意味のない話
「意味のないことをして、お前は馬鹿か?それとも、大馬鹿なのか?」
白い色の服装。
白い建物中。
彼女は微笑む。
「意味がないというのに、今すぐにでもやめるべきだ。馬鹿を見るのはお前だぞ?」
男性は彼女の言葉に答える。
「意味のないことをしているのはよくないかな?」
「よくない。馬鹿を見るのはお前だ」
男性はうれしそうに目を細める。
「馬鹿か。そうだね。俺も馬鹿だなーって思う。でも、さ。俺…………あなたに馬鹿っていわれるの好きなんだよね」
男性は彼女を見る。
にっこりとする。
「意味のないことをしてあなたにそういう冷たい目をされるのは好きだなー」
男性は体を抱く。
「意味がないことをすれば、するほど…………なんでかな。意味ないのに………ないはずのに……俺、その」
彼女は彼を冷ややかな目をする。
「早くいえ」
「気持ちがいいみたいなんだ。どうしてか、わからないけどさ、あなたにそういわれるたびに俺は、……………相当に感じてるみたい」
「……………お前……」
男性は彼女の冷たい目がとても、とても……いい。
「もっと、いってほしいな。俺は………多分、そういうの好きみたい」
「………いいたくない。喜ぶな」
「喜んでる自分がいるんだ………ごめん、意味ないことってさ…………悪くないかも」
「………………もうお前と話したくない」
彼女は、歩いていってしまう。
男性は、白い建物から出る。
そうすると、小さな少女がいる。
キョロキョロしている。
男性は声をかける。
「そこの子、どうしたの?」
小さな少女、ソラは聞く。
「あ………あの、ここってなんか?出れなくて…ここからって出られますか?」
「あー。ここね、ここは、あの、遠くに二つおっきい建物見える?」
ソラは、指をさされた方を見る。
「はい!見えます」
「左の白い建物に向かって行くと出られるよ」
ソラは、頭をさげる。
「ありがとうございます!お兄さん」
男性は手を振る。
ソラは、行ってしまう。
そこへと、白い服装の彼女が来る。
「こどもか?」
男性は答える。
「うん、こども」
「こどもが来るなんて珍しいな……………お前みたいなのが来るとこなのに」
男性は冷たい目を向けられる。
「うれしいなー。その顔」
「あ?」
白い建物。
彼はいつのまにかここにいた。
男性はにこりとする。
「俺は馬鹿だから来たんでしょうねー」
「意味のないことをするとこだけだ。お前が馬鹿と思えるのは」
「意味のないことをして、あなたに冷たくされるなら悪くないな」
「…………意味のないことはやめておけ」
「気持ちがいいからやめられないんだよねー」
彼女はため息を吐く。
笑顔が作れてない。
「お前……」
「意味なくてもいいんだよ。俺は…大馬鹿でも、こういう………そういう自分でいたいんだよ」




