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空の存在  作者: 進道勇気
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ソラとルーはいつまでも

ソラとルーは一緒にいる。

一緒にいる。


ルーは冷たいが、ソラといる。

ソラとはいる。


ルーは冷たい。

だけど、そばにいる。

そこに最初は何の感情もなかった。

今はどうなのか。

ルーは今はソラをどう思っているのか。

変わったと思う。


ルーはソラを思うようになったと思う。



ソラは最初から何があってもルーを大好きに思った。

たとえ、何があっても。

ソラはルーを大好きと思っている。


ソラは青空の下でいう。


「ねえルー!なんかしゃべろ!」


ルーは静かだ。


「あのね!ルーの好きなもの何!?」


「我の?………特にない」


「嫌いなもの!」


「特にない」


「えーと、楽しいこと!」


「特にない」


「苦手なこと!」


「………特にない」


「したいこと!」


「特にない」


ソラはおもしろくない。


「特にないばっかり!!!つまんない!つまんないよ!」


ソラはむうう、とすると。


「つまらないなら聞かなければいい」


ソラはもっと、ぷくーっと頬をふくらます。


「むううううう!ルーっていつも何も話さない!なんで!?」


「我は……特に興味がない」


ルーは冷たい目をする。


「あまり……何も感じない」


「でも、ルーだって、悲しいときも楽しいときもあると思う!」


ルーはそういわれ、静かに答える。


「あると思うが………あまり感じたくない」


「ルーは、傷つくのが苦手…………?」


「我が………傷つく?」


ソラはあわあわする。


「ルー。痛いときあるよね!?」


「痛い?」


ソラは自分の胸に手を当てる。


「ここ、痛いと悲しいの」


ルーは自分の胸に手を当てる。


「痛い……………」


ルーはソラの言葉に一つ頷く。


「……………そういう時もあるかもしれない」


ソラは笑顔になる。


「痛いときは、私がいるからいっていって!」


ルーはソラの方を見る。


「我は痛くない。痛くなったりしない。気にするな」


ソラは、ルーの言葉にルーを抱く。

どこか、さみしそうにソラはいう。


「ルーが痛いと、私も痛いもん……いってね!絶対!」


ルーは離れようとするがガッチリ。

ソラの顔をルーは見る。

心配げな顔で目に涙が浮かんでいる。

ルーは顔をしかめる。


「…………わかった……」


と、答える。


ソラは、パアッと笑顔になる。


「うん!」


ソラの言葉は温かい。

ルーもさすがに冷たくなれない時もある。



ソラはルーを抱きしめている。

ルーは静かに抱きしめられることにする。


ソラは笑う。


「ルー!いってね!いっぱい!」


ルーは仕方なく素直に答える。


「…………………ああ」


大空の下。


ソラとルーはいつまでもそばにいる。

お互いを何だかんだで思いあいながら。

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