表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空の存在  作者: 進道勇気
214/215

自分探しの話

ふと、考えた。

自分が何と出会い、何に心を感じたのか。

自分のことを探してみようと思った。

他は自分のことがすぐに分かるらしい。


「自分………………て、何だろ?」


自分を探していた。

何を考えて、何が好きなのか。

考えても分からなかった。

金色髪のキツネ耳の少女はぽけーっとしていた。


「自分…………知らないと………?」


彼女は初めて自分のことを知ろうと動きだした。

彼女マーティッカは不思議場所を回っている。

生まれた時から不思議場所を行き、記憶していく。

そのために生まれてきた少女だ。

自分の生きる理由がなかった。

自分のしたいことが分からなかった。


自分のしたいことが知りたくて色々な場所を向かったが。

結局分からなかった。

どうしたら自分が分かるのか分からなかった。

どうしたら、自分が何がしたいのか。

分からないのはよくないと思い、マーティッカは走り出す。

記憶しながらも走る。



マーティッカはぽけーっとしていた。

そこは何名かいる場所であった。


そこでは十二進じゅうにしんを歩く少女がいる。

十二進を歩くことは難しい。

一を進むために必要なものがある。

一を進む前にに零を歩かないといけない。


マーティッカはキョロキョロする。

誰かと一緒にあることでここは出られる。

マーティッカは誰かと組む必要はない。

今の状況を記憶することが大事だ。

マーティッカは静かに見つめていた。


その時、小さな少女がやって来た。


「私と進もうです」


マーティッカはぽけーっとしていた。

自分はこことは関係ないのだが。


彼女は手を向けてきた。

彼女はマーティッカを置いていきたくないという気持ちをすぐに感じた。

マーティッカはどう反応したらいいのか分からなかった。

けど。


「あ…」


十二進の少女はずっと奥に残る誰かがいるのを見た。

青の髪飾りはその人に使われた。

マーティッカではない。


小さな少女が消えると、マーティッカは十二進の少女に頭を撫でられる。


「驚いた?マーティッカ。自分が声をかけられるなんて」


「うん…………。私………」


十二進の少女は目を開く。

マーティッカはどこか、頬が桃色だ。

心が動きだした。

彼女から何かしらの気持ちを感じたからだ。


「私………………。あの女の子の名前、知りたい…………?」


「名前が知りたいの?マーティッカが?」


「知りたい…………の、かな?」


マーティッカはけれど表情が明るくなっている。

十二進はマーティッカを抱きしめるという。


「探してみれば?」

 

「…………………探そう、かな……?」


マーティッカがいなくなると、十二進の少女は笑う。


「マーティッカがあんな顔するなんてね。……かわいい…!」


_________


マーティッカの自分探しは小さな少女探しへと変わった。


「どこかな…………?どこ、かな」


マーティッカの表情ない顔はどこか変わっていた。

小さく笑顔を作り、探すことが楽しそうだ。


「名前……………知りたい……?のかな?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ