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空の存在  作者: 進道勇気
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緑の虫の話

ソラとルーは緑色の虫を見ていた。

形は半月で大きい。

腕が長くソラは近づいてみるとその長い腕を思いきり曲げ、飛んでいく。


「わー。高く飛ぶね!」


ソラは走って追いかける。

ルーは静かにいう。


「追いかけるのはよくないぞ」


ソラは興味をしめして、走って行く。

だから、ソラが追いかけると草むらから多くの緑の虫が現れる。

ソラは止まる。


「………す、すみません………」


緑の虫たちはジッとソラを見つめてから行ってしまう。


ルーはそこへ行く。


「追いかけ、悪さなんてすると後で相当に悪い目に合うことになる場合もあるかもしれないぞ」


「た、たしかに……つい追いかけちゃった」


「けれど…。何もしてこない相手でよかったな」


「ん?」


ルーは、後ろに何かを感じた。

後ろに緑の虫が多くこちらを見ている。

まだ見ている。

ソラはビクッとすると、ソラは走りだす。

逃げる。

逃げる。


「……………びっくり…」


緑の虫はまだ隣にいて見つめている。

けれど近づいてはこない。

ルーは静かにしていて、ソラは走りだし逃げると。


緑の虫たちはようやくどこかへ行ってしまう。


ソラは安心する。


「はあ…………怖かった……」


「おぬしが追いかけた距離キッチリと追いかけてきたな」


「………でも……でもね!興味があっただけなの!知りたかっただけなの!別に…悪いことしたかったわけじゃ……」


ルーは後ろを見る。

緑の虫たちはまだ遠くから見つめてくる。


「どうやら相当に腹が立ったようだな」


「うう……ごめ…いえ。すみませんでした」


ソラは振り返り、謝る。

そうすると、ようやく緑の虫は行ってしまう。


「はー。怖かったあ…………」


ソラは歩いていく。

ルーは止まり、後ろを向く。


まだもう一匹いる。


「もういいだろう?距離は追いかけ終わった」


緑の虫はルーをジッと見つめる。

ルーは冷たく一言。


「もういいだろう?」


緑の虫は下がるとようやく行ってしまう。


ソラはルーがいないことに気づく。


「あれ?ルー?」


「今行く」


二人はもう見つめられていない。

二人はまた進んでいける。

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