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空の存在  作者: 進道勇気
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未来の話

ソラは次は未来の扉を開く。

ルーも一緒に入る。



そこは、染み出した赤茶色の世界が広がる。

これが、未来なのだろうか。

建物は一つもなく、けど誰かいる。

研究所のような試験管やらが置かれている場所に灰色の四足歩行の何かがやって来る。


ソラは、未来の扉を開いた。


「これが、未来……です?」


ルーは静かに見つめてると


急に世界が変わる。

急に多くの森林世界へとなる。


「人が来た……?」


誰かはタターッとソラの方へ走る。


「あ…誰か来た……誰……?」


少女は金色の髪をツインテールにしている。

彼女は青系のチェック柄の服を着用し、下は黒のベルト付きの半ズボンだ。

落ち着いた顔をして、ソラを見つめる。


「ちっちゃい…」


「あ……ソラです。………は!こっちはルーです!」


見つめられる。

長い。

彼女はにこーっとする。


「セレティとデールは元気にしてた…?」


「ん?誰です?」


「過去と未来のとこ…いたはず」


「………むむ?あ!さっきのお二人ですか!?」


「そう。元気、してた……?」


ソラは思い出す。

元気なのかは分からない。


「元気か……なと思います!」


「そっか……」


「あの、ここは何ですか?」


ソラは気になってたまらない。

ルーは静かにしている。


「私はアルティメットメモフ………」


「あ、あるてめっとめもふさん……」


「アルティでいいよ………」


「アルティさん。ここで何してるんですか?」


アルティは自分のしている手袋を外す。


「私は………ここで、未来を調べてるよ…あのね、未来はいっぱいいっーぱいあってね………それで……全てがなくなった未来もあるし…全てがまた生み出された未来もある…みたい……………」


ソラはとにかくうなずく。


「それで、ここでは多くの未来をいくつも現れるようになっていて…………セレティとデールは未来を守るためにもあの場所にあるの…」


ソラは難しいがうなずく。

アルティは、森林の世界を見つめる。


「ここはね、森林の未来。さっきのは…崩れた未来かな」


「他にも未来はあるんですか?」


「うん、他にも……あるみたい」


そこへ灰色の四足がやってくる。

ソラは見つめる。

アルティはいう。


「ありがとう…………では、他にも探してきてほしいものが………」


黒い四足はソラへと頭を下げると行ってしまう。


「………?」


「あの方たちは未来の………あ。話してはいけないんだった…………!」


アルティは口を押さえる。


「ごめんなさい……………未来のこと話しすぎはだめ…………なの………ソラさん……話しやすくて………あぶないあぶない………」


ソラはむうと頬をふくらます。


「もっと聞きたいです!」


アルティはニコリとする。


「だめなんだ……ごめんね。つい、話し過ぎて………ここまで」


「……そうですか……残念です…」


ルーは一人、飛んでいく。

気になったことがある。


ルーの視線の先には灰色の四足がいる。

多くいる。

ルーはこの正体が分かりどこか複雑な顔をする。

灰色の四足が来る。

ルーは一言。


「あなたたちは、また一つの未来の姿なんですね」


「…………………」


灰色の四足は語らない。

ただ、ルーを静かに見つめる。

攻撃することもなく、静かだ。

ルーは頭のみ下げてソラの元へ戻ると。

アルティはソラの頭を撫でている。


「かわいい………ソラさん。かわいい………また来てほしい………かわいいかわいい………」


頭をなで続ける。

ルーは静かに待つ。

アルティは森林の未来の空が少しずつ夕焼け色となっていくのを見ると。

ソラへいう。


「そろそろ帰ろうか……」


「もうですか!?もう少しいたかったです…」


「夜になるとあぶないから…ね。あなたたちが来たことセルティとデールもとってもうれしかったと思う………」


「うれしかったですか…?」


アルティはソラの頭を撫で微笑む。


「うん……私たちは繋がってるからとってもうれしいよ………」


ソラは笑顔になる。


「はい!えと、また会えますか……?」


アルティは「どうかな…………でも、会いたいな…」という。


ソラとルーは扉の前に立つ。

ソラは手を振る。


アルティの後ろに多くの灰色の四足の者たちがいる。

ソラは恐怖はなく、笑顔で手を振る。


「またどこかでです!」


ルーは頭を下げる。


アルティは灰色の四足の者たちと、その場所にいる。

何人かアルティの方へ来る。


「あ……はい。地下……行くね」


アルティの使っていた試験管など灰色の四足の者たちがすでにもう片付けていて、運んでくれていたそうだ。

ソラと話していたからか。

普段は一緒に片付けていたが全て地下に運んでくれたのでアルティはお礼をいう。


「…あ。すみません。運んでくれてありがとう…私も行くね」


灰色の四足の者たちとアルティは地下へと向かった。


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