちょうどいい距離で、重なったり、ぶつかったりせず配置されてる。
空へと向けて、女性が、細長い紙を空へと向けると。
細長い紙は空へと送られる。
小さな少女、ソラは、その光景を見つめる。
ルーは姿はない。
ソラは、じーっと見てると。
女性は、ソラに気付くと、声をかける。
「あなたも願いをかく?」
「え、ねがい………えっと!したいです!」
細長い紙を渡される。
が、ソラは、いう。
「あの、字、かくの…苦手で…」
女性は、ニコッとすると、いう。
「私、かいてもいいかな?願いごと、教えてくれる?」
「は、はい!あの!」
女性は、ペンを持つとノートを下にして、膝をついて細長い紙を受け取る。
ソラは、
「えと、えと、あの!ずーっとルーといられますように!ってかいてほしいです!」
「うん。書くね」
ソラは、いう。
「あの、自分でかかないと叶わない、ですか?」
女性は。
膝をつく。
「うーん、そうかもね。でも……はいどうぞ」
ソラへと細長い紙を渡す。
女性はにこやかに笑う。
ソラは、両手で受け取る。
女性はいう。
「たしかに、あなたが書いた方が叶うかも。でも、目を閉じて。あなたが願いたいことを心の中で思ってみて」
ソラは、目を閉じ、ルーのことを考える。
ぎゅっと目を閉じる。
一生懸命に願う。
「ルーと、ルーと、一緒に」
女性は、優しく笑う。
「あ…、目を開けていいよ。よし!」
ソラは目を開ける。
「あなたの思いは込められたよ。だから大丈夫!空へと送ろ」
「は、はい!えっと、どうするんですか?」
「空へと渡す感じ………かな?」
ソラはやってみる。
細長い紙は空へと流れていく。
「わあ!」
空へと流れていく。
だが、上へと流れ、空へと浮かび、揺れる。
多くの願いごと。
多くの願い。
「みんなの願い…叶ってほしいです!」
女性は、空を見つめた。
多くの願いごとが空に揺れる。
願いごと。
願いごと。
叶うといいな。
女性は、少し悲しげに。
「私も叶ってほしいな」




