表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空の存在  作者: 進道勇気
43/215

願う話

願いごとは何だろう?

願いごとは叶うのかな?

明るい空。

青に少しの桃色が混じる空。



_「叶えられて、努力できる範囲なら………みんなの願いが叶いますように」_



細長い紙が、空へと飾られている。

多くだが、ちょうどいい距離で、重なったり、ぶつかったりせず配置されてる。

空へと向けて、女性が、細長い紙を空へと向けると。

細長い紙は空へと送られる。


小さな少女、ソラは、その光景を見つめる。

ルーは姿はない。


ソラは、じーっと見てると。

女性は、ソラに気付くと、声をかける。


「あなたも願いをかく?」


「え、ねがい………えっと!したいです!」


細長い紙を渡される。

が、ソラは、いう。


「あの、字、かくの…苦手で…」


女性は、ニコッとすると、いう。


「私、かいてもいいかな?願いごと、教えてくれる?」


「は、はい!あの!」


女性は、ペンを持つとノートを下にして、膝をついて細長い紙を受け取る。


ソラは、


「えと、えと、あの!ずーっとルーといられますように!ってかいてほしいです!」


「うん。書くね」


ソラは、いう。


「あの、自分でかかないと叶わない、ですか?」


女性は。

膝をつく。


「うーん、そうかもね。でも……はいどうぞ」


ソラへと細長い紙を渡す。

女性はにこやかに笑う。

ソラは、両手で受け取る。

女性はいう。


「たしかに、あなたが書いた方が叶うかも。でも、目を閉じて。あなたが願いたいことを心の中で思ってみて」


ソラは、目を閉じ、ルーのことを考える。

ぎゅっと目を閉じる。

一生懸命に願う。


「ルーと、ルーと、一緒に」


女性は、優しく笑う。


「あ…、目を開けていいよ。よし!」


ソラは目を開ける。


「あなたの思いは込められたよ。だから大丈夫!空へと送ろ」


「は、はい!えっと、どうするんですか?」


「空へと渡す感じ………かな?」


ソラはやってみる。

細長い紙は空へと流れていく。


「わあ!」


空へと流れていく。

だが、上へと流れ、空へと浮かび、揺れる。


多くの願いごと。

多くの願い。


「みんなの願い…叶ってほしいです!」


女性は、空を見つめた。

多くの願いごとが空に揺れる。


願いごと。

願いごと。

叶うといいな。


女性は、少し悲しげに。


「私も叶ってほしいな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ