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空の存在  作者: 進道勇気
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橋の話

ソラが歩く。

そこは橋の上。

クリーム色の橋の上。

橋の下を何かが飛んでいく。

橋の下には川がある。

飛んでいるものは。


小さな鳥だ。

鳥は、奥からまっすぐに飛んでくる。

ソラを狙うように向かって来るが、急に下へと下降する。

そして、橋の下をくぐる。

ソラは橋の下を見る。


「ルー!鳥!早い!」


隣のルーは固まっている。

ソラは、ルーの背中をつんとする。


「ルー?」


ルーは一言。


「………驚いた」


鳥のあまりにも早く避ける動きは見ていて、気持ちがいい。

が、最初は当たるのではないかと怖かった。


「あ、川に落ちそうなのがいる」


まだうまく飛べないのか、下へと下がる鳥がいる。


ソラはじっと見つめる。

他はまっすぐに飛んでいく。

その鳥は川へ落ちそうだ。

ソラは、思いきり声を出す。


「生きるために!がんばれです!」


ソラが叫んだからかはわからないが。

急に上へと上がっていく。

そうして飛び始める。


遠くへと行ってしまう。


「行ったー」


行ってしまい、何となく置いて行かれたような気持ちになる。


ルーはいう。


「おぬしらしいな」


「え?」


「さっきの言葉」


「そうかな?鳥は生きるために飛んでるのかなって思ったから」


「どうだろうな。我は知らないが」


いつくもの鳥がまた、橋の下をくぐる。


ソラとルーはその光景を静かに見つめた。

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