表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空の存在  作者: 進道勇気
15/215

荒野の話

ソラが荒野を歩いている。

空は黒。黒色で、光がない。

光がないからか、電灯がつけられている。

その先に女性がいる。

女性の隣に机がある。

机へとソラは近づく。

机は電灯に照らされている。

机の上にあるのは。


太陽と月の形をしたものが置かれている。

太陽は青色で月はオレンジ色。

隣の女性はほほえむ。

ソラは小さく頭を下げる。

下を向くと、机の中央がへこんでいる。

女性はソラへ話しかける。


「太陽か月、どちらかをここへ置きませんか?」


「太陽か月………ですか?」


「ここではどちらかを選ぶために戦いをしました。それによって悲しみがうまれました。なので、この場所に関係のない方に置かれるなら戦いなどしなくていいと…なので」


女性はほほえむ。


「太陽と月、どちらかを置いてほしいんです」


ソラはじっくりと考える。

考え、青色の太陽をへこみに置いた。


女性はそれを見て、笑う。


「太陽…ですね」


青色の太陽を置くと、空へと光の線が上がる。

黒の空はオレンジに染められていく。

そこに、一つの青色の光が現れる。

青色の太陽だ。


ソラは、その光景にいう。


「わー。きれいー」


女性はにこりとする。


「私は青色の太陽でも、オレンジの月でもどちらでもいいんです」


ソラは質問する。


「どっちでもいいんですか?」


女性は一度、眉が下がった気がした。


「はい。私はどちらでもいいんです。…私たちはお互いにわかりあうことができないみたいなんです。私はこの場所が平和ならなんだっていいのに」


ソラは机を見つめる。

青色の太陽とオレンジの月。

そっと、二つに同時にふれる。


「………どっちも好きです、私」


女性は頭を下げた。


「選んでくれてありがとうございます」


ソラもあわてて頭を下げた。


「あ………いえいえ!です!」


ソラはオレンジの空に浮かぶ青色の太陽を見ながら歩き出した。

女性と別れるとルーが現れる。


「不思議な空だな」


「うん、不思議だねー」


と、ソラとルーは進んでいく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ