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空の存在  作者: 進道勇気
171/215

聞こえてますか?の話

『聞こえてますか?』


『聞こえてますか…ザッ…………ザザ』


白い砂の中


何かが鳴っている。


『聞こえてますか………そ………は…………き……………で………す……は………れ…………さ……ザザ…ザッ』


小さな少女。

ソラは、せきをする。

何度もせきをする。

何だか空気がよくない。

ソラは白い砂の中の機械を手に取る。

隣に犬の姿がある。

彼はルー。

ルーもせきをする。


「………何だろ?これ?ルー?けほっ」


『聞こえてますか?聞こえてますか?…………は……く………い』


ソラは答えてみる。


「聞こえてます。けほけほ…あの、あなたは?誰ですか?」


ルーは、辺りを見る。


「それを持って、ここを離れよう」


「離れるの?けほっ」


「離れる」


ソラは機械を持ち、離れる。

走っていく。


『聞こえてますか?安全建物が赤い色の地面を踏めば現れます。どうか、そこに入ってください』


ソラは赤色の地面を踏むと建物が現れる。

そこへルーと入る。

建物内は窓もない。

クリーム色の壁。

機械から声がする。


『出ないでください』


ソラとルーはその中でジッとする。


「ねー。ルー。みてみて!ボールがあるよ!遊ぼう!」


ボールを地面へ向けて投げる。


ルーは反射的に、ボールを飛ばす。

ソラの後ろへボールが飛んでいった。


「あ……るー……つよい」


何分かボールで一緒に遊ぶと。

機械から声がする。


『外へ出てもそろそろ大丈夫です』


ソラは出ていく。

そこには白い砂はない。

オレンジ色の砂となっている。


機械は声がする。


『では……………そこにいた方。安全なる旅をしてください』


機械はもう音がしない。

ソラはいう。


「あ……音しないね。ルー」


ルーは静かにいう。


「そうだな……その機械は置いていこう」


「置いていくの?」


「次にも誰か来るかもしれないから………その誰かが聞くために」


「あれ?そういえば!せき出ない!よかったー。ルーは?出ない?」


「出てないな。そういえば……」


「わーい!息しやすーい!行こう!ルー!走っちゃうよ!」


ソラは走りだす。

ルーは声をかける。


「走ると………」


ソラは転んだ。

起き上がり笑う。


「転んだ!」


ルーは静かにいう。


「大丈夫か?」


「地面痛くないから大丈夫!」 


「おぬしは本当に元気がいいな」


「うん!元気元気!ルー行こう!」


ルーは静かにソラの方へ行く。

二人は一緒に行く。

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