魔法大会後の魔法罠を片付ける話
ソラとルーはある国の中で行われた魔法大会を見ていた。
その会場はとても広い場所であった。
互いに鍛えた魔法をぶつけ合う。
そんな魔法大会は終了して、ソラとルーも帰ろうとしていた。
ソラは帰ろうと思ったが。
魔法大会の行われた会場内へくる人が何だか気になる。
隣のルーへ笑顔でいう。
「ルー!何かしてる……ちょっと見てくる!」
「な、邪魔に…」
「ちょっとだけ!」
ソラは走りだす。
魔法大会の行われていた場所には学生服姿の人が三名いる。
ソラはそこへ声をかける。
「あの!何をしているんですか!?」
学生服。
灰色の髪の少年はソラに気づく。
「私はソラです!こっちはルーです!」
「あ、俺はコードル。君は?もしかして何か落とした?たまにあるんだ。魔法大会に熱中して、物を落とすことが」
「いえ!何をしてるか知りたくて来ました!」
「魔法罠片付けだよ」
ソラは明るくいう。
「魔法罠片付けですか!?私もしたいです!」
コードルは周りを見る。
「えーと、特にすることはないかな」
「え、な、ないですか…………」
ソラは落ち込む。
コードルはその姿にわたわたする。
「えーと、な、なら!罠のある場所は光っているからそこを教えてくれると助かるかな」
ソラは「はい!」と元気よく返事をして探す。
コードルは魔法罠を見つけると静かにその魔法を人差し指を動かして魔法を消していく。
と、ソラは叫び声を出す。
「わっ!?」
ソラは魔法罠であるリボンにしばられている。
コードルは驚く。
急いで魔法を解除する。
「だ、大丈夫!?」
「びっくりしました」
「気をつけてね」
その後、魔法罠を片付け終わると三名は帰っていく。
コードルはソラへという。
「ソラさんありがとう。手伝ってくれて」
「いえ!勝手に罠に引っかかり、邪魔してすみません…………」
「ううん、いいんだよ」
ソラは笑顔でその言葉をいう。
「素敵な力ですね!」
コードルはその言葉に目を開く。
ソラは不思議そうにした。
「コードルさん?」
「いや、魔法罠を解く力ってさ地味っていわれたことあってさ」
魔法罠を解く力はよく地味といわれてきた。
コードルはもっとかっこよく魔法を使える人たちに憧れていた。
だが、魔法罠を解く魔法以外は出来ないのだ。
「何ていうか、やっぱ、地味だなって」
そこへ黙っていたルーがいう。
「魔法罠を解くことが地味なのか?」
「地味っていわれてきたよ」
「魔法罠を解けない者にか?」
「俺の周りはかっこよく魔法を使える人ばっかだよ。だから……」
ルーはこの国の魔法が何が一番なのかは知らない。
けれど。
ルーの思うことをソラがいう。
「私、魔法罠を解けません!あのです!世界には魔法を使えない場所があるんですよ!?それで、で、あの、あの、その人たちはその人たちで出来ること出来ないことあって……えと、だから、その…………んーと、えと」
ソラはもう混乱している。
ルーを涙目をして見る。
「ルーがゆって!」
ルーはソラの伝えたい言葉をいう。
「世界は広い。あなたの力はここでは地味とされるかもしれないが…他の場所では使えない人がいる」
コードルは驚く。
「え!?使えない人いるの!?」
「いるぞ」
「え。そうなの?」
コードルは驚いた。
「そうなんだ………何か、聞けてよかった…俺、この力あるの不安で………よく、地味とかいわれるし」
「自分の出来ることはみんなが出来るわけじゃないからそんなに不安にならない方がいい」
「そう、だね。世界って広いんだ…そっか」
コードルは何だか安心した顔をする。
「二人のおかげで何か元気出たよ。この力、あんまり好きになれなくて、ありがとう」
ソラとルーと別れたコードルは前を向く。
「魔法罠を解く魔法、か……なら。」
コードルは何となく思う。
それなら、別の場所に行こうとしてもいいかもしれない。
まずは色々準備はしないとだけど。
「うん、ここでは地味っていわれるなら…別の場所へ行けるようになろう」
コードルはそのためにもう一つ必要なのが。
戦える力になるようにもしておこうと考える。
今も行っているが魔法罠専門店で罠の勉強はすでにしながからお金は得ている。
地味は地味でも何かしらはしないといけないと思っていたからだ。
「よし!もっと勉強しよう!それで、別の場所に行こう!」
コードルは外から来た誰かによって少しだけれど、彼の世界は広がった。




