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空の存在  作者: 進道勇気
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誰かの話

「やったああああ!生きてきてよかったああ」


少年が拳を作る。

彼はうちわを二つ持つ。


「物語の続き見たかったあ!」


と、一人で叫んでると、ソラがやってくる。


「シンさん!?何してるんですか?」


「物語の続きが見れるのがうれしくて………うう」


ソラは?となる。

シンはうちわを振る。

ルーは隣でいう。


「うちわを振るな」


「だって!あの続き!あの続きが……見れるって泣けないか…?俺はもう毎日続きが見たいが生きる力だったから」


ルーはジーッとシンを見てくる。


「あー。本当に女の子かわいい!もう俺の心は女の子のことしか考えてない」


ルーは静かにいう。


「さすがに他のことも考え………」


「考えつつ、女の子が頭の中に現れるんだ」


ソラはシンの方へと行く。


「シンさんは女の子が好きですか?」


「もっちろん!他の自分なんてありえないぞ!」


ソラはにぱーっとする。

が、ルーはシンへ頭突きを軽くする。


「ルー?!何するんだ?」


ルーはソラの前に来る。


「おぬしに近づけたくない」


「な!なんだと」


シンはうちわを振ると、ハッとする。


「俺は最近気づいたんだけど…二次元の女の子が好きな人ってあんまりいないんだな」


「おぬしのまわりがな」


「いやー。いないもんだな」


「おぬしがこじらせるわけだ」


「は!まわりにいないなら二次元好きを増やせばいいのでは」


シンは、うちわを振りはじめた。


「二次元の女の子。性格がとても、とてもいいです!そしてかわいいです!素直です!優しさが女神です!二次元の女の子をあなたも好きになりませんか!」


ルーは更にソラを後ろに下げる。


「ソラを後ろに下げるな!」


ソラは興味津々。


「どうしてそんなに、にじげん?がいいんですか?」


「かわいい。性格がとても良い。あと、……んー。何でだろう、て感じかな……あとは……いやもう二次元の女の子以外かわいいと思ったことないな……自分でもどうしてかわからないけど…」


ソラはシンの方へと来て、見上げてくる。


「私………嫌いですか…?」


シンは、その見つめられかたは……。

倒れた。


「シンさん!?」


ルーはソラへという。


「そこの者は気にせず我たちも行こう」


「で、でも!」


シンは立ち上がる。


「今ので体力が回復した」


ソラはいう。


「倒れたのにですか!?」


シンは笑顔でいう。


「ソラのこと好きだ!」


不意打ちだ。

ソラは、なぜか赤くなるが、笑う


「私も好きです」


シンは、やはり地面に倒れて胸がきゅんきゅんしてる。


ルーはいう。


「おぬし。我たち行くからな」


「お、おう……」


ルーはポツリと。


「我のことは何もいわないんだな」


シンは、気づく。

ルーの方へ行く。


「ごめんごめん!好きだぞ!」


「誰も聞いていないが」


シンは、ルーの頭を撫でておく。


「ルーもかっこいいぞ……意外と…気にするんだな」


ソラとルーが行ってしまう。

シンは、うちわを手に叫ぶ。


「あー!二次元に行って、ずっと女の子といたい!」

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